明治カナ子さんのレビュー一覧

リアル1/2 コミック

明治カナ子 

これはBLなのかしら?

巷にある「兄弟ものBL」は完全に「男」として受けや攻めを見ているけれど
この話の中には確実に「兄弟愛」としての要素も含まれていると思う。
谷口は完全な「破壊者」という無駄な愛情のない割り切ったキャラクターとして
存在しているので読んでいていっそ気持ちがよい。


陸や潮の感情が大きく動くのは「うつしみの手」なのでもし買うときは
2冊一緒に購入することをお勧めします!
むしろこの巻だ…

1

リアル1/2 コミック

明治カナ子 

エロ

兄と弟の、近親相姦なドエロストーリーでした。
近親相姦なのに、それに対する忌避感は感じなかった(いつもなら微妙に感じてる)。それは、作中人物に、そこに対する葛藤がないせいだろうと思った。
兄は弟を愛し、弟は兄を慕う。
でも弟は潔癖症で(母親のせいなのだ)、一度眠ったあと起き出して、「これは夢だ」と暗示をかけてからしか兄とセックスできない。
兄は弟を慈しんでいるが、「夢」のなかでしか抱けないことで…

2

リアル1/2 コミック

明治カナ子 

反動の淫猥

潔癖症の余りに夢遊状態になると淫猥になってしまう弟と
その欲を鎮める兄。
そして、兄弟の欲を鎮めるという名目で二人の体を貪る男。
下手に描いたならそれこそ陰惨さしか漂わない物語ですが、
兄弟それぞれの葛藤を描き足した事によって、物語に別の
色合いが加わり深みが増しています。

エロくて可愛くて、そして清潔で少し痛いです。

1

うつしみの手 リアル1/2 コミック

明治カナ子 

ごはんはとってもおいしいもの。

やっぱりラストを読むと非BLではないかなと思わされる作品。
母親というある意味愛情の象徴である人を恐れて
食卓を囲むのを拒否していた陸が
形ばかりだった「家族」という箱を抜け出して
新しい場所で自分にとっての本当の「家族」を手に入れる。
ある兄弟の成長の物語としても読めるとおもいます。
本当においしそうにご飯を食べる陸と潮を見ることができてよかった。

虚を受け入れて現実に帰るのが…

3

うつしみの手 リアル1/2 コミック

明治カナ子 

代償行為

ボーイズラブに於ける性行為とは、こんなに
痛々しいものだっただろうか、とふと思って
しまう一冊です。シリーズ前半を納める
『リアル1/2』と併せ読むと更にそう思えて
くるでしょう。

代償行為としての性行為が展開される中、
得るべきものをきちんと得た人もいれば得る
事の出来た筈のものを逃がしてしまった人も
います。その機運の善し悪しを渦中にいる
その時にではなく、過ぎ去ってから…

2

出来の悪い子 三村家の息子シリーズ コミック

明治カナ子 

月のように強い引力で

前作「三村家の息子」の続編。
敏夫の目線で進んだ前作に対して、今回は弓視点となる。
兄に強烈なコンプレックスがあるが故に、親友の敏夫とホモの兄がただならぬ関係だなんて、絶対に認められない!という、初めは恐らくそういった理由から、弓は敏夫に目がいったのだと思う。
しかし読み進めていると本当にそれだけ?と問い質してやりたくなってしまう部分も多々ある。
嫉妬と依存と我儘が、弓を敏夫に執着させてい…

2

生まれ星 三村家の息子シリーズ コミック

明治カナ子 

これはなんて奇跡だろう

「三村家の息子」シリーズ最終巻。
息苦しかった「三村家の息子」、胸が痛かった「出来の悪い子」、そしてシリーズ3作目にあたる「生まれ星」で弓と敏夫の片想いはやっと終わる。

都会での一人暮らしに馴染めず、食事も不規則になり、加えて敏夫に距離を置かれた事にショックを受けつつ、郷里に帰省した弓。
その姿は彼の母親が「こっちに居る間に太らせなきゃ」と思うほど、手までやせ細っていて、見るも痛々しい感…

8

三村家の息子 コミック

明治カナ子 

田舎ほど恐ろしい所はない

明治カナ子の絵と言うと、失礼ながら正直上手いとは思わないのだけども、無性に好きだったりする。
いわゆる美麗で緻密なタッチではないくせに、どうも引き込まれる。
これはお話作りが上手なのか、それともやはりあの絵にチカラがあるからなのか。
はたまた濡れ場がエロいからなのか(笑)
濃い絵じゃないはずなんだけど、濃度が高いと言うか、熱と湿り気を帯びたような、そんな印象を受けた作品群だった。

表…

7

熱伝導 コミック

明治カナ子 

距離感の色香

臆病になってしまうから遠ざかって、双方ともに
恋心を確認してから改めて距離を縮めてゆく
表題作シリーズ。

物理的な距離と心の距離のバランスから
恋の熟成を導き出し描く併録作。

恋愛を甘く仕上げるには時に適度な距離感が
必要なのでしょう。

1

キモチの行方 コミック

明治カナ子 

オススメ

一見、「どうかな・・」というキモチにならなくもないんですが、読んでみるとコユイです。
凄く好きな作品。

受の子が、ウリをさせられたり。
オネエ言葉の男にお仕置と称して強引に慣らさないまま犯されたり。
遺体部分もチラホラですが、それもまたなんか受子にとっては茶飯事とというか。
それが「なんでもないこと」になってる部分があるというか。
違和感が無いです。溶け込んでるのです。
ん~だか…

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