北畠あけ乃さんのレビュー一覧

午前五時のシンデレラ 小説

いつき朔夜  北畠あけ乃 

「好いちょう」って言われたい

「ご当地BL」だそうです。いいですね。九州は私にとって未知の世界ですが、この台詞回しがあってこそですね。「好いちょう」・・・言われてみたい。いつき朔夜氏は初めて読みました。筋立てもしっかりしていて面白かったので、他の作品も読んでみたくなりました。

これは、釘師とパチンコ屋アルバイトがメインの話ですが、また世の中の違う一面を見た感じです。本編は、ほとんどエロシーンも無いけれど「心の機微」を読ま…

7

37℃ 小説

杉原理生  北畠あけ乃 

杉原先生の苦手克服作品!(笑)

木原先生との合同誌に書かれた作品ですが、合同誌の条件は「オヤジ」
木原先生のオヤジスキーの影響で、仕方なしに書いたオヤジですが・・美中年とつぶやき続けて書いただけあり、美しいオヤジに仕上がっています。
30代半ばオヤジですが、作中で「学生の時と同じく肌も白くつややかだ」と言わせて、少しでもオヤジ臭さから脱却しようとあがいているところが、なんとも杉原先生のかわいらしい所です。。
実は同人誌では…

5

37℃ 小説

杉原理生  北畠あけ乃 

珍しく、最初からいっぱいしてます。

杉原作品は
長い年月をかけて、自分の心の中にある恋愛感情の存在を認めて、分かちがたい伴侶として共に生きていく道を選ぶ。
という、ジリジリ物のお手本のような作品が多い。
それが同級生だったり、幼なじみだったりすると、友達のポジションから、恋人になるまでの、何年にもわたる危うい心の揺れをジリジリと描き続けて、最後の最後でようやく結ばれたりする。
そんな中で、この作品は珍しく、最初にセックスだけ…

2

恋に濡れて 小説

きたざわ尋子  北畠あけ乃 

利用された恋心

千絃は純粋に涼一に憧れていて、好きだったのに。
諒一は最初から目的があって千絃に近づく。
両親を亡くし、親戚の家で冷めて暮らす千絃が唯一憧れを抱いたのが諒一。
ある夏の日、久しぶりに再会した二人は急接近し、恋人同士になる。
優しい言葉で、巧みに千絃の心を捕まえる諒一は、ゲームのように、千絃が自分に堕ちる様を楽しんでいた。
そして、自分を信じて疑わない千絃を利用し、父親への復習の道具に利用…

5

君のために泣こう 小説

英田サキ  北畠あけ乃 

兄弟って切ないね

 英田さんの作品は恋愛以外の太い筋(男の生きる道的な)と恋愛の二本柱で話しを展開していくものが多いですが、これは恋愛一本です。
 
 仲良しの兄弟が家庭の事情で別れて暮らしていて、両親が他界したことをきっかけに同居を始めます。久しぶりに会った弟は雰囲気が変わっていて、兄としてどこまで踏み込んでいいのか距離感に戸惑いながらもだんだん打ち解けていきます。

 主人公の静一にはかつて、親友に恋い…

2

恋 私立櫻丘学園寮 小説

橘紅緒  北畠あけ乃 

切なくて可愛いシリーズ第2弾

前作で烏丸のルームメイトとして登場した三尾の恋物語。
一見お気楽で元気者な三尾の繊細さや、
心の機微に聡い優しい魅力が全開な今作品。
とにかく三尾がいい子で可愛いのです。
あの『櫻丘寮の悪魔』と恐れられている松嶋が、気に入るのも判ります。

そんな三尾の思い人は、年上の姫城。
前作ではざっくばらんとして、大胆不適な寮長として登場していた姫城が。
意外と思慮深く、慎重派で。
三尾の…

1

私立櫻丘学園高等寮 小説

橘紅緒  北畠あけ乃 

表紙にひとめ惚れ

いつも装丁が素敵なSHYノベルズ。
今回の作品も北畠あけ乃さんの麗しいイラストと、
セピアな感じの色合いが叙情的で素敵です!

そして表紙の素敵さに、中身も負けていません。
人と極力関わらないように学園生活を送っている烏丸。
孤高を守っている彼の傍らに、するりと滑り込んできた伊達。

「王子」と呼ばれ、誰からも慕われている伊達に、密かに憧れていた烏丸。
自分に遠慮なく近づいてくた…

4

お願いクッキー 小説

鹿住槇  北畠あけ乃 

スッキリしない

男を作って出て行った後妻(しかも、父親の元愛人)の子ということで
家族から冷遇されている大手製菓会社社長令息の一真が、
姉の婚約者になったエリート社員・椎名に優しくされ、
どんどん惹かれていくという話。

どうにも読後感がスッキリせず微妙な感じでした。
物語の後半で明かされる椎名が姉との結婚を決めた理由というのが、
『一真を手に入れたかったから』というものだったのですが
お姉ちゃん…

2

午前五時のシンデレラ 小説

いつき朔夜  北畠あけ乃 

ああああヤバイ

また私のツボをピンポイントで刺激する作家さんに出会ってしまいました。
パチンコ大嫌いな私は最初、「えー、パチンコ屋が舞台ぃぃ?しかも釘師って…ケッ。九州弁かいな。方言萌えもないしなァ…」な気分で読みはじめました。
途中から、釘師最高!九州弁萌え!です。ヤラレタ…orz
あと、セックスの場面は今まで読んだ小説のなかで一番好きだった。
攻めが無駄に長い羞恥プレイ系のセリフを吐かないところと、受けがアン…

4

37℃ 小説

杉原理生  北畠あけ乃 

低温火傷のような読後感

乱暴に酷く扱われることに性的興奮を覚える野田。
恋愛体質で好きな相手には甘えたい・甘やかしたい若杉。
どう考えても付き合いが上手く行きそうにない二人。

趣味も考え方もまるで違う。好みのタイプでもない。
それでもどうしようもなく惹かれてしまうもどかしさ。
10年という長い年月を経て、やっと恋をすることが出来る
不器用な大人達の姿に萌えました。

全体的に静謐な雰囲気で、登場人物(…

4
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