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5/6(合計:53件)
萩尾望都
だらむし
重く、苦しい話です。 救いなのは、いちばん初めに肝心なところからスタートするということ。そこを知っているから、ひとまずは読み進められます。 なんで!?とは思えないのが萩尾先生の力です、どの心理もよく分かるし理解できるしそうしてだからこそ深みにはまるというか。なにより主人公ジェルミの年齢もまだ、まだ15なんです。だから、当たり前なのかもしれない。 萌えはどこにもありません。萩尾先生の作品群のな…
牡丹燈篭
小学館文庫版「ポーの一族」第2巻。 この巻には4編の中編が収録されています。「メリーベルと銀のばら」及び「エヴァンズの遺書」はメリーベルが存命だった頃のお話、「ピカデリー7時」と「ホームズの帽子」はメリーベルの死後エドガーがアランと旅をしている頃のお話です。 「メリーベルと銀のばら」はエドガーとメリーベルの兄妹がパンパネラ(吸血鬼)になるまでを描いています。森に捨てられた幼い兄妹はお屋敷に…
萩尾望都好きの母の本棚から拝借して読みました。漫画評論には名作として必ず名前が挙がる作品ですし、母も萩尾作品では一番好きな作品と言うのですが、私は読後「これが名作?」と首を傾げてしまいました。 文庫版「ポーの一族」には8編の短編が収録されています。 時代・地域を越えて人間たちの前に現れるパンパネラ(吸血鬼)の少年エドガー。妹の美少女メリーベルと常に行動していて、妹の死後はパンパネラの仲間に…
もこ
味の出る作品なのかもしれない。 けれど 結局のところ、誰が救われたのか。。はたして誰も救われて居ないのか。 先日、風と木の詩でもそうでしたが、この位の時代の作品だからなのでしょうか どーなのか・・と思うのですが 読後に胸がスッキリしない。 もちろん、悪い意味ではないのだけれど 巻末でハッピーエンド!とスッキリ読めてしまう作品に慣れすぎたのかもしれない。 スパっと終わらないからこそ胸…
さえらっこ
借りて読んだのですが、すごく引き込まれて、ページを繰る手が止まらなかったです。 最初の方はひたすら痛い・・・それもあって救いを求めて読み進めました。萌え、ではないのにすごく面白かった(どろどろすぎて"きゅん"が最初はない・・・)。一気読みできてすごく精神を消耗したと同時に変な高揚感を感じました。 これだけ長くて重い話を飽きさせずに重厚に美しくまとめたのは本当にすごいな、と。…
fiona0109
もう○十年前、私が中学生の頃に読んだ、初めての萩尾望都作品でした。 未だにこの作品は、私の中の少女漫画第1位を誇っています。 作品全体に流れる、永遠の時を生きねばならない哀しさ、愛するものを失う悲しみというものが、歌うような詩で語られるその美しさに一瞬にして心奪われました。 萩尾さんは言葉がとても綺麗だと思います。リズムがいいというか。 色々な時代、時を越えてエドガーとアランに接した人たち…
わか竹
本作の語り手であるオスカーは、 漫画「トーマの心臓」においてユーリを見守り、 エーリクの手を引く先達であり傍観者でもありました。 この小説においては、舞台は日本となり 時代背景は曖昧にされています。 不朽の名作である「トーマの心臓」は、 小説だけではその世界の深淵を知ることが難しいです。 ぜひとも漫画と併せて読むことをお勧めしますね。 世話焼きで飄々とし大人びたオスカーは と…
だむ
ネタバレ
この物語はトーマが自殺をすることから始まります。 誰からも愛されるアイドル的人間だったトーマ。そうして、トーマと同じ学校の優等生・ユーリの元に彼から遺書が届く。そこには「これがぼくの愛、これがぼくの心臓の音」と記されていた。 遺書の意味、トーマが死ぬことの意味、ユーリに遺書を送った意味。それが物語が進むにつれて明らかになっていきます。 ユーリは深い苦悩を抱えていますが、優等生であることが…
CHIHIROCK☆
萩尾 望都作品の中で私の1位はこれ。初出は72年ですから私と同級生(笑) エドガーとアランは今でも時を越えて生き続けてますね。 ヴァンパイア設定が特に好きと言う訳ではないけど、 萩尾さんの絵とこの世界観がものすごくマッチしてます。美しい~。 そんでやっぱり哀しい結末…。 ところで私は、もちろんエドガー派♡ 近年になって(2007年~2008年)全6巻でドラマ…
むつこ
傑作です。 10代の多感な時期に読み、心どころか魂まるごと震えた作品です。 同作者の『ポーの一族』よりも好きでした。 読むたびに印象が変わる作品でした。くだらないと思うこともあったし、ただただ悲しくも美しい物語だと思うこともあったし。 『これがぼくの愛。これがぼくの心臓の音。きみにはわかっているはず』 トーマという少年の死からはじまる物語です。なぜ死ななければならなかったのか、そこにある10代前…