旭炬さんのレビュー一覧

記憶の檻 小説

千島かさね  旭炬 

すばらしい

本当にすばらしい作品でした。
うまいストーリーです。
環の儚く今にも壊れてしまいそうな美しさ、そして幹弥の内に秘めた熱い思い。
最後に幹弥が自分の素性を明かさず終わるのがまたいい。
自分の素性を明かすことが彼にとっての幸せではあるはずなのに、そうしない。環のために黙っている。そうすることで彼の最愛の人になることができなくなるとしても、ただ彼の幸せを願い、尽くしていく。
その姿こそが、本当…

4

奇跡のバランス 小説

坂井朱生  旭炬 

もう少し山が欲しいな

ノベルスから文庫化した作品。
2003年の作品らしいので、かなり以前のものですね。
イラストレーターさんが変わったようですが、調べてみたらノベルス版とは180度違う絵柄でビックリ。
今作は旭炬さんなんですが、若干少女漫画ちっくです。


受けの克貴は高校三年生。
細く小柄で可愛らしい顔立ちながら喧嘩っ早く、親の悩みの種。

攻めで華やかな雰囲気を持つ菱川は、ポスター等のデザインを…

1

記憶の檻 小説

千島かさね  旭炬 

好みのタイプの先生

千島かさね先生の本を読むのは、『花嫁は罪深く』に続いて2冊目です。

あとがきに、「何度も書き直した」とありました。

先生は、明るくしようと努力して、できなかったと仰っていますが、長い間かけて推敲を重ねたことが頷ける、きちんとした構成の話に、私はとても好感が持てました。

大切な人を救うために、必死に行動する主役の幹弥には感情移入しやすく、話が暗いのもそう気になりません。

真…

4

恋の手ほどき、おまかせくださいv 小説

森本あき  旭炬 

ネタばれ注意です

すごく良かったです。

一度失恋して泣いてしまうところとか、ヤッた後に話している内容がとてもよかったです。

ですが、エロい教訓から外れて普通のやつになっちゃたから、残念です。

0

記憶の檻 小説

千島かさね  旭炬 

全て忘れても約束を信じてる

一般的にこれはハッピーエンドものでしょうが、やはり個人的な趣味では違うと思う。
恩人である伯爵家に医者を目指す書生として世話になる中で嫡男である環に
信頼され、自身も亡き弟と環を重ね合わせ愛しく思っている。

そしていよいよ医師になるために伯爵家を旅たつとき、環に寂しいと、
自分を忘れないでいて欲しいといつか再会できる時のために揃いの指輪を環に渡され
必ず医師になって環に会いに来ると約…

6

記憶の檻 小説

千島かさね  旭炬 

約束の指輪。

『帝都の狐(もちろん、いい意味での通り名ではない)』と呼ばれる相場師・溝端幹弥(攻)は、わけありの男娼ばかりを扱う男娼館『紅楼夢』を華族の出で記憶がないという男娼を目当てに訪れます。

そこで出逢った男娼・環(受)は、幹弥がずっと探していた相手だったんですが、環は『自分と同じ指輪を持った誰かが迎えに来る』と・・・

5年前。
由緒ある侯爵家の嫡男である環と、書生の有馬。

有馬は医学…

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君恋ふ ~ 晦日からの芽出し ~ 小説

chi-co  旭炬 

時空を超えた追いかけっこが今終わる

長かったようで短かった異世界追いかけっこ、既に6巻までなっていたと
読み終えて気がつきました。
祖母の田舎の蔵で見つけた扇に長持、この最終巻で現世と異世界とが繋がっていて、
今回主役の二人が運命的なつながりを感じさせるストーリーになっていました。

しかし、個人的にはちょっと不満と言うか、これは私の嫌いな設定だったと
思う事があって、最終巻なのにどこかで不満を抱いてしまいました。
長…

4

愛情たっぷり 君恋ふ特別ショートストーリー グッズ

愛情あふれる

光耀帝の平安っぽい時代に戻ってきた二人の心温まる(?)エピソード。
ここでは、今までにない千里だけでない帝も含めた二人の歩み寄りが見えて、「愛」がはぐくまれているな、と。
そして千里も随分と大人になったものだと、微笑ましく二人の様子を楽しみました。

大勢の見守る中、用意された炊き立ての白米と梅干と鮭の塩焼きを前に、帝が今挑戦しようとしているのは、なんと握り飯作り!
前のスリップの時、苦…

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君恋ふ ~ 晦日からの芽出し ~ 小説

chi-co  旭炬 

ほんの小さな一歩は、大きな一歩

いよいよ完結しました!
祖母の家の蔵の中の長持ちの中から平安みたいな時代にタイムスリップしてしまった、根暗な16歳の千里が、
時の御上である昴耀帝に見染められ無理矢理妻にさせられてしまった始まりのこのお話。
逃げる千里に追う帝といった鬼ごっこな二人は一体どうやって決着をつけるのか?

千里が元の時代に戻ってくるのに帝も付いてきてしまって、そして千里を苛めていた泉も千里のいる祖母の家にやっ…

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君恋ふ 下弦のうつろひ 小説

chi-co  旭炬 

クライマックス間近

異世界に飛ばされた高校生の千里と昴燿帝との執着じみた鬼ごっこも
次第にクライマックスに近づいてきたと感じる今作。
帝と共に現代に戻って来た千里、相変わらずの意固地なくらい意地っ張り。
それも、異世界に飛ばされるまでは苛められっこだった事がかなり尾を引いている
そんな風に思えるのですが、現代に戻った千里を待っていたのは、
蔵の中で異世界に飛ばされてから時間が進んでいない現代でした。

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