木原音瀬さんのレビュー一覧

灰の月 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

二人がどんな愛で結ばれるのか、楽しみでたまりません

木原さんの痛くて辛い作品が大好きです。人間は弱さや頑なさ、暗い感情も含めて人間なのだと実感できるんです。人間を描きつつ、愛とは何かと問いかけてくる。全力で読まないとついていけない、その厳しさがたまりません。完全に中毒です(笑)。

本作品は、ヤクザの才能に恵まれながら屈折した性癖を持つ惣一と、頑ななまでに信念を貫く嘉藤との、ままならない互いへの執着を描いています。二人とも暗い過去を抱えています…

11

灰の月 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

一見誠実に見える嘉藤の方が、本当はとても酷い男だと思う

木原先生の作品は、ラブコメや比較的痛さ少な目のもののみ読んでいます。
で、今回、痛そうとは思いつつも「木原音瀬の描く純愛」が、どうにも気になって購入しました。

あのですね、絵に描いたような主人公転落ものなんですよ。
純愛となってますが、今の所、純愛の「じ」の字も(私には)見えてこない・・・。

何だろう・・・。
木原先生と言うのは、もう容赦無く、人の醜さや弱さ、そして滑稽さなんかを…

14

灰の月 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

あくまで上巻だけの評価ですが

作者さんが仰っていたように、確かにエロエロ。小説ではあんまりないくらいエロ比率高い。
でも何て言うか、こんなにエロいページがたくさんあるのに、エロシーンでは全然テンションが上がらないのが残念…冒頭の凌辱シーン、こんなに細かく書く必要ある???ってかんじです。
最初から25ページもあるんですよ…淡々とした凌辱シーンが…このシーンは飽きて半分ぐらい飛ばしました。

基本的に上巻は痛いぐらい一方…

6

灰の月 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

過酷な描写の中に潜む純愛に萌える

『月に笑う』のスピンオフ。

前作未読でも理解できないことはないと思いますが、今作品の主人公が『月に笑う』の山田の元上司、ではないな、親分?の惣一なので、できれば読んでいた方がストーリーに入りやすいかなと思います。もっと言うと、この作品は「惣一襲撃事件」が大きなキモになっていますが、何故襲撃されたのか、その理由や過程は『月に笑う』を読んでいないとわかりづらい面もあるので、興味のある腐姐さまはぜ…

16

美しいこと 下 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

簡単ではない事も分かってはいるけども。切なくて。愛しくて。

もっと早く、救済してくれるものと、勝手に願っていた。
だから。もう、切ない別れのまま。
バームクーヘンエンドとか。全てを想い出に出来るまで。なんて、エンドにさせられるのかと。
まさか、まさか、と。ハラハラさせられる後半です。
下巻は、途中までを「美しいこと」をふんわり終わらせて、
「お願いだから…。俺が寛末さんを好きだってことを、逆手に取らないで…。」
決して泣くまいと(泣いて仕舞えば…

6

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

恋とは。幻想である。そして、するものでは無く、落ちてしまうもの。

これが、「美しいこと」なのかどうか。私には分からない。
タイトルに込めた、作者の意図も解らない。
扉絵の、傘を差しかけた寛末を見上げる松岡が子供に見えて。
それほど、女の子に見えるほどに華奢なのだと、確信する。

この日まで、松岡が女装を続けていたのは、何故かは解らない。
毎日の厳しい営業ノルマに疲れて。発散したかっただけなのに。
女装をしていて、男の欲望を煽り、『暴力の対象になると…

4

男の花道 Don't Worry mamaシリーズ 小説

木原音瀬  志水ゆき 

すっごく笑えた

ある日、立ち寄った書店で万引き騒動に巻き込まれたオタクの松尾を助けたところ、
「俺の兄貴になって、男らしさを教えて欲しい」と懇願される羽目になった友晴。

友晴は見かけこそマッチョだけど、天蓋付きベッドなどロマンティックで美しいものを愛する筋金入りのオネエ。
男らしさの指南なんて私には無理!と思いつつも、涙目で懇願する松尾に根負けして、お友達になることから始めます。
ゲイでオネエな事は隠…

3

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

ファンタジーBLに飽きた時に読みたい!

美しいことがそこまで好きにはなれず、木原作品に消極的でしたが、レビューをみて再チャレンジ!
結果、最高に面白かったです!!!

木原さんってリアリストだなーと思ったのが第一の感想。みなさんが言うほど攻めも受けもゲスいとは思わなくて、おるなー、こういう人。BLは人格者多すぎすぎ、スパダリが多すぎるだけで、現実の人間ってこんなもんやんなーと思いました。

BLってある意味ファンタジーで、書き…

8

こどもの瞳 小説

木原音瀬  街子マドカ 

兄(体は大人、頭脳は子供)×弟(シングルファザー)

幼い頃父方の祖父に預けられて今まで絶縁状態だったエリートの兄が、体は大人、頭脳が6歳くらいの子供になって子持ち主人公(弟)の元にやってきた……というお話です。

兄×弟と禁断を含んだ設定ですが、びっくりするぐらいサラッと読めます。

書き下ろしのほうは、ショ…ショタコン……! と申し訳ありませんが若干引きながら読み、でも最後まで読むととても切ないお話だと思いました。個人的に、現実を描いてく…

2

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

出会ってしまったが運の尽き。

多様な感想があるこの作品ですが、自分は読み終わった後、面白かったなぁ! と素直に思いました。木原先生の作品を読み始めて、いろいろ酷い?カップル達に慣れてきたせいかもしれませんが……。

大河内が青池に対してやってきたことは、普通にパワハラで、しかも会社に居られないように徹底的にやる! って感じで、最初は大河内という人間に全く好感が得られませんでした。

けれど青池の奇行を見ていくうちに、だ…

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