total review:279750today:49
ようこそ!ゲストさん
無料会員登録
ログイン
ログイン 無料会員登録
2/2(合計:15件)
秋月こお 波津彬子
むつこ
大正時代が舞台です。 超面白かった。 秋月さんの知識の深さにも感嘆しました。この時代の文壇について、ただ調べたというだけじゃなく、ちゃんと消化して血肉にしたうえで物語のなかに折り込んでいるので、すごく分かりやすかったです。 夏目漱石とか江戸川乱歩とかがちょこちょこと登場するので、ニヤニヤ笑いが止まらなかったです。 主人公は小太郎という少年です。 実家を離れ、『現代』という雑誌を発行している本屋に…
松岡なつき 波津彬子
藤棚
1960年。発掘作業に勤しむ考古学者・アレンがタイムスリップ。 彼が時空を越えて辿り着いたのは、紀元前のエジプト。 そこでファラオの弟・ネフェルと出会う。 アレンが考古学者という設定なので、 歴史に詳しく古代エジプト語にも精通しています。 タイムスリップ先でも会話等には苦労しません。 大航海時代マニアの少年という設定を活かした『FLESH&BLOOD』同様、 この辺りは上…
吉原理恵子 波津彬子
名作との噂があったので読んでみました。 ファンタジー系は苦手なので不安だったんですが、ガッツリやられました。苦手といってもやっぱり作品次第なんだなァと改めて思い知らされました。 ストーリー自体は平坦で分かりやすいです。ひねった部分はなく、そうなる場所へと真っ直ぐに進んでいく。 耽美な文章に酔いながら読み、分かってたはずなのに、最後はもう涙が止まらなくなって、エライコッチャでした。 間違いなく名作で…
『間の楔』で有名な吉原理恵子さんのファンタジックな名作。 情念・執着をハードに書かせたら天下一品な作者には少し珍しく、 儚げで抒情的、少女マンガ的な作品です。 相手を思うあまりに起こる悲劇が、静かに美しく描かれていて。 ふと気がつくと、ラストで涙がボロボロ。 愛というのは愚かで悲しく、なんと美しいものかと。感動しました。 私は「小説JUNE」で掲載されたものと、 今回レビュー…
十架
国王ルシアンと吟遊詩人キラとの愛憎話。 愛と憎しみは表裏一体で、憎しみを激しくするのは愛であり、それを払ってしまうのも愛。 最近CDと文庫を手に入れたのですが、レビューでは何処も大絶賛。涙でバスタオルが必要だとも書かれてあったので、名作として有名だったのですね。 いやー…読んでいる間はルシアンが許せなくて、キラがあまりにも可哀相で…辛い事の連続なのですが、泣く事はありませんでした。 一…