木原音瀬さんのレビュー一覧

期限切れの初恋(BBN) 小説

木原音瀬  糸井のぞ 

「サイテーだ!」って叫びたくなる

ホント、サイテーだなと思ってしまう、本作の攻め。
でもそんな彼を憎めないのは、木原先生が描く彼の内面が理解できるし、それに共感を感じてしまうから。
読んでいて、楽しい・嬉しい・癒される恋物語では決してない。
なのにページをめくる手を止められない。
読んでいる間、一種の中毒者のようでした。

愛だとか恋だとか言っても、それとはまた別の問題が現実には多くあって、それらを含めての相対的な価値…

3

月に笑う 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

「人間」を描き切った作品

上下巻まとめての感想。
内容は、さすが木原先生読ませるなー!といった感じでした。
ただ「面白い」のではない。「人間」が描かれている面白さ、といったらいいのでしょうか。
一気読みしました。
なのに「神」評価にしなかった理由は2つ。

①前半と後半で受け攻めが逆転
受け・攻め両者にとっての成長物語なので仕方ないのですが、前半では、とても可愛くて受け的立場(的立場なだけで、最後までしてはい…

3

箱の中(文庫版) 小説

木原音瀬 

一度で二度、三度おいしい

評価の高いこの作品。
今まで冒頭のサンプルだけ読んで、冤罪なのに有罪になって実刑判決を受けて投獄されるという点に悲しみと虚しさを覚えて敬遠していたのですが、思いきって読んでよかった。
冤罪という設定に感じた不快感など忘れるほどハマって、一気読みしました。確かに名作でした。

受けは(主人公)は非常に真っ当な常識人。
対し攻めは、不幸な育ちゆえに常識もなければ愛も知らない、無表情無感動な人…

5

鈍色の華 小説

木原音瀬  ZAKK 

性愛怖い

読み終わった感想を一言で言っちゃうと「怖い」。
木原さんの本は相変わらず自分の価値観を揺らがす。
だからあまり読後感が良くない。正直、嫌な気持ちになる。
でも、だからこそ読んでしまうんだろうな、と思う。

「心と体と頭は連動している」と信じたがっている自分に気づいた。
たとえ行為から始まる関係であっても、その後に絆されたり、相手の好ましい部分を発見したりして、お互いに必要とし遭うことに…

22

鈍色の華 小説

木原音瀬  ZAKK 

住んでるところが田舎すぎてどこの本屋にも無く、Amazonで購入しすぐ読破しました。
木原先生の作品は今回もまた最高でした。


「鈍色の華」、「鈍色の果実」では特に秀でた部分もない年齢より老けて見える鶴谷が段々と男の虜になっていく様子がすごくエロくて良かったです。複数の男達に翻弄されているようで、その実皆鶴谷に手玉に取られていて(本人にその自覚はないんでしょうが笑)、鶴谷の性質の反転が面…

16

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

初読みはオススメしません

この作品は…木原先生作品のエグさに慣れていない方にはオススメしないかもですね(笑)。ちるちるさんの評価見て、神評価と中立・しゅみじゃないがかなり分かれていて納得しました(汗)。これは確かに…木原先生の作品の中でもハードルの高いやつですね。
エロこそ少なめですが、調教シーン(ガチです)がほんとに衝撃でした。愛しさが強ければ、同じく憎さも増していき虐めたくなる。たしかに大河内は人間、上司として最低…

5

MUNDANE HURT 小説

木原音瀬  井戸ぎほう 

ゲームオーバー

レビューを見ずに読み始め、あ、これはやばいやつか、と思った時にはすでに遅し。。。悪い意味で胸が締め付けられたまま、一気読みをし、これはやっぱり嫌だけど神評価か。。。と思っていましたが、西崎の何でも人のせいな思考に読んだ後頭痛を覚えたので中立にしました。西崎の命を消さずに話が終わったのは作者の優しさでしょうか。

高校時代の、好きな人に自分を知ってもらいたいという長野の純粋さにこちらは良い意味で…

3

HOME (新装版) 小説

木原音瀬  藤田貴美 

凄いということと、好きだということ

木原さんの作品とは相性が悪い。
読む作品読む作品、筆力には脱帽しながらも
肌に合わないというか、好きじゃないというか……
でもコミカライズをきっかけに一気読みした「吸血鬼と愉快な仲間達」が良くて
じゃあ、久しぶりに何か読んでみようかと手に取ったのが、本作。

好きな藤田貴美さんの挿絵。
表紙の淡い色合いを見ながら、イヤ、こんなはずないでしょ?と読み始めたのだが
こんなはずないどころ…

3

「鈍色の華」ビーボーイ応援店特典書き下ろし小説ペーパー グッズ

その後の2人 in New York

わたしもアニメイトさんで購入してペーパー付いてきました。片面印刷のもの2枚。
ビーボーイ応援店のリストにあったっけ?と思っていたらアニメイト全店が応援店なんですね(海外店舗を除く)。

本編では、ダンから佐川への執着は描かれていましたが、佐川が本当にダンを愛しているのかはっきりしないところがあったので、そのあたりが描かれていて満足でした!

以下ネタバレありです。


日本支社での…

4

鈍色の華 小説

木原音瀬  ZAKK 

一度知った蜜の味にとらわれる男たち

しなびかかった蕾を咲かせてみたらとんでもない毒華だった…!
攻めのひとり・ヒューイの慧眼に恐れ入る。
ハイスペックな男たちが、冴えない男に翻弄されていくさまにスッとしたり、ゾクゾクしたり。


鶴谷は40代後半にも関わらず白髪の目立つくたびれた感じのする男。
そんな鶴谷がなぜか提携先の重役、ヒューイとダンに見初められる。
会社のため彼らに体を使った接待をしてくれ、と社長に命じられ…

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