麻生玲子さんのレビュー一覧

CURIOSITY KILLED THE CAT —好奇心は身を滅ぼす— 小説

麻生玲子  津田守 

バンドものがデビュー作

デビュー作。バンドがお好きだそうです。本作のタイトルまんまのバンドがいたの、覚えています、、

もともとは高校生四人組のアマチュアバンドだった、セブン・デイズ。ギターの青葉が大学受験で脱退した後釜に、彼の弟・茂が加わって活動を継続中。茂はまだ高二で、残りのメンバーはなんとか大学生活とバンドを両立しています。

ボーカルの泰明がケンカっ早くて、なにかと子供っぽい茂と諍いばかりしています。他二…

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デンキの速度で伝われ! 小説

麻生玲子  片岡ケイコ 

受けは可愛い

高校生のアマチュアバンドもの。作者様の好き具合がわかるなー。あとがきで、アマチュアのバンドなので芸能界ものではないと断言されていましたが、本編終盤はそれに近いのでは…?という展開。

高校生のハルがボーカルを務めるクール・フールは個性的な歌声が人気で、小さなライブハウスでもダフ屋が出るほど。複数のレーベルから度々スカウトがきても、若干一名を除く残りのメンバーはプロデビューする意志が全くありませ…

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キスをするのも、されるのも 小説

麻生玲子  葛井美鳥 

家族ではいられない

ノベルス版も持っているんですが、文庫本版を読んでみてやっぱりノベルス版の方が読みやすいなと思いました。あの贅沢な余白がありがたいです。心理的にもリッチな気分。

血の繋がらない叔父と甥のリバップルです。ストーリーは極々シンプルでありながら、攻め受けの葛藤がすごく濃いんですよね。甥は成長とともに叔父を求める気持ちが変わっていくにつれ、それまでなんでも叔父に話してきたのに本音で向き合えなくなってい…

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欲しい 小説

麻生玲子  櫻井しゅしゅしゅ 

絆されラブ

リーマン同士、同じ職場の派遣社員×正社員カプ。「萌×2」と「萌」の間くらい。

DK、DD抜きの社会人カプは珍しいですね。今作はちょっと不穏なにおいがするお話。

通信室を一人で切り盛りする派遣の上田。正社員の音羽に片思いしていて、彼を手に入れるのは絶対に無理だと思っていたけれど、なりゆきから音羽を脅して体の関係を迫る機会を得ます。

上田が立場上、社員のプライベートな情報を握っている…

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I WANT TO KISS YOU 小説

麻生玲子  館野とお子 

パッとしない?二人のドラマチックな選択

アラサーリーマンと高校生のモヤモヤラブストーリー。初めて読んだ時はこのお話の滋味がわからなかったんですよね。でも何周かすると年を食ったせいもあるのか、攻め側の魅力がわからなくもないというのか。

出会いは、電車の中で受けが寝こけて寄りかかってた隣の人が後の攻めっていう、ほんと、ありそうでなさそうな始まりです。

攻めにも受けにも彼女がいます。高校生の亘が日課としている愛犬・タマコの散歩中に…

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そばにおいで 小説

麻生玲子  緋野めい子 

わんころ受け最強

作者様のDK受けって、絶対にこの世に存在しないであろうキャラクターだからこそ、思いっきりBLとして楽しめるんだよなーと思っていて。(実在してしまっていたらフィクションを摂取する意味がない)個人的に妄想を掻き立ててくれるキャラ付けはめちゃくちゃ重要なんですが、麻生式DK受けの破壊力たるや…

子供っぽい素直さとか、媚びなさを備えつつ、無防備で迂闊で、たとえしくじってもへこたれない強さは気持ちいい…

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その唇にも光はやどる 小説

麻生玲子  日下孝秋 

どちらが大人?

カメラマンと高校生の恋。

司の姉(馨)がファンだというカメラマンの写真展に姉弟二人で出掛けた会場で、司の方が土岐本人から声をかけられます。姉弟をお茶に誘い、それぞれに名刺を渡した土岐の目当ては司でした。

当時司はまだ中三で、写真にも土岐にも興味がない子供子供した少年でしたし、土岐もなぜ司と話をしてみたいと思ったのか不思議でしたが、司が高校生になってからも何度か会ううちに二人は大人の関係…

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網膜の記憶 小説

麻生玲子  せのおあき 

書き下ろしSSに萌え

本編はすでに出来上がったカップルのお話。不思議な能力を持つ受け・葵を中心としたサスペンス風BLといったらいいのか…。葵には年上の同性の恋人・田島がいて、田島は葵の兄の親友です。

塾講師をしている葵には、死んだ人間の網膜に焼きついた最後の光景を読み取る能力があります。刑事の兄・日向が葵の能力を事件解決に活かしていくわけですが、そのSF的な要素がなんとももったいなかったような。

日常系の身…

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I MISS YOU 小説

麻生玲子  水姫暁乃 

凛くん可愛い

ボンボンの大学生が、自宅近所の公園で知り合った子持ちの男と恋に落ちる話。「萌×2」と「萌」の間くらいかな?

ゆるーい学生生活を送っていた志田が根岸親子と出会って意識が変わっていく成長物語ですが、やはりそこは麻生作品。ラブがしっかりメインとなっています。

根岸は優秀なリーマンで、息子の凛は亡くなった兄夫婦の子供。平日は凛の祖父母に預けながらできる限り子育てしていますが、なかなか凛と一緒に…

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キスしたあとの唇 小説

麻生玲子  やしきゆかり 

チンピラの真剣愛

ビブロスさんです。一時期、やしきゆかり先生イラストの小説を集めていました。線が細くてノスタルジックで可愛らしい。(本書同時収録「嘘になる」は雑誌掲載時、イラスト担当は別の方だったそうです)

「汚れてる余裕もないくらい…」「嘘になる」、最後に「キスしたあとの唇」が収録されています。「嘘になる」だけは全く別のお話ですが、テーマがチンピラなのは共通。

「汚れてる余裕もないくらい…」はソフトな…

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