有馬かつみさんのレビュー一覧

囚われた砂の天使 小説

上原ありあ  有馬かつみ 

微妙にリアルなアラブもの

2006年の作品の文庫版。
書き下ろしSS等は特にありません。

あらすじ:
砂漠ツアーに参加した大学生・凛(受け)は、遭難しかけたところをアラブの王族・アシュファル(攻め)に助けられる。
凛を伝説上の天使「サラフェル」の再来だと言うアシュファルは、そのまま凛を宮殿に軟禁し…

凛はごく普通の大学生で、砂漠ツアーで置き去りにされる等、ちょっと抜けたところのある人物。
アシュファルに…

1

捜査官は恐竜と眠る 小説

  有馬かつみ 

殺人事件と恋

1冊すべて表題作です。
サイラス(攻め)の視点でストーリーは進みます。

サイラスが発掘現場で人間の白骨を発見。その殺人事件の捜査にリン(受け)がやってくるという話です。

事件捜査と恋愛模様のバランスが良い作品だと感じました。
二人が親しくなる過程も自然でしたし、主役二人はもちろんですが弟子チャーリーや犯人のキャラも良く、続編が読みたいと思ったくらいです。犯人もまったく見知らぬ人間で…

2

嘘から始まるロマンス 小説

いおかいつき  有馬かつみ 

タイトルにもう一捻り

10年以上前の作品ですが古い感じはせず、適度に緊張感のある展開で面白かったです。が、タイトルにもう一捻りほしかったなと思います。

主人公の航(受)は、見た目に反して男らしい性格の24歳。車が大好きな彼が仕事中に出会ったのが、別れさせ屋の社長である雄作(攻)です。(ちなみに、このページでは「32歳」とありますが正しくは「29歳」です。) 雄作の所有するレアなアメ車に釣られて彼の会社で別れさせ屋…

2

好きなんて言えない! 小説

いおかいつき  有馬かつみ 

大胆な設定

BL作品は色々読んできましたが、この二人は新鮮でした。あらすじだけさらっと目を通してカップリングを知らずに読んでみたら…なんと、そっちですか!笑

攻/受が想像と違うと、驚きの余り途中で萎えてしまうこともあるのですが、この作品はそんなこともなく「…アリだな」と思いました。むしろ蓮沼のような嗜好の男性がもっとBL作品にも居るべきなんじゃないかな~と。確かに乙女なんだけど全然ナヨナヨしていなくて、…

1

絶対束縛 小説

水戸泉  有馬かつみ 

束縛が好きな人にオススメ

え!続き物なんだ。
攻めの受けへの愛がわかりにくすぎて
「愛してるけど、君には見せない。」感が強く、
なんなんだろうと思っていたら、そういうこと。。。

陵辱強姦まがいのシーンが続きます。
攻め様だけでなく、先輩や攻め様の兄にも。
受け様がダメージを受けていないので辛く見えないようになってました。
攻め様以外との絡みが嫌だったり、無理やりの絡みが嫌いな人にはオススメできない。。。

0

仇なす恋華 小説

本庄咲貴  有馬かつみ 

血のつながらない兄弟

丸ごと一冊、ひとつのストーリー。

893で組長な竜麻さんと、一般人な蓮くんのお話。

決して、面白くなかったというわけでは無いのですが、
どうしても蓮くんの心が掴めませんでした(^^;

元々男が好きなわけでもなく、
母親を殺された893さんを毛嫌いしていて、
無理矢理乱暴におかされて、
なぜ、気になる、惹かれる、というのに繋がるのか・・・。

元々ゲイですよ、とか893…

2

愚か者の恋 小説

火崎勇  有馬かつみ 

最後にようやくスッキリ

丸ごと1冊表題作です。
美久(受け)の目線でストーリーは進んでいきます。

美久は親にも捨てられた自分を救ってくれた義兄の真意(攻め)をずっと好きです。寂しい年の離れた弟の演技をして計算どおりに同居に持ち込んだものの、真意に友人との関係を疑われたことをきっかけに、思わず迫ってしまい…という話です。

一番面白かったのは、美久の友人であるエロ漫画家の本橋とのやりとりでした。作品は全体的にシ…

2

わけもなく、もっと 小説

渡海奈穂  有馬かつみ 

肉食×鈍感、プラスもう1カップル

1冊丸ごと表題作です。

有佐家には、真子、克、裕真という姉兄弟がいて、末っ子の裕真(受け)が主人公です。克が行方不明になってしまい、会社をを辞めて実家の和菓子屋の仕事を手伝います。顧客の開拓中に、茶道教室を営む唐木(攻め)と出会いますが…という内容です。

主人公の裕真が良いです。
結局、唐木にも偉介にも、克の行方は知らないと嘘をつかれていたのに、その辺は余り尾を引きません。唐木には嫉…

1

彼は週末にドアを開ける 小説

ななおあきら  有馬かつみ 

三枝と三人の男

2006年発行の作品ですが、あとがきによると2001年~2002年に書かれた同人誌(全三巻)を加筆修正して単行本になったそうです。だからなのか、この物語はどことなく奥ゆかしく、懐かしく感じました。有馬かつみさんのイラストも今より丸みを帯びていて柔らかいです。

主人公・三枝に相対する男性が三人登場します。一人目は不倫関係にある他部署の上司・高田。二人目は長く疎遠だったが再会を機に仲良くなった同…

2

ただ一度の恋 小説

飛沢杏  有馬かつみ 

読点が多い

前半は悠生がとても頑なで、ちょっと允紘が不憫でした。悠生の仕事についてはあまり描写されておらず、保守的な社会で生きる故の同性愛の難しさを表現したかったのかなと思います。セックスの描写は濃厚で艶っぽいです。

「Eternal」のあるシーンのイラストがあまりにも素敵でドキッとしました。シンプルな構図なのにな~。

文体について。残念ながら読点がとても多く、私は読み辛いと感じました。

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