木原音瀬さんのレビュー一覧

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

ラスト数ページが神

発売前に発表になった日高さんの表紙で「おじいさん??」とびっくりし
発売後、先に読んだ方の感想で「愛がない」とか「救いがない」というのが多くて
ちょっと構えてしまいつつ、期待と不安を抱えて読み始めました。

上司の柴岡部長と親しくなり
たまに夕食を共にするようになった河瀬。
普段から大らかで、部内の采配に長けた好人物の柴岡から
ある日突然、希望の部署への転属を約束する代わりにセックス…

7

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

柴岡という男

萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
非の打ち所のない上司が突然、部下にセックスを強要する。
体から始まる恋愛。そんな色っぽい展開を予想しそうだけど全く違い、心の深淵が描かれた重い1冊です。

この話は、柴岡という男に尽きると思う。
部下に乗っかり、翌日には平然とした態度。厚顔無恥とはちょっと違う。頭の回転が早く冷静で人当たりも良い、でもどこかおかしい。
やがて河瀬は柴岡の「擬態」を知…

7

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

病んだ男

一気に読みました。引き込まれて読んだし、評価は「萌え」になっていますしが、引き込んだものは萌えとは別のものでした。

攻めの河瀬は人間が小さい奴でした。
商品企画部への異動を餌に上司柴岡に体を要求され、シャワーを浴びながらの「ホモの変態。クソ野郎ッ」の悪態も小声で、聞こえないように気を使いながらという。(^^;)
まあ、本当に嫌なことを我慢して、自己嫌悪にまみれながらそれ以降も過ごしたとい…

2

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

またもや「ここで終わり!?」なラスト

ホント人の内面をえぐるような、底意地の悪い人物を書いてくれます。
三人称でも常に河瀬の視点で話が進むので、柴岡に振り回されて嫌な気分にさせられます。
柴岡の方を主人公にしてくれたら、すごく哀しく切ないお話になったと思うのですが。
基本的には矛盾を抱えた複雑な人物って好きですね。


何もかもあきらめているような柴岡ですが、本当はずっとずっと救いを求めていました。
河瀬なら救ってくれる…

4

ROSE GARDEN コミック

木原音瀬  禾田みちる 

やさしいお伽話

原作は木原作品の中では評価が低いので読む気無かったのですが、ergoでチラッと見て絵の綺麗さに気になり「一応チェックしとくか」ぐらいの気持ちで買ったら・・・涙涙です(TーT)

そのほとんどがウォーレンのためです。
ただひたすらにカイルの為だけに命をかけ、羽を失い、左目も失い・・・

本当にスネアに出会えて良かった×2
そうしなければカイルは名前すら忘れてました、30年口聞いてないから…

1

甘い生活 小説

木原音瀬  石原理 

救済者と愚者の記録

どどどこが甘いんじゃこらあぁぁ…と力無く叫びたくなりました。
そして shota kon kayo !とも。

藤井という男は本当に弱くて卑怯な奴である。孤独なこどもを犯しておいて、その子が成長し自分の思うようにいかなくなったとたん、文和の弟に目を向ける。…この野郎…!だがそんな男の良い思いはそうは続かない。(タイトルの『甘い生活』は、どうやら悪事などの甘い蜜といった意味のようだ。)タッパの…

4

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

鬱だ・・・

最初らへんは意気揚揚と読んでいたんですが、途中からの展開がもう、どうにも・・・
正直、この作品は「神」「萌」「中立」「趣味じゃない」のどれにも評価としてつけられないです。

最初はあらすじそのまま、信頼していた上司・柴岡に異動希望の代わりに自分とセックスするように強要される河瀬。
悩みながらも柴岡とセックスしてしまいますが…
結局柴岡は、河瀬が異動になる前に北海道へ栄転。
自分はセック…

6

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

萌えはないです。

なんとも感想の言いづらい作品です。はっきり言って私、このお話には「萌え」は一切ありませんでした!!その分、木原さんお得意の人間の嫌な面が、不安定で不確かなものとして描かれていました。人の心なんてわかるものじゃない、ということをまざまざと感じました。木原さん、もうBLって枠じゃないです。

主人公の河瀬は、かつて商品企画部への人事異動と引き換えに、上司である柴岡とセックスをしました。そのことを通…

4

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

難しい、難しすぎる

帯に不穏なことが書いてあった気がするが私は何も見ていない、と自分に言い聞かせ、もちろん裏のあらすじも見ず、口絵を無視して本を開きました。まさかの二段組に衝撃を受けつつ、先へ先へ。
…まだ整理がつかないので、箇条書きのような感じで。ネタバレありです。


とにかく柴岡が性悪すぎる。嘘はつくし口が悪い。死にたがり。けれど愛されたがり、なのだと思う。真っ当な愛され方をした経験が無いから(母親との…

6

恋愛時間 小説

木原音瀬  やまかみ梨由 

草食系男子が恋に気付くまでとそれから。

ある日突然、後輩(部下)の広瀬に好きだとただ一言、告白されてしまった有田学の話。『LOOP』で主役だった英一の兄・学のスピンオフ作ということで、LOOPでガクガク震えた記憶も生々しいもので少し警戒しながら読み始めたのですが、ゆったりしっとり落ち着いた恋の話でした。

恋愛時間というタイトルは、蟻と象の一日の長さは違うという『生活時間』とかけているようです。主人公・有田は、要領悪く手の遅い部下・…

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