藤代葎さんのレビュー一覧

焦燥 小説

藤代葎  麻生ミツ晃 

心の襞を覗く

2009年発表の、作者様3作目の作品。
デリカシーなし、威圧感あり、がさつな刑事と、繊細で潔癖な臨床心理士のカップリングです。
刑事、となれば当然事件ものでもあるのですが、本作で起きる事件は、ある美しい男がハッテン場でゆきずりの男とのSMプレイの最中に死んだ…というもの。
その犠牲者・植村道生が主人公の臨床心理士・東宮のカウンセリングを受けていたために、刑事の住吉が聞き込みにくる、という冒頭…

1

誘惑 小説

藤代葎  奈良千春 

傲慢社長とクールビューティなボディガード

2008年発表。作者様のデビュー作品だそうです。
最近ファンタジーに押されてあまり見なくなってしまったタイプのお話です。
主人公は、ボディガードの咲坂。誰にもなびかない氷のような冷たい魅力のクールビューティ。
この咲坂が、クライアントの傲慢で男の色気たっぷりな建設会社の若きトップ・柳瀬と…
…というストーリーです。

柳瀬の元に脅迫状が届く。
心配した柳瀬の秘書・新垣が、ハデスセキュ…

1

スイート・セプテンバー 小説

藤代葎  水名瀬雅良 

少し惜しい気がしました

傷付いた二人が出会って愛し合うようになるお話で
序盤から橋場のそっけなさに私の心が折れそうになりましたが
逆にこれからどんな風に夏南へ心を開いてくれるのか楽しみになりました。
冷たくされても夏南がめげずに話しかけたり健気だったのですが
やっぱり当て馬がいると展開が早いですね。
夏南が橋場より先に出会っていたカフェのマスター・西脇は
橋場と夏南を心配してくれてよく橋場の家へ顔を出してくれ…

1

焦燥 小説

藤代葎  麻生ミツ晃 

謎解も興味深い

男くさくてデリカシーのない刑事・住吉と
物静かだけど住吉にだけツレない臨床心理士・東宮の恋物語ですが
患者であった一人の青年が亡くなった真相を解き明かすことも重要なので
ただ単に大人のラブストーリーというわけではありませんでした。
住吉が東宮にアプローチしても東宮が相手にしてくれないので
なんで一度だけでも関係を持ったんだろう…と序盤は思うわけですが
東宮の回想シーンが来て納得です。

3

誘惑 小説

藤代葎  奈良千春 

傲慢攻めが好みだったら…

藤代さんの作品を初めて読ませていただきましたら
こちらがデビュー作だなんて素晴らしい!
奈良さんのイラスト効果もあってとてもセクシーでしたし
「あれ??あの人あんな事言っていたのに??」という伏線も
事件があっさり解決したように見せかけての展開でしっかり回収され楽しめました。

警備会社に勤める、主人公の咲坂が麗しいお顔で
危険にも立ち向かえる腕の良い警備員というギャップが非常に好ま…

2

誘惑 小説

藤代葎  奈良千春 

ボディガードものがスキなんですが

設定が好みだったので読みましたが、つかみどころのない思わせぶりな文章ばかりで、で、なんなのよ、ということばかりで乗り切れず。
下手とか破綻しているというよりも、何が言いたいのか、どのへんを楽しめばいいのか、よくわからないまま、話が進んでいってラストになってしまったというかんじ。

イラストの人も大の苦手なので、どうかな、と思ったとおり、やっぱり無理でした。
シャイノベルズの新人さんは当たり…

3

スイート・セプテンバー 小説

藤代葎  水名瀬雅良 

王道なんだけど少し物足りない

誰も自分を知らないところでやり直したい。
そんな思いを胸に、夏南は幼い頃一度だけ訪れた海辺の町にやってきた。
たまたま立ち寄ったカフェで紹介された住み込みの雑用の仕事を通じて偏屈なカメラマン洸陽と出逢う。
初めは無愛想な上偏屈な洸陽に面食らった夏南だったが、次第にその無骨な優しさに惹かれ初めて……

雰囲気とか話の流れは好みだったんだけど今ひとつ内容に入り込めず。
そもそも夏南がやり直…

1

スイート・セプテンバー 小説

藤代葎  水名瀬雅良 

再生の物語

傷ついた二人が寄り添い、未来に向かって歩き出す物語。
夏南と橋場、それぞれ抱えている心の傷は、結構深くてハードなのですが。
海辺の家が舞台のせいか、それとも藤代さんの作風なのか?
ドロドロと暗くならずに、全体的に爽やかで優しい雰囲気に包まれています。

物語の展開は王道で、読者の多くはオチを予想できるのではないかと思います。
代わり映えがないと言えばそれまでなのですが、二人が親密になっ…

3

誘惑 小説

藤代葎  奈良千春 

何が一番描きたかったのかな?

藤代さんデビュー作、社長×ボディガードものです。何と言うか評価に困る作品でした。“ボディガードという特殊なワークもの”、“犯人が誰か分からないサスペンスもの”、“守る者と守られる者という非日常下の恋愛もの”、そのどれでもあるようでどれでもないような…どのスタンスなのか読んでいて判断がつきませんでした。

伶俐な美貌をもつ有能なボディガードの主人公の咲坂と、「警備は必要ない」と言い切る建設会社社…

3

スイート・セプテンバー 小説

藤代葎  水名瀬雅良 

王道のラブストーリー

それぞれに傷ついたふたりが、初めは反発し、やがて理解しあって、想い合うようになる。
藤代さんの二作目は、わりとよくあるお話と言えるかもしれません。王道ですよね。
一作目のボディーガードものでは「ちょっと甘さが足りない」と思ったけれどこちらはたっぷり甘いです。一作目のような路線でずっと行く人なのかな~と、なんとなく根拠はないけど思っていたんですが、こういう普通のお話も書く人なんだ。

橋場は…

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