ひちわゆかさんのレビュー一覧

12時の鐘が鳴る前に(新装版) 小説

ひちわゆか  円陣闇丸 

傷を抱えて生きる男には弱いんです

これはかなり好きな作品です。ひちわさんの、掛け合いのテンポの良さと、胸を引き絞るような心の痛みと両方楽しめるし、ウケセメワキとキャラクターも魅力的。円陣闇丸さんの挿絵がまた素敵。
そのバランスの良さが素晴らしい。

叶は医者で、広い一軒家に一人で住んでいるんですが、庭は雑草が人の背ほど茂り、家の中は散らかり放題、破けた襖はガムテープで適当にふさいであって、表札も傾いたまんま。
どれだけ叶の…

4

最悪 小説

ひちわゆか  石原理 

BLは男同士でなくっちゃ(笑)

ストーリーの要点を二行で端的に表現しますと、
コイツ男としてムカつくんだよっっ (英彦)
そこに惚れてるんだろうが・・・ (有堂) てなことになっとります。

BLの醍醐味はやっぱり男と男のガチなぶつかり合いですよね~!

英彦と有堂。
タイプは違うけど、どっちも骨があるというか、本当に大事なものだけはきちんとわきまえているというか。

有堂は学生の頃に消費者ローン会社を起業し…

4

最悪 小説

ひちわゆか  石原理 

ひちわゆかさんのヘタレ攻め

ひちわゆかさんの描く色んなタイプのヘタレ攻めに、もう私メロメロです。
「13階のハーフボイルド」のキング・オブ・ヘタレ攻め、「今夜、雲の上の~」の毒舌不器用なヘタレ攻め、「12時の鐘が~」の勘違いヘタレ攻め。
この小説のヘタレ攻めも、美味しいヘタレ攻めでした。豪快で無神経で自信家、いちばん「実はヘタレだと分からないタイプ」だと思います。
毒舌メガネ受けとの相性は抜群で、二人が会話してるだけでニヤニ…

7

最悪 小説

ひちわゆか  石原理 

どっちもどっちだけど

間違いなく男同士だ!受けがヘタレていない!もうそれだけで神です。

ワイルドな社長・有堂(作者曰く、強引・頑丈・無神経)と大学時代からの腐れ縁、総合商社課長・橘のお話。
大学時代に起業して、金融業を営む有堂と、大学時代は恋人同士として暮らしていたものの愛想を尽かし彼の元から去った橘が、思わぬ災害で再会し・・・

どっちもどっちなくらいお互いに惚れこんでいる二人なので、これからどうなる?と…

5

奥さまは18歳! 小説

ひちわゆか  南月ゆう 

「夫々」と書いて「ふうふ」と読む!

いろいろとツッコミどころは満載なのだが(笑)『BLはファンタジー』ましてやフィクションである。
ストン!と、ひちわさんの術中にハマッてしまえればこっちのもの。
著者自身、かなり楽しんで書いているんじゃないかと思えてなかなか面白かった。

個人的には、(正体がばれてないのをいいことに)常日頃の欲求不満を何気に新妻にぶつけている旦那サマにウケた。意外にヘタレなんだな~、と(笑)
旦那サマがオ…

1

奥さまは18歳! 小説

ひちわゆか  南月ゆう 

もっと斜めにハズしてくれれば

つっこんだら負けなのか、つっこまなかったら損なのか……遠い目。
誰との勝負なのか自分でもさっぱりですが、負けてもいい、書かずにはいられませんでした。フッ

ええっとですね、主人公智生は愛する旦那さまに尽くす、健気でしっかり者の新妻さん。
……このへんあらすじで既に認識済みなので、さらりとスルー。
そんな智生には、関東最大のヤクザ組織の跡取りという秘密がございます。わぁ大変。
……このへ…

4

奥さまは18歳! 小説

ひちわゆか  南月ゆう 

そういう本と思って読む。

あとがきにありました。
「タイトルからご推察の通り、このお話には十八歳の奥様が出てきます。当然、男です。正式に結婚しています。当然、相手も男です。そういう本です。」とのことです。
で、その通りだったわけですが、始めはそういう本だと思わずに読んでいたので、やけにオープンなホモ夫々だなと思っていたわけです。
ま、重要なところはそこではないわけです。

女の子に見まごうような可愛くて純情な奥さ…

2

奥さまは18歳! 小説

ひちわゆか  南月ゆう 

うーん

ひちわゆかさん名義の久しぶりの新刊です。
新装版は良く見かけていたけれど、これは新装版ではない正真正銘の新刊・・・
なのですが、作品自体は以前ビブロス時代のB-boyに掲載されていたもののようですね。
ここの出版社に掲載の本って、なんていうかその、書き下ろし作品に比べて雑誌掲載作品の質がいまひとつだと感じてしまうのは私だけなのでしょうか?

「奥さまは18歳!」ってタイトルからして、なん…

2

六本木心中 2 小説

ひちわゆか  新田祐克 

愛と憎しみはメビウスの帯

カリスマであり続けねばならないが故の高見の孤独。縋りつくことすら許さない結城。
一見、終わってしまったかに見えたふたりの関係だが…。
1巻では捉えどころのなかった結城という男の、愛するがゆえの葛藤をラストのわずか
3ページで語ってみせるその手腕の冴えはお見事。
書き下ろしに綴られるふたりの出会い、短かった休暇でのひとコマ、そして“その後”。
余韻の残るエンディングに胸が熱くなる。
そう…

4

六本木心中 1 小説

ひちわゆか  新田祐克 

六本木心中(1)

“契約”という名の下において躰を重ねる ―― その方が快楽に溺れるには都合がいい。
だが、そこに“愛情”を見つけてしまった時、恐怖にも似た揺らぎが生じる。
結城という男の、目的のためには手段を選ばない冷酷非情振りが描かれ、その真意を計り知れないところにやや物足りなさも感じるが、グイグイと読ませてくれる筆力は、さすがにひちわさん。
こういうビターなBLを読みたかったんだと再認識。
大幅な加筆…

2
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