麻生ミツ晃さんのレビュー一覧

COLD HEART in TOKYO 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

嵐の前の静けさの様な…。

雑誌で連載を追って読んでいたので、レビューに本編より先のことが多少ネタバレしているかと思います。その思い込みでないとどうしてもレビューできなかったので、すみません。

そういったことが気になる方は、どうか閲覧注意して下さると助かります。




連載時、題名が『COLD HEART 』だけで、この本が発売されるとわかって題名が『COLD HEART in TOKYO』であったので、何…

6

COLD HEART in TOKYO 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

to be continued の文字が恐ろしや

萌萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
信じていた相手に裏切られることがどれだけ人の心を歪ませるか。
信頼とは心を預けることも同然で、その心を踏みにじられることは自分を否定されることと同義です。
前COLDシリーズは、そんな風に存在否定され続けた二人の人間の悲痛がつぶさに描かれた衝撃作でした。
その陰惨な本編の中で、透の友人でもあり、「普通にいいヤツ」という唯一とも言うべきオアシス的存在だっ…

11

COLD HEART in TOKYO 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

この先を思うと楽しい~

『COLD』シリーズのスピンではあるけれど、単発でも問題ない。
あちらの主人公であった透の友人、兄が立ちあげたアクセブランドを一緒にやることになった楠田が主人公。
そしてもう一人は、子役で注目され高校生で映画賞を取るほどの才能を持ちながらトラブルがきっかけで干されてうだつの上がらない(周囲から見て)役者となっている24歳の秋沢。

楠田兄のブランドの新シーズンの販売戦略でモデルとして採用す…

8

COLD LIGHT コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

小説世界の見事な表現!

前巻「SLEEP」に続き麻生ミツ晃さんの絵で展開されるストーリーは
多分、きっと、小説未読の人にも充分にこの小説が伝わるものとして描かれていると思います。
既読の身で読んでも、充分に小説の世界がギュっと濃縮、必要な分だけ必要最低限を”絵”という手法を使って十二分に伝わってくるのです。


退院した藤島。
「愛してる」の言葉に2人は結びつくはずであったのに、ためいらい拒否する藤島。
こ…

10

only you, only コミック

麻生ミツ晃 

よくも悪くもワンクールの連ドラを見ている感じ

親族経営の会社に勤めているため不自由な社会人生活を送っている攻め・須藤と、その上司でミステリアスな雰囲気のゲイの上司・真木との切ない恋愛を描いた物語です。会社や家系といった社会の圧力の中で出会った二人が、惹かれあったりすれ違ったり引き離されたりを繰り返していき、お互いにかけがえのない相手になっていくまでを描いています。

この作品の特徴は、テレビドラマのようなスピード感で小説ぐらいの情報量が詰…

7

COLD SLEEP コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

原作も読みたくなった

原作未読ながらも非常に痛いシリーズだという噂を小耳に挟んでいたので、おっかなびっくり読んでみました。
…あれ?
想定していた程の痛さがない。
もしや本領発揮は次巻以降?
…だとしたら続きを読むのが怖いなぁ…(ノД`)
でも気になるし、原作も読みたい。

それにしても麻生さんの繊細で綺麗な絵が話の雰囲気に合っていました~原作未読だから比較は出来ませんが、表情や仕草、行動が人物達の心情に…

4

COLD SLEEP コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

原作未読者からの視点

記憶喪失モノとしては
優等生、といっていいレベルの作品です。
むしろ優等生すぎて、まだ謎は残っているのに
読後感がとてもすっきりしています。
書下ろしのflower morningのようなまま終わらないのはなんとなく
知ってはいますがこのまま二人が幸せでいてくれるのでは、と思いたくなる
第一作目でした。

全編を通して、記憶喪失によってある意味新しく「生まれた」透がとまどいながらも…

1

only you, only コミック

麻生ミツ晃 

繭から生まれるもの

通奏低音としてあるのは典型的な「普通の人」の悪意。
それを一切ひよらず研ぎ澄ませた上で、悪意の中に
潜んだ弱さを表に引きずり出して逆転劇を構成する。

その合間を縫ってきちんと向かうべき所に向かったから
こそ実った想い。
フィクションとして読める様に演出された要素は、
実はさり気なく日常に転がっているものかも知れない。
劇的ではないけれど、相応な悪意をはらませながら。
そしてそれ…

3

キツネとタヌキの恋合戦 小説

真崎ひかる  麻生ミツ晃 

明るく前向きなロミジュリ

いいですねもふもふ。もふもふシリーズではないんですが…
人外やもふもふ系は得意分野ではないので真っ先に手を出すものではないのですが、好きな作家さんで表紙絵が素敵だったので手に取りました。

タヌキ族の当主の次男佳寿が、郷の水不足解消のために仇であるキツネの一族の当主の家に忍び込んでこっそり無断で水を呼ぶアイテムを借りてくるというミッション。
なんですが、化けるにもイマイチな能力の佳寿がなん…

0

月の欠片 小説

佐々木禎子  麻生ミツ晃 

陸に戻った浦島太郎のその後の社会復帰

佐々木禎子さんの作品はこれまで横暴なヤクザとかマフィアが出てくる物しか読んだことがなかったので、とても新鮮でした。

あとがきでご自身で書きたいものを書かせてもらった、とおっしゃっているとおり
一風変わった作品です。

目が覚めたら八年経っていたという気持ちは一体どういう気持ちなのでしょうね。
事故か何かで長い間眠りについていた間に…という小説はいろいろありますが、外傷性遷延性意識障害…

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