綺月陣さんのレビュー一覧

捨てたもんじゃねぇ 小説

綺月陣  水名瀬雅良 

エコなはなしだねぇ!

無計画に走って、無計画が招いた失態は単独事故。
誰にも迷惑をかけなかったといえば、よかったかも!
気付くと、無愛想な男の民宿に拾われていた。
日本人なくせに、乱れた日本語を話す亮を口煩くいう民宿の主・柿野坂。

柿野坂は2ヶ月前に両親を亡くしていた。

勢いで店を手伝い、料理が評判の店になる。
板前の柿野坂とホールの亮のいきがピッタリ。
大学に通っていたころより、毎日楽しく労働し…

1

獣・煉獄 小説

綺月陣  青海信濃 

カムバック九堂の為の一冊

身体を繋ぎあい、長ドスで貫いて海に身を投げたはずの極道二人。
なのに、なのに、帰ってまいりました、ケダモノ!
もうあれで終わりにしてもいいのに、、これは九堂のための死んでも死にきれない亡霊のような執念の為の一冊でしたね。

何と言っても、2巻で土佐犬に襲われ、またその傷口をえぐるように久堂に貫かれ、廉の下半身は内蔵さえ飛び出し(グロ!)ていたはずなのに、死んでなかった、、、
久堂だって、…

3

いつもそこには俺がいる 小説

綺月陣  ともゑななこ 

俺のかたわらの温もりは、いつだって、お前しかありえなかったから。

綺月さまの言葉のチョイスがおかしくて、すっごく楽しく読めました。すごい笑った。w
心苦しくてトイレに駆け込んだ倫章の後を追っ掛けて、そのままツッコんだ真崎はツワモノだと思います。全部丸聞こえだった、トイレの外に立たされていた黒服のお兄さんが可哀想でした。笑
というか、結婚した理由が安易すぎて…!!こんなやつ、いるか?どこのハリウッド俳優だ。
十年目にしてようやく、お互いに気持ちが伝わって良か…

0

獣・壊滅 小説

綺月陣  青海信濃 

九堂修羅の道

1巻で、度肝を抜いた作品ですが、更に、更にエスカレートして、今回は短編4編で、いずれも九堂の過去を絡ませたお話になっています。
当初、これを読んだ時突き抜けてるな~とここまでくるともうすごいよ、、と”アリエネー”のオンパレードにあいた口がふさがらない状態でした。

九堂がヤクザになりたての頃に、彼を手に入れようとして失敗したホスト一矢の憐れな最後。
もうフィストを通り越して拳で内蔵破壊、本…

3

龍と竜 小説

綺月陣  亜樹良のりかず 

家族ごっこがはじまり!

毎日マイカップをもち、キャラメル・ラテを注文する石神さん。見るからに、ヤクザ。
竜城は、二十歳になったばかりで、カフェでバイトしている。弟と2人暮らし。生活のために夜のバイトを決めた。
ホストクラブでのバイトをするが、トラブルに巻き込まれてしまう。

トラブルに巻き込まれて、怪我をした竜城を石神が自宅まで送り届けてもらったら、弟の楓太と意気投合する。
石神が父親。竜城が母親。楓太が子供で…

1

獣―ケダモノ 小説

綺月陣  青海信濃 

まさに任侠な、とんでもない極道物の傑作作品です。

好きすぎてレビュできない作品の一つです。
未だに何と書いたらいいか悩むくらいです。
そうですね、ただ一言、相手を内蔵からひっくり返してその全てを骨まで喰ってしまうくらいの激しい愛です。

それをやりかねないほどの激しい男が岩城組の若頭・九堂。
性格も尋常じゃないけれど、そのイチモツも尋常ではない。
組長の妾の息子・廉を確保して、組の跡継ぎとして連れてきた時に見せるイチモツのその表現は想…

11

梔子島に罪は咲く 小説

綺月陣  高緒拾 

読み返す

作品ではありませんが、背徳の美学

堕落の美学?と云う意味ではかなりな高作品だとおもいます。

この堕落さ加減は、、山藍紫姫子さんと通じるモノがあると思います。
オソラク山藍紫姫子さん好きな方は、カナリな確立で好きな作品では?

6

始末屋J 小説

綺月陣  海老原由里 

受け様の激しさにタジタジ!

エチシーンが冒頭から入って、いきなり「奥様と別れてください」って組敷かれてて、しかも何やら激しそうで相手は鬼畜で、シーツが裂けて・・・何て奴隷な受けちゃんなんだと、、、
ということで、始末屋Jの登場です♪

自分を散々弄び(調教ともいう)、奴隷にしておいて捨てて、しかも横領の無実の罪で訴えられた洋美が、相手の大企業のトップ藤園に復讐をしたいと依頼したのがJと呼ばれる二狼。
依頼はセックス!…

2

背徳のマリア 下 小説

綺月陣  茶屋町勝呂 

愛するが故に狂っていく男達

上巻だけでも、衝撃的な展開を見せてくれたのに、それでもまだ足りないというのか、これでもか、これでもか、と追い打ちを掛けてくる下巻。
読むたびに違う感想が頭に生まれ、時に怒り、時に泣き、時に絶望し、どうしてそこまで、それにこだわらなくてはならないのか!?
狂ってしまった者達は、そこに幸せな自分の世界があるのだ。
現実に取り残された者達の苦悩は、それでも狂った彼等によって浄化されてしまったのだと…

10

背徳のマリア 上 小説

綺月陣  茶屋町勝呂 

異色の衝撃的問題作

この作品は綺月陣さんの実質のデビュー作品です。
当時の綺月さんの作品は、Juneの路線であるにも関わらず、その中でも異彩を放った設定のものが何作かあるのだが、その中でもこれは”性差”というものについて、深く考えさせられる作品だと思います。

『背徳のマリア』の題名がついていますが、ある大学病院の医師5人を巡る各ストーリーからこの題材を構成しています。

そのきっかけとなる最初の話が、大学…

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