サガン。
線の細いキレイな絵に、登場人物の背負うものの重さのギャップが好きな河井作品。
青春のキラキラした感じと若者故の無力さ・所在無さとが同時に描かれていて、良い意味でリアル。劇的にすごいことは起きない現実の中で生きる高校生二人。彼らの恋や日常や、色々抱えながら大人になっていく姿の一つ一つが愛おしい。
さびれたポルノ映画館や肉親の死なども含め、時の流れとともに失われてしまうものへの寂寥や愛着を強く感じ…
人生の厳しさを感じさせる重たいストーリー展開ですが、河井さんの線の細い絵柄の影響か、どこか浮き世離れしたファンタジーのような雰囲気もあります。
チームを解雇されたプロのサッカー選手・竹中。
恋人とも別れ、自棄になっていたところを、学生時代の大嫌いな先輩・山崎に身を任せ…
2人で堕ちているようで、セックスに耽ることで自我を保っているようでもあり。
竹中にまつわる過去・現在の人間関係につい…
評価数は多いのに、レビュー数が少ないのは
独特の「空気」を楽しむこの本のレビューが難しいからなんでしょうか?
カイは少年なのに、中身は大人―部下の職人たちに慕われる一級の技術者―なのがいいですね。
刊行ペースは亀の歩みなんですけど、待っているので打切りにならないでほしいです。