木原音瀬さんのレビュー一覧

COLD HEART in NEWYORK 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

COLDシリーズスピンオフということで。

COLDシリーズを一年前ほどに読み、やっとの思いでCDを聞き「はあ…」となっていたところに今回のスピンオフの発売が決まったので、次はどう来るんだと期待に胸を高鳴らせ購入。
まとまった時間ができたので二巻一気に読破しました。
以下頭の悪そうな感想です…(ネタバレです)

いやね、本編(透×藤島)で散々痛くて辛かったのに。やりますね、木原先生…
in TOKYOで分かったのは秋沢の価値観や性…

9

COLD HEART in NEWYORK 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

失ったもの手放せないもの

愛情へと変化した感情が秋沢の無茶も我が儘も受け止められるようになり、楠田の諦めに近い許容でなんとかバランスが保たれる。
ささやかな抵抗に、心の中での悪態も最後には馬鹿な子ほど可愛いに至り、恋愛の矛盾にぐるぐるしながらの日常。
濃密な2人の関係に危ういながらも微笑ましさが見られるようになり、ほんの少しの思い込みからじりじりと詰められてしまった楠田の陥落した開き直りぶりに、付き合い始めの浮き足立つ…

6

novels plus mini 2 小説

木原音瀬 

秋沢とマネージャーと楠田と、惣一さんと、透と藤島さん

萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
COLD HEARTとCOLDシリーズから3作、月に笑うから1作の詰め合わせ同人誌です。

COLD HEART 久萬出会い編
秋沢のマネージャーとして登場した久萬視点で、マネージャーになる(そして秋沢と出会う)までの経緯が描かれてます。どうやら例の沖縄ロケの前あたりの頃のもよう。
自己中秋沢に、突き放すでも慰めるでもなく淡々と常識的な意見を述べる姿が…

6

COLD HEART in TOKYO 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

イメージ通りと壊れるイメージ

兄弟揃っているのに楠田は楠田のまま。
ちょっとした違和感と思い描いていたイメージが壊れない安心感にスピンオフ作品なのを強く意識してしまいます。

軌道に乗った会社は兄のスランプによって思わぬ危機が訪れようとし、危機回避に奔走する姿は学生から社会人へ、そして自然に登場する透の思わぬ余裕も見られて、変わらず積み上げてきた月日の経過を感じました。

イメージモデルとして理想と現実の妥協点に立っ…

1

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

胸がいっぱいになった

この作品は、ほんのり渋みのある甘酸っぱい作品でした。大人の初恋を読みたい方にオススメです。

木原さんの作品は、ダークなイメージしかなかったので、最悪から最善へ変わる物語の進みにまずホッとしました。

雑誌掲載の1と書き下ろしの2からなる二編。1が40代の谷地(ノンケ)。2が30代榛野(特定の相手を作らないゲイ)視点です。

1も2も落ち着いた気持ちで、あっという間に読み進めましたが、…

1

COLD FEVER(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

穏やかな毎日を迎えるために

初読みの際には2人のその先が知りたくて躊躇いもなく読み始めたのですが、再読するには勇気とタイミングが必要になる1冊です。

記憶が戻った所から、デジャブのような光景が始まります。
混乱の挙句2日間もの間行方の分からない状態になり、藤島の心配と来るべき時が来た、その覚悟が語られずとも緊張感を伴います。

透の中にある修復出来ない歪が重く蜷局を巻き、逃げ場のない藤島に容赦なくぶつけられる。

13

パラスティック・ソウル -おわりの章- 小説

木原音瀬  カズアキ 

ちょっと消化不良感

全体を通しての感想です。

各種のジャンルの雑誌を渡り歩いただけあって、各章微妙に掲載誌への意識が見えて興味深かったです。
それぞれの話のつながり方もまとめ方も程よいひねり具合。
相変わらず登場人物に容赦ない木原展開がSFと組み合わさっていました。

好みかというと少し微妙で、最後まですっきりしなかったです。特に謎解きにかかわるバート達の心情に納得できなかったのが敗因でした。ライヴァン…

0

COLD LIGHT(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

苦く苦しい過去

帯にはシリーズ最高の甘さとあり、退院した藤島と寄り添う透に期待値は上がります。

それでもどうしても受け入れる事が出来ない理由。
前作の謎が明かされ、知る喜びに読み進めるスピードはどんどん早くなります。
歪な家族とその代償に連れてこられた透。
抑圧されて育てられた藤島とは違う純粋さで無防備に藤島を慕う透に、性的なものを感じ始めた事から降りかかる更なる苦しみ。
歪んだ家族の破綻していく様…

2

COLD SLEEP(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

優しい嘘

折に触れ無性に読みたくなるシリーズです。

優しくもない現実の愛おしさを突きつけられ、分かっていてもその過程に思いを馳せるだけでため息が出てしまいます。

記憶喪失になった高久透と彼に手を差し伸べる藤島啓志。

何故。

ただ一言浮かび上がる疑問だけが読み進めていく原動力となります。

透の真っ白な頭の中に入り込むのは藤島から与えられる情報ばかりで、嘘と本当の区別もつかない。

5

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

愛を乞うひと

◆あらすじ◆

食品会社に勤務する河瀬(表紙絵右 30歳)は、過去に一度だけ肉体関係を持ったことのある上司・柴岡(表紙絵左 48歳)と再会し、彼の、有能で容姿端麗、誰からも一目置かれる会社での姿からは想像もつかない心の闇を知ることに。
自ら会社を辞め、隙あらば死のうとする柴岡を放っておけず、柴岡と2人で暮らすハメになった河瀬。
死なせるわけにはいかないという義務感で柴岡の世話をし、セックス…

16
PAGE TOP