サマミヤアカザさんのレビュー一覧

呪い宮の花嫁 小説

水原とほる  サマミヤアカザ 

史実についてはとても正確

非常によく調べてあって、歴史考証が正確だなという印象を受けました。
“呪い”についても、それを成立させる写本(願文)がちゃんとある(漠然とした“呪い”ではない)という設定も、おお……!と思いました。

ただ、それでも「しゅみじゃない」になってしまった理由は2つ。
①受けが少女すぎた
②受けと攻めの会話に入り込めなかった

①については、受けが心を許している妹の前でも常に「わたし」「〜…

4

そらのだいじな旦那さま 小説

野原滋  サマミヤアカザ 

ザ・王道という感じの、気持ちよく読めるシンデレラストーリー

戦国時代とおぼしき時代物。
双子として生まれ、殺されることこそ免れたものの捨て子同然の暮しをしていた、捨。
ある日突然、父親の命令で妹の身代わりに他国に輿入れすることになる。
目的は時間稼ぎ、勿論バレれば死。
覚悟して旅立っていった捨だったが、迎えに来た武将は捨を思いやり
今まで知らなかった世界を見せてくれる……

勿論、この素敵な武将が捨のお相手、領主の長男・高虎。
屋敷の離れを…

6

溺愛教育~銀狐は黒猫に夢中~ 小説

金坂理衣子  サマミヤアカザ 

身分差の恋

冒頭、19歳の黒猫の珠が動物園に向かっている。
実は動物園は化け上手な狐や狸、猫又が異国の動物たちに化けて働いている場所。珠は猫又様に会って、猫又になる方法を教えてもらうために向かっていた。
苦労してたどり着いた動物園で、珠は謎の美青年に出会う。彼は生き神とも崇められる、銀狐だった。

そんな始まり。
実は動物園の動物たちは、化け上手な動物が化けているのに、一般の人間はそれを知らずに幸せ…

1

裏切者 小説

小塚佳哉  サマミヤアカザ 

ピカレスク側の描写が物足りず…

あらすじ:
平凡な大学生の七海(受け)はある夜、研究者の父の研究データを狙う謎の男たちに拉致される。
そのうちの一人・リム(攻め)に気に入られ、彼に求められるまま身体を繋ぐことに…

物語序盤、リムの仲間の暴走により七海の家族は殺され、その死体を目の当たりにした七海はPTSDを発症。
1年後、七海の親戚たちが香港で発見された七海と再会するも、彼には謎の主治医(リムの仲間)がついていて…と…

3

そらのだいじな旦那さま 小説

野原滋  サマミヤアカザ 

いっぱい泣きました

表題作とSSの二篇

「そらの大事な旦那さま」

時は戦国時代。空良(受け)は小国の領主の息子、双子の弟として生まれました。
この時代双子というだけでも忌まわしいものなのに、姉が生まれた後も一日以上も出てこず、生まれ落ちたときには母親は体力を使い果たし儚くなってしまいます。忌子として即座に殺されるところを母親が最後までかばってくれたおかげで殺されることなく、とはいえ世話をされることもなく…

7

優しいプライド 小説

砂原糖子  サマミヤアカザ 

良かった

読み終えて、あー…良かったなぁと思いました。

主人公の志上は、序盤ではチャラくていい加減な生き方をしている若者ですが、保高と過ごし、過去のことが明かされるにつれ、彼がしんどい運命を背負っていることが分かってきます。不幸…と言うには大袈裟かもしれない、自分にもありえるかもしれない運命。

もし自分が志上だったら、こんな風に前を向いて――いい加減であろうとも、仕事をして、寝て起きて、そういう…

2

青龍の虜 小説

つばき深玲  サマミヤアカザ 

もうちょっと受けさんが きりっ としてた方がいいなあ

私も先生の他作品を読んで面白かったので、当作も手に取ってみました。
挿絵、サマミヤ先生だし。うふ。
そうかな-と思ってたのですが、案の定、先生のデビュー作 とのこと。
少々、各種設定に無理がないか???と一人突っ込みあったため
申し訳ありません、中立にさせていただきました。

エロ度は標準とあるように挿絵も、
イタしているところは最後に1、悪戯されているところが1、
キスシーンが1…

2

そらのだいじな旦那さま 小説

野原滋  サマミヤアカザ 

愛し愛されていっぱい幸せになってほしい2人です

 私の萌要素がたくさんあって、たいへんおいしく読ませて頂きました。

 自分が傍からみればひどく不遇な境遇にいることを知らず、虫や鳥などの動物とのふれあいや、自然の恩恵を大事にして生きてきた受け様の空良。
素直で純真無垢、でも庇護されるだけの子ではなく大事な者を守る為に頑張れる強さと優しさを持ったたいへんいい子でございました。

 包容力があり、強く優しく男前な攻め様の高虎。
こちらも…

7

おにいちゃんといっしょ 小説

栗城偲  サマミヤアカザ 

年の差を感じない義兄弟

義兄弟もので、中編2話と小編1話で成り立ってます。

「おにいちゃんといっしょ」高校3年×中学1年

和佐(受け)は中学1年生の時に小学2年生の涼史(攻め)と兄弟になります。
弟ができたことがうれしくてなにかと世話を焼き、ブラコンといわれるまでになりますが、高校3年生になったこの頃中学に上がった涼史が前のように「お兄ちゃん」といって甘えてくれません。

和佐は年齢のわりに初心で恋愛事…

2

運命の転機は三十歳でした。 小説

夕映月子  サマミヤアカザ 

攻めのギャップに注目

ジャイアンのように傍若無人な性格のエリートサラリーマン(受)と終始穏やかでおっとりとした性格の貧乏学者(攻)のお話です。「三十過ぎて独身だったら一緒に暮らす」という約束をした大学時代の友人の中で本当に未婚のまま三十路を迎えてしまったのは攻めと受けのイケメンコンビだけだった訳ですが、現実でも案外フツメンの方があっさり結婚してしまったりしますよね。ともあれ、約束の通り受けは攻めが借りているボロい一軒家…

0
PAGE TOP