木原音瀬さんのレビュー一覧

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

見たくないなら夢を見続けてもかまわないと思う

 柴岡は何回も暗闇が怖いと言っている,有沢に嘘の将来設計を話すときに夜になっても太陽が沈まない場所(暗く無い場所)に行きたいと言ってしまう程なのだから本当に怖くてたまらないのだろう。河瀬に両目を塞がれたらおとなしくなったのも暗闇が怖いからだろうし,柴岡にとって心の闇は無いのではなくて存在してほしくないものなんじゃないだろうか。毎晩のように暗闇がやって来るのに,心の中にまで暗闇が出来てしまったら彼の…

4

HOME (新装版) 小説

木原音瀬  藤田貴美 

糖分補給に向かないどころか、糖分を奪われかねない話

萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
施設行きになるはずの子供を、好きな男の甥だからという理由だけで引き取った主人公。
BLではさほど珍しくないそんな材料も、作り手が変わればこうも腹にもたれる一品となるのだなと妙な感心をしてしまった1冊。
少しずつ食い違った思いが縺れ、やがて歪な愛を編み出してしまう。
ホラーというか一種の悲劇なのですが、この本はBLだと思わずにむしろ一般の小説を読むぞ~とい…

10

B.L.T (新装版) 小説

木原音瀬  元ハルヒラ 

人物像を踏まえたストーリー展開の上手さ

萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
喉から手どころか触手が出そうなほど読みたかったその後の同人誌&書き下ろし収録と聞き付け小躍り。いやもう万歳三唱。
ありがとう木原さん、ありがとうリブレさん。でも1000円越えって高いっす。そんなビンボー人のボヤキは置いといて。

中学生の受けに痴漢しちゃう攻め、という口が開いちゃうこの設定ながら(いやだからこそ?)木原さんがいかに過程を重要視して構成し…

6

B.L.T (新装版) 小説

木原音瀬  元ハルヒラ 

こんなお話だったのか、、

絶版本の新装刊シリーズの1冊。

実はこの本、本編は読んだことなくて、同人誌収録のdessert boxだけが既読でした。
その時の感想が、
「珍しく普通にラブラブなお話やなぁ。同人誌の後日談やと商業的にオールNGか、普通に砂吐き甘か、二極化すんねんなぁ」

で、この本編。
新書の割に、厚さの割に、ページあたりの文字数にゆとりがあるのか、
はたまた、お話自体が、比較的ライト(あくま…

1

B.L.T (新装版) 小説

木原音瀬  元ハルヒラ 

痴漢男との出会いから

またまた新装版です♪
今回は、旧版に同人で描かれたその後の話『dessert box』が付けられ、また新たに書き下ろしで『dessert box plus』が入ってますので、その後を同人で見られなかった人には是非欲しい構成になっているかと思います。
かくいう、アテクシも・・・嬉しいです♪

B.L.Tって、以前からベーコンレタストマトサンドの事よね?他に意味があるのかな?って、とても興味が…

6

HOME (新装版) 小説

木原音瀬  藤田貴美 

木原さんは心のホラーのスペシャリストだと思う

やっと、絶版だった作品が新装版で出て嬉しいーー!!
そして、何と旧版になかったラストその後の二人の様子が第三者を主人公にして語られる『others』が入っているのです。
新装版の醍醐味は、こうしたその後が入っていることですよね。
多分、旧版のままのラストでもきっと二人の未来は予想できるものだったかもしれませんが、それを裏付ける、不器用なままだけど、きちんと心が通じ合っている幸せな二人を見るこ…

13

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

幸せがいっぱい

あらすじなどは皆さんレビューされているので、
私は個人的な感想を。






木原さんにしては、甘いなぁ
という印象はありました。


殴る蹴る暴言などは多々有りましたが、
本当の所お互いに想い合っている。

そこはすごく甘かった。


上巻からあわせて
路彦の成長っぷりは凄い。

いきなり魔法のように男前の頼れるイイ男になった訳ではなくて、

まだまだ甘ったれで女々しくて泣き虫だけど
確実に男…

4

愛すること グッズ

オマケストーリーにするには勿体ない

私も電子書籍で読みました。
本編の終わりが、二人の関係には決着がついたけどこれからどうなるの・・・?と読者に、不安と先が気になる気持ちを残したままの終結だったので、これでやっと幸せになれたんだ・・・と実感しつつ安堵しました。
内容が単なるおまけの日常ではなく、ひと山あるところが木原さんらしいなと思います。あと、個人的に日高さんの挿絵に萌えました。2ページあります。
あ、松岡の髭ですが最終的に…

1

愛すること グッズ

電子書籍になってた!

本編を読むのが遅すぎて、小冊子の応募に間に合わなかったんです(/_<、)オークションだとすごーくお高くなってて、諦めてたんですが、電子書籍で配信されてたんですね(゜∀゜)!

凄くよかったです。相変わらず気遣いの人、松岡。そして好きな人には本当に優しい鈍感男、寛末。やっぱり松岡はぐるぐる悩みますが、なんだかんだでラブラブです。寛末が優しいのが本当に嬉しい。本編辛かったから、自分のことのように…

2

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

木原節キタ――――!!

前から書店でおすすめされてたのですごく気になってようやく購入しました。「BL最北端へようこそ」ってPOP(かな?)がずーっと気になってて。

期待通りいやそれ以上の面白さです。
木原さんの特徴なんでしょうが、主人公の視点というか気持ちがすごく事細かに描写されていて、心情を、汚い部分もさらけ出して書いてて、読んでるこっちが人の心をのぞいているような感覚になるんです。だからなんだか後ろめたい気持…

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