木原音瀬さんのレビュー一覧

熱砂と月のマジュヌーン 小説

木原音瀬  笠井あゆみ 

エロだけ、ではないと思う・・・

私はこの作品、かなり好きでしたし、楽しみました。
複数攻めでよくある最後は皆で幸せになろう展開のエロ中心話だと思っていたので、その予想を裏切られたことが本当にいい意味で誤算でした。
ⅠとⅡはとにかくエロいです。嫌がるファウジが犯され続けるだけ。
なのに、Ⅲで泣けるんです・・・
ファウジはずっと性格悪いままだし、ハッサンも優しい男ではありません。むしろ結構酷い。
ファウジは全然好きになれま…

5

片思い 小説

木原音瀬  伊東七つ生 

喧嘩ップルと年の差ほのぼのカップルのお話

とても分厚いです。普通の単行本2冊分くらい。その理由は、表題作のカップルと、彼らの友達と先生のカップルのお話がしっかり書かれているからです。二つのカップルは同じ世界、時間に存在しながらかなり違うタイプの恋愛をします。まず、三笠吉本カップル。完全なるバカップルです。三笠は馬鹿で鈍感だけど正直で優しい男、吉本はイケメンで賢い the ツンデレです。惚れたのは吉本からで、三笠にその心がばれて抱かれた後も…

3

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

ですよねー。

上巻は導入部だと思ってたら、本当に見事に導入で、あの静かすぎる展開は下巻へと続く嵐の前の静けさだったわけですよねやっぱり。
下巻のジェットコースター展開は、もはやBLのお約束をことごとく無視しまくる木原節によって、具合が悪くなりそうでした。

この話の凄いところは友情だったふたりの関係が、親愛を経て恋愛へと移行していく様が、もの凄く自然に描かれていることに尽きます。
つっかかりも疑問も感じ…

4

月に笑う 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

表紙が綺麗

上下巻とボリュームたっぷりで、上巻読み終わったら下巻がめちゃくちゃ
気になって、結局やっぱり一気読みをしてしまいそうです。
何が素敵ってこの本の装丁、上下巻をぴったりひっつけると、1枚の絵になるようになってます。そ
れも、出会いから9年間の歳月を描く壮大なストーリーになるそうなので、上巻は出会った年、そして下巻では9年後の年が描かれてるんですかね。【美しいこと】みたいでドキドキしました。

3

HOLLY MIX 小説

安芸まくら  尾上与一  木原音瀬  さとみちる  

良かった…。

「日月星、それからふたり」は本編未読なので、それ以外の感想です。植物の一生の様な一冊でした。種である二月病の蒼司の恋心に始まり、恋から愛に実った明日も愛してるの津田の献身。どのストーリーも大変良かったです。

◯真夏の花
二月病の番外編です。その後の話ではなく、本編より前の二人でお遍路へ行くストーリーです。1番札所である霊山寺の階段で恋の終わりを願おうと決意した蒼司。でもいざ参拝所にいくと、…

4

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読めて良かった

この小冊子がなかったら消化不良のままモヤモヤしているところでした。たった数ページですが、私にとっては救済の数ページでした。ありがとうございました。ファウジの目が良くなるといいなと心から思います。頑張れハッサン笑

3

熱砂と月のマジュヌーン 小説

木原音瀬  笠井あゆみ 

しんどかった

木原音瀬作品を読む時は体力と精神力が必要で、高い高い山の頂上…クライマックスには必ず幸せなシーンがあると信じてーー他の作家さんなら「萌えがあると信じて」読みますが木原音瀬作品ではソレは期待しないーーめげずに、へこたれずに読むことにしています。今作も、読み手の気力を削いでいくかのごとく過酷で容赦ない展開で、痛くて辛くて泣きそうでした。

これ…エロスじゃなくて虐待です。酷い虐待の連続で、出てくる…

11

さようなら、と君は手を振った 小説

木原音瀬  深井結己 

余韻ある続き

2000年発行のノベルズの新装版です。
描き下ろし短編が追加されているのでこちらがお得!と言いたいのですが、表紙・口絵・挿し絵のイラストが新しくなっているので、深井先生がお好きな方はどちらも買い!になるのではと思います。

描き下ろし「空を見上げて、両手広げて2」はノベルスにも収録されていた作品「空を見上げて、両手広げて」の続きで、氷見の息子・貴之が主人公です。

本編の主人公二人は仲良…

2

POLLINATION(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

BLかと言われると疑問ですが

裸ん坊3部作のラストを飾るのは、最低人間谷脇と自閉症の少年佑哉。
勝手気ままで冷血漢。傲慢で鼻持ちならない、人として終わってる谷脇が、ちっとも自分の思い通りにいかない佑哉相手に必死になる様は見物でした。

前作で松本が不憫すぎたので、今作の谷脇見てると哀れみよりも先に谷脇ざまぁ(ぷっ)と思っちゃうんですが、読み進めていくと、何だかとてつもなくせつない展開が待ってて大変でした。
もう、なんと…

10

FLOWER(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

痛すぎて中々読み返せない

裸ん坊3部作2作目。
前作でも大概でしたが、今作ではもうフルスロットル。
敷き詰められた地雷をいかに避けながら走破するかというデスレースもかくや、なお話です。
木原作品で嫌いな攻を三人挙げなさいと言われたら、迷わず飛び出す

谷脇、甲斐谷、寛末!!

そんな谷脇が主役の2作目。ムカムカ度は相当です。
人として色々と終わってる男ですが、適当にみつけた松本を酒で潰してレイプし、それだけ…

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