麻々原絵里依さんのレビュー一覧

いとしさを追いかける 小説

杉原理生  麻々原絵里依 

徹底的に優しい男

『テレビの夜』と『いとしさを追いかける』の2編が収録されています。
読んでいてもう、なんて言うか「掛井、あんたやさしすぎるよ」と、奴のために泣いてやりたいような気分になります。
いや、なかばうさんくささを感じるほどやさしいです。
ラストに杜国はどんでん返しを喰らうかもしれないと、かすかに思ってしまったくらいです。
なかったですが。

杜国も、別に悪いやつじゃないんですけどね。
やっぱ…

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いとしさを追いかける 小説

杉原理生  麻々原絵里依 

鬱々とした恋心。甘い甘い蜂蜜がゆっくり垂れてくるのを待つような焦れったさが杉原節。

。・゚・(*/□\*)・゚・。
どーしようっ大好きっ。
杉原さんの作品ってページめくったときから
お互いの『好き』っていう気持ちは駄々漏れなんですよ。

じゃあどうしてふたりは恋人じゃないの?
と、いう理由を少しずつ紐解くじれったさv

先輩後輩同士、再会モノ。
本妻の息子と、愛人の息子、血縁関係はナシ。

攻めの「~しなさいよ」口調とか
何しても受けを好きでいてくれるとこ…

2

家政夫は今夜も意地悪で 小説

夏目もも  麻々原絵里依 

意地悪するのは好きだから

今回は1ケ月の住込で雇われた超美形の家政夫と
両親の海外赴任で一人暮しになった高校生の年の差ラブ。

苦手だった攻様と暮らすうちに惹かれて絡めとられるまで。

受様は17才の高校生。
テレビ局勤務の父親が単身で海外赴任する為に、
母親が父のサポートで一か月もついていくと
知ってからかなり不機嫌。

というのも受様は
年の離れた兄姉の下、末っ子として甘やかされて育ち、
炊事や…

0

下宿日和 コミック

麻々原絵里依 

管理人さんは男性でした

かの有名なアパート&管理人さんの作品から作られたというこのお話(作者後書きによる)
あれほど、そんなに個性的な登場人物は出てまいりませんが、あったかくてほのぼのして、楽しくて、路線ははずしてなさそうです。
またもや自分の弱点”ばあちゃん”がキーポイントで出てきてるので・・・
弱いんですよ、子供と年寄り(トホホです)

おばあちゃんが経営しているあったかい下宿で、家族のように生活していた下…

4

パラダイスより不思議 小説

松前侑里  麻々原絵里依 

動物の描きかたが好きじゃなかったです

動物たちが「物事を分かっていすぎる」ことに違和感を感じました。
動物を、「無垢さ純粋さの象徴」としたり、「真理が分かってる存在」みたくしたりするお話って、私、基本的に好きじゃないんだよね。

あと攻めが、「シナモンロールを別れた妻への罪ほろぼしに食べてた」というのも、理屈としては分かるんだけど、なんか妙にモニョモニョしてしまいました。これを「実は優しい人」というエピソードにするのは、どうなんだろう…

1

君を抱いて昼夜に恋す 小説

久我有加  麻々原絵里依 

時代物任侠は渋くていい味出てます

大正時代の任侠ものですが、時代の波に変化を強いられてなお昔ながらの博徒を主とする織間屋の客分と彫師の男のお話。
全編通して、大がかりな盛り上がりはありませんが訥々と渋さを携えた、苦み走った任侠ならではの良作だと思います。
また刺青の美も想像できてビジュアル面も膨らみました。

表紙を見て、渋い男前が彫師できれいなお兄ちゃんがヤクザかと思ったのですが、逆で美人が彫師で、イケメンがヤクザでした…

5

君を抱いて昼夜に恋す 小説

久我有加  麻々原絵里依 

口絵はあとのお楽しみに取っておくのをおすすめします。

博徒・源太と彫師・八束のお話。
久我さんですからちゃんと大阪弁、それも大正時代の頃のだそうです。
加点式の評価だったら神評価にしてもいいくらい、あれもこれも良かったのですが、減点式の評価で考えるとマイナス点もあるので、萌評価になりました。限りなく神に近いです。

今まで読んだ任侠ものの中でも一番と思えるほど、彫師の仕事であったり博徒とやくざの違いであったりがわかりやすく書かれていて、登場人…

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茅島氏の優雅な生活 コミック

遠野春日  麻々原絵里依 

スタイリッシュな画面。

遠野春日さんの小説のマンガ版ですね。
私は小説読んでなくてCDから入ったんですが、そのせいか全部音声付で楽しめました♪

茅島氏というのがスゴク独特の人物なのですが、麻々原さんの絵には合ってた気がします。
抑揚のない感情の見えない感じというか…。
それでいて些細なことで嬉しく思ったりもする人なのですが。
CDを聞いてた時に自分が思ってたのと違う表情のところとかもあったりして、ああそうな…

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プリティ・ベイビィズ(2) 小説

岩本薫  麻々原絵里依 

ラブを期待してはいけない、亨はオコチャマだから

前巻でおあずけを食らわされていた感のある、秋守と亨の関係が“ちょっとだけ”進展するまでの長いお話。

今回は海外赴任に行く予定の男性から、修道院に軟禁されている恋人を連れて行きたいので何とかしてほしいという要請がベイビィズに来たのと、
秋守の誕生日とケイト(秋守の恋人と言われている)の死、
クリスマスの準備(亨はパティシエなので、ここが重要)が重なってすったもんだになるという展開。

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いとしさを追いかける 小説

杉原理生  麻々原絵里依 

マイナス思考な受けに共感出来れば○

切なくてじれったくて優しくて恥ずかしくて
初めての恋愛ってこんなだよなぁ~、と
遠い目になりつつ読み終えました。

雑誌掲載時は『テレビの夜』だけだったらしいのですが
けっこうあっさりとした終わり方で
なにかやり残した事があるような不思議な感覚が残ってしまって
もし私が雑誌掲載時に読んでいたら
もやもやした気持ちを抱えたままだったかも。。。

でも、書き下ろしの「いとしさを追い…

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