みずかねりょうさんのレビュー一覧

一歩、前に~潔癖症からの卒業~ 小説

chi-co  みずかねりょう 

タイトル通り

『潔癖症』での苦労がこの作品の大部分です。
これを(特に受け本人が)乗り切っていくことができるかというお話。
そして嫌味な女性やグイグイくる当て馬キャラは登場しない、珍しい作品かな。


受けは、大学の図書館で臨時職員として働く遥。
子供の頃に遭遇した事件で、極度の潔癖症に。

攻めは長身でいかにもモテそうな風貌の結城。
遥の勤める大学の二年生。


遥は、バスに乗れば20…

2

テミスの天秤 とある弁護士の憂い 小説

井上ハルヲ(オハル)  みずかねりょう 

ケンカをやめて〜ふたりをとめて〜

オハルさんの作品を読むのは二冊目です。
柔らかい感じではないのですが、読みやすい。
今回は痛いシーンなし!
そして、キチンと調べて書かれていらっしゃるのだなあと感じます。
お仕事系がお好きな方向けの作家さんだと思います。


受けの白石は、雇用主でもあったエリート弁護士の三上と長い間、不倫状態。
しかしその関係を断つ決意をし、事務所を辞め藤巻の事務所でノキ弁(まさに事務所の軒先を借…

5

花冠の誓約 ~姫君の輿入れ~ 小説

秋山みち花  みずかねりょう 

運命に翻弄されながらもただ一人を

甘い中華風ロマンス、帝の地位を巡っての争いを背景に描いた身分差ラブ。
もっとも、身分差も実は逆だったのねと言う流れもありましたが、
運命に翻弄されたような二人が出会い、共にいることで信頼と愛が芽生える話。

権力争いで前帝の忘れ形見である崔璃炎は身の危険を感じて宮中から母と逃げる最中
母が殺され、璃炎と乳母は宮中でも力のある養父に引き取られ男だということを
秘密にしながら姫として育てら…

3

「花冠の誓約 ~姫君の輿入れ~」特典書き下ろしペーパー グッズ

このペーパーのために・・・

『花冠の誓約 ~姫君の輿入れ~ 』の特典書き下ろしペーパーです。


本編レビューにも書きましたが、こちらの本編は個人的苦手要素のために買おうかどうしようかかなり迷っていたので、予約はしませんでした。
結局は書店で見かけて勢いで買ったんですが、読んでみたら予想以上に面白かった(というより非常に私好みだった)んですよね。

それで終われば平和でよかったんですが、読後にこのペーパーの存在を…

3

薄くれないの花、流るるがごとく 小説

吉田珠姫  みずかねりょう 

昼ドラにBLがくっついてるような

BL的なアレコレよりも、
過去に囚われる年長者たちの異常性や
彼らに振り回される可哀想な主人公の描写に力が入っていて、
昼ドラを見ているような感覚でした。


不憫な境遇でも健気にがんばる主人公。
主人公をいびる、敵役の女性。
主人公を救い出すのは
好きな子をいじめちゃう系のやんちゃで格好良いヒーロー。

まるで昼ドラか一昔前の少女漫画か、韓流ドラマのような?
思わず頭の中…

2

花冠の誓約 ~姫君の輿入れ~ 小説

秋山みち花  みずかねりょう 

ドラマティックな中華風ファンタジー

中華風ファンタジーで、幼馴染みで主従で(ちょっと下克上も)、その上姫君です。いろんな要素を詰め込んだ、なんとも盛り沢山で華やかなストーリーです。
他に言いようがないくらいの『超!王道』ですので、意外性や波乱万丈を期待される方には向かないかもしれません。


出逢いは10歳と15歳。

先帝の皇子として生まれ、権力争いの結果逃げ延び、有力者である養父に引き取られて『姫』として育った璃炎(…

7

主上の犬 愛は後宮に熔け堕ちて 小説

しみず水都  みずかねりょう 

軽めで読みやすい中華風

設定的には痛い系でシリアスだと思いますが、受けになる熔雪の性格と
思っていたほど手酷い扱いを受けていないので結局甘い雰囲気で読めました。

旺璃国の王で攻めになる綜劉と熔雪は子供の頃から共に机を並べて勉学に励んだ
幼なじみですが、熔雪は妾腹だった為に長子でありながら家督を継ぐことが
出来ないながらも優秀な能力がある為に綜劉に認められ兵としても軍師的な
腕も見込まれていたが、新王である綜…

8

薄くれないの花、流るるがごとく 小説

吉田珠姫  みずかねりょう 

狂愛妄執そして安らぎの幸せ

二世代に渡ってしつこく言い寄られる受けがお気の毒なお話なのですが、
悪役になる側が最後に憐れにも思える展開と、本当の愛を得たものは心が優しく
なるのではと思える内容でした。

吉田先生の作品は毎回楽しみにしているのですが、今回の受けの言葉遣いが
かなり古風な言い回しで、それだけで妙な色気を感じましたね。
内容はかなり痛くて怖い設定なのですが、ラストの方で余りにも簡単に全て丸く
治まっ…

3

薄くれないの花、流るるがごとく 小説

吉田珠姫  みずかねりょう 

解き放つ若い力

一応恋愛の物語ではあるのだけど、どちらかというと一人の画家の強い思いにガチガチに囚われて身動きできなくなってしまった当人含め主人公と周囲の人々が、
主人公を想う若い一途な力によって、そこから解き放たれる。
そして誰もが誰かを思いやっているといったお話だと思います。

展開としては、囚われてしまった人々が身動き出来ないでいる姿や、主人公の姿にイライラ感を抱きもしたりしたのですが、結末が訪れた…

3

スイート・フライト―貴公子に甘く誘われて― 小説

御堂なな子  みずかねりょう 

甘い専属パーサー

王道的シンデレラストーリーで甘々です。
でも受けである裕人はシンデレラ程酷い目には合わないので甘さの方が引き立つ。
生真面目でパーサーとして誇りと何よりも乗客の安全を優先しているせいで
逆に会社からは融通が利かないとリストラ対象にされてしまう。

最後のフライトでも問題のある乗客に悪態をつかれて、これが最後になるのかと
寂しさと悲しさを感じていた時に裕人の行動は素晴らしいと言ってくれた…

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