穂波ゆきねさんのレビュー一覧

凛! -RIN-(3) コミック

神奈木智  穂波ゆきね 

水面は時に静かに在りて

シリーズ最終巻となりました。
普通の作品なら甘い空気に惰性で流されそうな設定も
桂、草、そして恋敵の香一の人としての成長譚が軸に
ある為、軽快ながら実に歯応えのある物語に仕上がって
います。桂は二巻に登場した八つ当たり後輩を人間と
しての実力で黙らせましたしね。
番外編が同時収録であるとは言うものの、これは実質
第十話であると考えて差し支えないでしょう。
ここで最後?の一波乱として…

4

その時ハートは盗まれた コミック

金丸マキ  穂波ゆきね 

表題≦短編

私にとって手放せない本の1冊です。
その理由は、短編『接吻スキャンダル』の存在。
ゲイの政策秘書ポールと、バイの下院議員コリンの話なのですが……
このページ数の短編でよくここまでまとめているものだと感服します。
フィクションなのにリアル。かと言ってリアルすぎない、重くない。
ハッピーエンドの映画的なまとめ方で、安心して読めるけれど深読みもできる。
「狡猾と純情は同居できるって、言っても…

3

育生&国立シリーズ(2) 2.14事件 小説

菜槻さあり  穂波ゆきね 

恋愛以外の要素も盛り込まれた作品

 前作を読んだのがもう、ずいぶん先なので記憶が薄れたまま読み始めましたが、なんとかなったかな? という感じ。
 前作では、無理矢理やられてしまった育生ちゃんでしたが、今作では気がつけば随分ラブラブになっていてびっくり! 育生ちゃんがちゃんと国立先輩に焼きもち焼いてるよ! って感じだったんですが。
 最後、こんなラブラブな感じに終わってたっけ? と、思わず記憶を辿ってしまいましたが、定かではあり…

0

凛! -RIN-(3) コミック

神奈木智  穂波ゆきね 

弓道を通して描かれる心の強さ

この巻でラストだと思うとちょっと残念。
できれば大学生になった桂も見てみたかったです。

香一は桂をまだあきらめたわけじゃなかった!
親友か、恋人か、どっちを取る?
そう聞かれて困る桂。
香一は実らない恋と解っていてもあきらめないし、桂に無理強いもしません。
人間として大人です!
草は反対に、新しく出現した高遠というライバルに心中穏やかではありません。
嫉妬するする!
桂もちゃ…

6

凛! -RIN-(2) コミック

神奈木智  穂波ゆきね 

二人に進展

弓道部では3年生が引退。
カリスマ的な存在の兄と草が抜けると、部長の香一と副部長の桂に重圧がかかる。
まとまらない後輩達を引っ張っていく力に欠ける二人。
まるでしまりのない香一と、責任感だけで空回りしている桂。
心配する草にも、頼りないと思われたくなくて冷たい態度を取ってしまう。
そんな時、一人の後輩の反抗的態度が香一の態度を一変させる。
実力の差を見せつけ後輩を威圧した香一は、見事に…

5

凛! -RIN- コミック

神奈木智  穂波ゆきね 

おまじない効果

大事な場面で、このおまじないがないと成果が出せない桂は、そろそろ草のおまじないから自立しないと…と思う。
草が自分にしてくれる行為は、ボランティアだと聞かされ自立の決心を固める。
しかし草の代わりを桂の親友・香一が名乗りをあげると、なぜか余計に草の事を意識してしまう。
それから草に抱きしめられると、落ち着くどころか動機が激しくなってとても穏やかでいられない。
草も本当は桂が好きなんだけど……

6

ヤバイ気持ち コミック

鹿住槇  穂波ゆきね 

違いの判らない男

涼司が優先させたのは、友情よりも一瞬の欲だった。
透が優先させたのは、一瞬の欲の向こうにある何か
だった。

涼司の感覚では、友情と欲は並立できるものだった。
でも透にはその感覚が理解できなかった。
徐々に欲求に対して狡猾になってゆく自分に目覚めて
しまったから。

透を開花させたつもりの…多分今でもそう思って
いる涼司は、自覚なきままに違いを先に判った透に
育てられた。

2

年下の彼氏 小説

菱沢九月  穂波ゆきね 

ぬるま湯の中の夢だけじゃない

塾講師の石田と、同じ塾で講師のバイトをしている鴻島のお話。お話は石田視点で語られます。
お互いが片思いをしてたのに、お互い全く気付かず1年半も友人として付き合ってきた二人。あるきっかけで思いもよらず鴻島の方から告白されて嬉しいと思う石田でしたけど、その心の奥底には重くて静かな決意があったのです。
よくあるBLならもうここまでで一ストーリ行っちゃえる?って展開ですが、全然そうはなりません。これか…

3

きみには勝てない! 3 コミック

高口里純  穂波ゆきね 

H度は当社比です。

寮長・酉島雄飛と生徒会長・筒井参吾の
甘ったるい愛の日々は周囲に思わぬ余波を
与えていた。
愛の目覚めか?否、カップルいじりと言う
娯楽を与えていたのである…。

色気と健気さを増幅しつつあるのにここまで
純白に近い受も珍しいのやも知れません。
これは穂波さんの絵柄が与える印象でもあるで
しょうし、出来上がりそうになると上手に茶々を
入れる高口さんの原作の上手さでもあるでしょう…

0

きみには勝てない! 2 コミック

高口里純  穂波ゆきね 

とりあえず主人公。

秀育学園の寮長となった酉島雄飛の日々は
なんだかんだと波乱に満ちている。
最初は馴染めなかった男ハーレムの空気にも
知らず知らずの間に染まり、雄飛自身もまた
何時しか…そして、周囲も…。

と、ここまで粗筋を書けばなんだお約束展開に
なっただけだろうがと鼻で笑われる方もお出で
でしょう。でも、あまあまといっても正直申し上げて
笑いの要素が抜けきった訳ではありません。
むしろあま…

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