木原音瀬さんのレビュー一覧

恋愛時間 小説

木原音瀬  やまかみ梨由 

しっとりした大人の恋愛

「貴方が好きです」
飲み会の帰り有田は後輩の広瀬に告白されます。
有田も広瀬も普通のどこにでもいそうなサラリーマン。
でも広瀬はいつも優しく接してくれて仕事を教えてくれた有田に対して、恋愛感情を抱くようになり、ついに告白してしまいます。

この広瀬がすごく鈍い性格でw
仕事もそうですが、有田に対する思いが恋愛感情だとはっきり気づくまで6年もかかってますからねw
告白された有田は広瀬を…

2

COLD FEVER(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

怒濤の展開に怯むなかれ

シリーズ最終巻、決着編。ある日、目が覚めた透は鏡に写る自分の姿があまりに記憶と違い混乱する。更に事故に遭い6年もの月日が経っていることを知り愕然とするが…。

ハイ、いきなりです。恐れていたその「ある日」から、いきなり始まります。
透の驚愕もよーくわかるが、思わぬ出だしにヒエ-と私も愕然としました。ボーゼン……。
覚悟していた透の記憶再喪失(正しくは戻ったというべきなんでしょうがBL的には…

14

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

“情” 前に、なんていう漢字が入るのかは、まだわからない・・・

市役所で働き、普通に暮らしていた男 堂野崇文。
満員電車に乗り痴漢と間違えられ冤罪で服役する。
築き上げたものが壊れ、家族に迷惑をかけ堕ちてしまった先の
刑務所でも騙され打ちのめされる。

そんな堂野の頭をただ撫でてくれた男が喜多川圭。

堂野は喜多川に「ありがとう」と言うんです。
それがきっかけ。

他人に感謝される喜びを知った喜多川は
「ありがとう」のために堂野の世話を焼…

8

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

迷いが恋に変わる瞬間

おそらく、上巻を読み終えた後と下巻を読み終えた後の
感情の落差が激しいのが、この「美しいこと」だと思います。

ページをめくる度に、どんどん松岡の気持ちが自分の心の中にしみこんできて、
知らず知らずに、自分自身が松岡になっているような錯覚を覚えます。

寛末に本当のことを言わなくてはいけない。
でも今の関係を失いたくない。
寛末という人間をなくしたくない。

自己嫌悪、そして・…

8

COLD SLEEP(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

どうしても・・・

こんなに、こんなに人気のある木原さんなのですが、実は、私にはさっぱりその魅力が解らないのです(><)
きっと、精神的に痛かったり辛かったりBADENDだったりするのが苦手だから・・・じゃないかなと思うのですが。でも、この作品にはそんな描写は無かったな・・・
本の貸し借りをする腐友が貸してくれるのでとりあえずちゃんと読んでいるんですけど、「どうもダメだなー」と思うとこの方の本だったってパターンが…

5

COLD SLEEP(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

1作目

COLD3部作の1作目COLD SLEEP。
まだLIGHTとFEVERを読んでいないのでこれからの展開やまだわからない部分もありますが、とりあえずSLEEPを読んだ率直な感想を。

事故で記憶をなくした透に透の友達と名乗る藤島という男が現れ透を引き取ります。
この藤島がほんとうに透についてなにも話してくれなくて。透が家のことをしようとしてもするなと言うしいきなり専門学校へ行けと言ったり。…

1

COLD SLEEP(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

不安という薄靄が晴れるまで

交通事故による頭部打撲をきっかけに全生活史健忘に陥った青年・高久透の視点で綴られる物語の始まりは、非常に模糊として不安に満ちている。
もし彼に親兄弟がいたとしても「自分が誰であるかわからない」という状況はそう簡単には変わらないであろうが、唯一面倒を見てくれる「友人」を自称する年長の男からはほとんど何も情報が得られないまま生活を共にするとなれば、いっそう不安は募るばかりであろう。
相手は自分をか…

1

COLD SLEEP(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

続きが読みたいような読みたくないような。。。

COLDシリーズの1作目です。
と言っても
いちおうこの本のみでなんとなくおさまる所におさまった感もなくはないです。

しかし、それはあくまでも表面的なもので
結局、記憶喪失になる前の透のことや
藤島と透がどういう関係だったのかが明らかになってないので
これを雑誌掲載時、あるいは旧版発売時に読んだ人は
なんともすっきりしない思いを抱えて
続きが出るのを待っていたのではないでしょう…

1

COLD FEVER(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

1ページ目から平手打ちを食らったような衝撃

記憶喪失モノ。
「COLD」シリーズ。
ついにきました。

・記憶をなくす前の高久透

のターンw

1ページ目から、記憶喪失の喪失スタート。
この出だしは、平手打ちを食らったような衝撃。

「COLD SLEEP」
・記憶をなくした高久透 視点。
からスタートして、過去がわからぬまま恋をして

「COLD LIGHT」
・すべてを知る藤島啓志 視点。
過去と真…

5

WELL 小説

木原音瀬  藤田貴美 

BL界の沼正三になるかもしれまい、あるいは澁澤龍彦か

あえて、文語体を使用しますので、苦手な方はご了承を。

この作品にどのような評価を下せばいいのか?
つねづね評者はそれに戸惑う。とりわけ、本書のような作品に対して「フェティシズムを介在させた欲望の投影行為」(いわゆる萌え)という評価を下すのはいささか困難を伴うだろうし、それはヘタをすれば木原にとってはいい迷惑になりかねないかもしれまい。

本書をたとえるならば、『家畜人ヤプー』のような虚…

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