木原音瀬さんのレビュー一覧

COLD FEVER(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

ケーキの甘みは痛みを中和するための小道具…?(妄想)

最終巻で透の記憶が戻ることは前情報として得ていたが、まさか初っ端からとは思わなかった。
しかしおかげで「過去の記憶を取り戻し、全生活史健忘状態にあった6年間の記憶をなくした透」を語り手とする本作は、『COLD SLEEP』とまさしく対をなす構造になっている。

『…SLEEP』で過去の自分に違和感を持ち不安におびえつつも新たな人生を歩み始めた透は、『…FEVER』では「現在の自分よりも愛され…

7

薔薇色の人生 小説

木原音瀬  ヤマシタトモコ 

幸せ満タン薔薇色の人生

 前科持ちのダメ男と堅物警官。
 題名通り、薔薇色の幸せに浸れるBL小説。

 思いっきり愛すること。
 思いっきり愛されること。

 両方の幸せが、ギュウギュウに詰まってます。

 340ページ、値段も高めなんだけど、一気に読めます。
 ラブラブ幸せ満タンです。
 
 モモもロンちゃんも末永くお幸せに!
 面白かった!
 大満足!

4

COLD FEVER(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

痛くてせつない

ほんとに、最後まで驚きの展開です。
ここに来て透の記憶がもどるとは…。
優しい透だったことも、きれいさっぱり忘れて6年前に逆戻り。
よって、優しい透から、怖い透へ…、ケーキからカメラへ…。
いくら6年間別人だったとはいえ、すべての怒りを藤島にぶつけるのが辛かったです。
藤島自身、何も言わずに耐えているのが不憫…。
優しかった透との記念の写真も捨てられちゃって…。
そこまで藤島に辛く当…

4

COLD LIGHT(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

印象に残るのは元凶たる母ばかり…?

前作『COLD SLEEP』の最後で一応思いが通じ合った二人のその後と、前作ではほとんど語られなかった過去の因縁が藤島啓志の視点で綴られる第2作。
前作でとにかく謎だらけだった二人の過去が次々と明らかになるため、藤島の透に対する複雑な感情と事情を説明できないわけが理解できるようになる点は心地よい(尤も、その内容にはさわやかさのかけらもない)。
しかし、彼らに多大な影響を与えた「藤島の母親」とい…

2

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

せつない

刑務所の中で出逢い……別れてから6年。
平和な家庭を築いていた堂野の前に姿を現した喜多川。
あの時と変わらない一途な想いをぶつけてくる男に妻も子供もいる堂野は応えることが出来ない。
一方で拒絶もできず、喜多川と一家は微妙な距離を保ち続けるが……

せーつーなーい!!
思わずそう叫ばずにはいられない木原マジック。
不器用でまっすぐな喜多川の想いと、堂野が築いていた本当に幸せな(そう見え…

2

POLLINATION 小説

木原音瀬  金ひかる 

谷脇すごいよ

『WEED』『FLOWER』と続いた三部作の三作目です。『FLOWER』は読んでおくほうがいいと思う。
前作で絶望のどん底に落とされたはずの鬼畜医師(攻)ですが…懲りてないwてか彼も一種の情緒欠落者なんだろうと思った。普通の人が当たり前のように感じることができることを感じられないんだろうなと。でも前作でのトラウマは負っている。セックス最中に前作の恋人の名前を無意識に呼んでしまうほどに。
そんな彼に…

9

FLOWER 小説

木原音瀬  金ひかる 

切なくて鬱になります

切なすぎて鬱になりたい方は是非お読みください。
そーゆう小説です。痛いです。肉体的な痛さじゃなく、精神的な痛みを感じる小説。
この本はヤバい。
人を選ぶと思う。

主人公は鬼畜な医者(攻)です。『WEED』で脇役として登場したお医者さん。いちおう前作を読んでおいたほうがいいと思う。表題作は読んでなくても大丈夫なんだけど、番外編のショートストーリーは、前作を読んでないと分かんない部分があるので。

3

WEED 小説

木原音瀬  金ひかる 

シリーズ一作目

迷いつつも神です。
木原音瀬ファンです。

器用な男が不器用になる瞬間はいつですか。
自信のある男が自信をなくすのはどんなときですか。
答えは簡単だ。
それは、気が狂うほど本気で恋をしてしまったときだ。

この本には、表題作の『WEED』とその続編の『EVER』の二本が入ってます。
『WEED』はゾクゾクするほど面白かったです。
主人公は医者。極悪です。遊び人です。
ある日、友人と二人で、道で拾っ…

4

さようなら、と君は手を振った 小説

木原音瀬  深井結己 

木原さんらしい作品

むさぼるように読んでしまった。
木原さんらしい作品だった。
『愛してる!』『僕も愛してる!』→めでたしめでたし、にはしない木原さんの毒がたっぷり詰まったハッピーエンドです。強烈に惹かれた。

主人公の誠一(攻)は、木原作品によくあるタイプのイヤな男です。ずるくて、遊び人で、享楽的で。
10年前の高校時代、遊びで抱いたイトコの啓介(受)と再会し、また、なし崩しに関係を結ぶ。そこに愛はない。オモチャ扱…

4

無罪世界 小説

木原音瀬  よしながふみ 

しあわせになってね

思わぬ遺産相続に想像を絶するおまけがついていたので人生が大きく変わっていく男のお話です。

家族に恵まれず17歳でホームレスを味わい、今は詐欺まがいの訪問販売をして暮らしているゲイの山村。
ある日弁護士・有村に呼び出され、父親の兄が死に遺産相続の権利があるが、その代わりにブラジルの原住民に育てられ言葉も何も分からない従弟の世話を引き受けることが条件だと言われます。
無責任な皮算用をし、二つ…

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