まんだ林檎さんのレビュー一覧

LOVE SONG コミック

まんだ林檎 

まさにヒューマン作品集

帯『届かなくてもいい……ただ聴いてほしいんです。』

感動のヒューマン作品という帯紹介はともすれば凄く陳腐な言葉なんだけど、この作品に関してはその表現がぴったり来ます。
感想は色々あるんだけどそれをぐっと濃縮するとヒューマン作品って事になるんだと思う。

表題作は性同一障害の刀根が好きでいつも聴いてそして歌う歌がジュリーってとこがミソ。
ただこのジュリーの持つ部分の意味がどの世代までに…

5

コンプレックス(2)(文庫版) コミック

まんだ林檎 

新しい家族の形へ

コンプレックスは長年かかって完結した作品だけに同時に作者のまんださん自身の環境の変化が少なからず作品にも影響している気がします。
この作品は神です。もうその評価は最初から決まっています。
是非読んでもらいたい作作品の一つ。

会社でも隠す事なく付き合っている達也と淳一ですが、ふとしたきっかけで達也は自分と同じく同性愛で学生時代を過ごしてきた同僚と寝てしまい、結果たった一回の行為が子供となっ…

1

狂ひもえせず コミック

まんだ林檎 

痛いけどどっか温かい

短編集です。
痛い話だったり、マニアックだったりといわゆる王道な話ではないのですがどの作品も突き放した痛さではなく、どこかしらに人間に対する愛情みたいな視点を感じます。
それを淡々としたトーンで描かれていく。
まんださんの描く人物の瞳が凄く好き。
台詞や表情だけじゃなく、その瞳が凄く語ってる部分が多くてそこに魅きつけられます。
女性との絡みも出て来ますが生々しくてそこも良い。
汚いは奇…

6

コンプレックス 1 (文庫版) コミック

まんだ林檎 

ラストは必ず泣きます

帯推薦者凄いです、あの栗本薫先生ですよー!
栗本薫原作のコミカライズをやっていた縁もあると思うんですが、小説道場を読んで育った世代なのでそれだけでおおっ!となります、もはや条件反射ですなー。

帯『優しくて深い、傷を抱えて生きる人々が素敵です。
ヤオイもBLも越えた愛のかたちにラストでは必ず泣きます。』

このコピー通りです、ラストは絶対泣きます、もうもっそいいいんですよー!
恋愛も…

5

アサガオ畑でつかまえて 小説

久能千明  まんだ林檎 

そっちかよ!

ルビー文庫でございます、そしてタイトルが「アサガオ畑でつかまえて」で学園物でございます。
さあイメージしてみて下さいですーー夏のアサガオが咲き誇る学園の中庭、そこで生まれるボーイズラブ……最初、自分はそういうイメージしてたですよ。
そしたらアサガオはアサガオでも、あれですよ、男子トイレにあるじゃないですか白くて縦長の男性、小用のあれが。あっちのアサガオですよ!
アサガオが並ぶ学校内の男子トイ…

1

天国の門 コミック

まんだ林檎 

おやじ受けもありびっくり、ですが基本は少年ですね

天国の門というバーを舞台にそこに集う人、特に売りセンの智之を追った作品になっています。
切ないオヤジ受けが入っていて少し驚きました。

表題は恋をしない堕天使=智之が真剣に好きになってくれる人を見つけるけど、やはり帰る場所は天国(?)という意味深なエンドを持つお話。
智之に恋をして、天国の門にバーテンのアルバイトに入った敬。
智之はセックス=お金でしか表現できない不器用な子。
だから敬…

2

フリーアルバイターケン&ジョー コミック

まんだ林檎 

コメディで楽しめる一冊です。

「Love Leter」「狂ひえもせず」と重いトーンの作家さんかと思いきや実は根は愉快な方なんですよ。
むしろ、そういった作品の方が多いのではないかしら?

表題作の主人公、モデルはお笑いの「ロン●ン●ーツ」だったりして、何気に登場人物でガッチャ●ンを想定していたりとか、あとがき見なくちゃわからなかったですが(汗、)コメディです。
BLというよりは、ちょっとそれ系の匂いの入ったギャグといっ…

0

狂ひもえせず コミック

まんだ林檎 

とってもマニアックですが、これが魅力なのです

作者の<まんだ林檎>さんて、お子さんのいらっしゃるお母さんなんですよね。
普通子供がいる方だと避けたい部分なんていうのはBLにはあると思うのですが、それすら萌えに昇華してグサリと突いてくる、ある意味狂気の世界は素晴らしいものがあります。

表題作は、亡くなった双子の妹を通してのその夫と義弟。
先日レビューした「微笑う人魚姫」にも似た世界でした。
双子の妹・昴をモデルにして描かれた絵を見て…

8

LOVE SONG コミック

まんだ林檎 

切なさに胸が締め付けられる

いまどき珍しい手描きな表紙。
絵は余り好きなタッチではないのですが、ぐいぐいと引き込まれるストーリーに神!

表題作は、性同一性障害の男子と同級生の話。
いじめや差別があるわけでなく淡々と進んでいく高校3年生。
刀根の気持ちが痛いほど伝わってきて、切ないです。
「あたらしい家族」はゲイの家族観の物語。
箱ものの家に固執するのでなく、一緒にすむという家族にこだわるあたり、とても現実味を…

5

フリーアルバイターケン&ジョー コミック

まんだ林檎 

実にユカイ

以前に読んだことのある、まんだ先生の作品は決して愉快なはなしではなかったという記憶があるために、ちょっと心構えしてたんですが逆の意味で度肝ぬかれました。
実に面白い作品集・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・
表題『フリーアルバイター ケン&ジョー』。
純粋・純朴・まじめな青年・ジョー。
それと対になる存在・ケン。
二人はフリーアルバイターとしてなんとか生計をたてている。
しかし、…

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