夢乃咲実さんのレビュー一覧

籠の小鳥は空に抱かれる 小説

夢乃咲実  兼守美行 

異国情緒あふれる、ドラマチックなファンタジーです

「王の至宝は東を目指す」「花は獅子に護られる」に続くチベット風ファンタジー、第三弾になります。
世界観が同じだけなので、単品で問題無く読めます。

で、今回、孤島の寺院で「生き神」として存在していた主人公。
彼が一人の男と出会った事により、広い世界を知り、やがて血の通った生身の人間になると言う、壮大で感動的なお話なんですよね。
こう、異国情緒溢れる情景描写が素敵なら、ドラマチックなストー…

7

倫敦夜啼鶯 小説

夢乃咲実  八千代ハル 

BL版小公子 かな?

心が洗われるような物語。
著者は、この物語の為に物凄く資料を集めたとあとがきに有りました。
時代は、シャーロックホームズと同じころ。産業革命が起きて、工業化に伴い地方の農村から多くの人びとが労働者として都市部へ流れ込み、感染症;コレラと結核の大流行を起こしています。
そんな時代を背景にした物語。

歌が上手な金髪碧眼の美少年ルーイは、物心ついたときから孤児院に居た。両親の記憶はない。

1

羊が結ぶ溺愛レッスン 小説

夢乃咲実  カワイチハル 

受けが純朴で健気でいい!

「プロポーズは花束を持って」が良かったので、他の作品も読んでみたいなぁと思い、二冊目は「溺愛」がタイトルに入ってるこちらを読んでみることにしました。

でも、攻めの溺愛ぶりを楽しむというよりも、受けの空の純朴さ、健気さ、一生懸命さを愛でるお話だと思いました。
というのも田舎で育った受けの「おら、行がねよ」「おら、〜だす」といったお国訛りがたまらなくチャーミングなんですよ。
この純朴さよ、フ…

1

運命の許婚者 小説

夢乃咲実  高星麻子 

色々と暴走しているなぁ…

2009年刊。
自分は、総じて一昔前によくあった『昔の一目惚れを引きずって大人になってから偶然の再会を果たし、勘違いを経て両想いになる』という甘々な話が好きだ。
この話もそれに当てはまる。

教科書会社に勤める新人・悠里に任されたのは、詩の掲載の承認で交渉が拗れた著作権の持ち主に会って再度許可を取り直すといった難題だった。
案の定、その人物・元宮が経営する会社に赴くもアポイントどころか門…

2

初恋契約 御曹司養成所 小説

夢乃咲実  鈴倉温 

作られた御曹司達

「溺愛関係 御曹司養成所」のスピンオフ作品。
御曹司養成所が関係しているだけなので、こちらだけでも問題なく楽しめます。

物語の舞台は少子化が進んだ世界。
人知れず存在する"御曹司養成所"と呼ばれる、優秀な遺伝形質を持った少年ばかりが集められた特殊な学院。
18歳までの少年達が暮らす学院の中で、様々な理由から優秀な後継者を欲している上流階級の家庭に、いつ"実…

3

プロポーズは花束を持って ~きみだけのフラワーベース~ 小説

夢乃咲実  みずかねりょう 

攻めの不器用なアプローチにキュンキュンした!

急激に業績を伸ばしている新興ホテルチェーンのオーナーという超凄腕なのに、恋愛では不器用になってしまう攻めがとても素敵でした。

花屋で働いている受けとお近づきになりたくて、一日一本の花を買いに立ち寄るとか、ほんと微笑ましい。
なのに受けときたら、攻めの精一杯のアプローチに気づいていないというボンヤリさんなところも、微笑ましい。

花屋が立退くことになり、攻めの厚意でボロアパートの管理を任…

4

転生の神王妃 ~夜に抱かれる少年~ 小説

夢乃咲実  古藤嗣己 

運命に導かれた二人

上手いですねぇ~!
大きな物語の伏線を余すところなく拾い上げ、誰もが納得出来るストーリーとして完結するなんて!!
凄いと思います。
読んで本当に良かった♡♡

~夜に抱かれる少年~ ってのはちょっと要らないんじゃないかなぁ。
せっかくの物語を貶めてる気もしないでもない・・・とか。

また随所にちりばめられているイラストも素敵(。╯ᴗ╰)〜♡
古代中国からモンゴルを思わせる様な世界…

4

プロポーズは花束を持って ~きみだけのフラワーベース~ 小説

夢乃咲実  みずかねりょう 

思い出の花たちでプロポーズの花束を

誤解が生んだ確執と兄弟げんか

高月グループの御曹司・伊藤佐那(受け)は両親を亡くした後勃発した異母兄との相続問題を穏便に済ますため、兄の反対を押し切り家を出て花屋でアルバイトをしながら進学費用を貯めています。
何度も見つかっては連れ戻されていた佐那でしたが、今回半年以上見つかっておらず安心していた矢先、勤めている花屋に立ち退き話が持ち上がり、職と住む場所を失ってしまったのでした。
勤務先…

3

「倫敦夜啼鶯」コミコミスタジオ特典ペーパー「しあわせのにおい」 グッズ

ふんわりと香る

本編終了後、サミィ視点のお話。
心因性のものから口が聞けなかったサミィの、本編途中の心の声が描かれています。
この子はなんて良い子なんだろうか。

サミィはルーイが世界で一番好き。
気付いた時には救貧院に居た幼いサミィ。
年長の少年たちに小突かれ、殴られ、声を出すなと叱られ、声を出してはいけないんだと思っているうちに本当に出せなくなってしまっていた。
そんなサミィを救ってくれたのは、…

3

倫敦夜啼鶯 小説

夢乃咲実  八千代ハル 

夜啼鶯は誰がために鳴くか

「倫敦夜啼鶯」と書いてロンドンナイチンゲール。
とても美しいタイトルだと思いませんか?
タイトルのイメージがぴったりと合う、非常にロマンチックで素敵なお話でした。

舞台は19世紀のロンドン。
記憶も定かではない頃に孤児となり、浮浪児として街の片隅でひっそりと生きるルーイが主人公。
今で言うストリートチルドレンですね。
救貧院でいじめられていた所を助けたサミィという、心因性のものが原…

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