日高ショーコさんのレビュー一覧

花は咲くか (3) コミック

日高ショーコ 

本当に好きだと、思えば思うほど。大人だから進めない。

…そうは言っても。やっぱり桜井さんは大人で。手練れだとも思うし。(主に女性に)モテて来たんだろうなぁ、っていうのが分かる。意外にもだから怖い、恐れてもいて。この先のこと、年が離れていて、とか、もちろん男同士だとか。そして、真っさらの『蓉一の無知が怖いんだ。』。
何度もキスをしていて、衝動的に、もぅここはキスするとこ‼︎っていうのが、大人の桜井さんには分かりすぎる程に分かっていて。衝動的な筈なんだ…

5

花は咲くか (2) コミック

日高ショーコ 

目が離せない、触りたい、会うと嬉しい。体の奥底から沸き上がる気持ち。

あらすじが、この巻のネタバレになっていて。二人の気持ちが近づくのはもっと、ずっと後で、とってもゆっくりだと思っていたので。読み返してみて、ビックリしてる。大人の筈の桜井さんが、衝動に任せてキスをする。蓉一を、蓉一のことばかりを考えていて。その顔を見たらたまらなくなって。多分、それは大人のキスで。後になって、桜井さんはそれを反芻する。困惑した蓉一の口唇の震え。蓉一の初めて(‼︎)を奪ってしまったこと…

4

花は咲くか (1) コミック

日高ショーコ 

他人に全てを奪われるようなこの感覚。忘れていた恋という衝撃。

有名過ぎるこの作品を読んだのは、「憂鬱な朝」を読んだずっと後で。何年も前にちるちるのBLアワードで、桜井さんが『Best リーマン』なる賞(以前はこういう企画モノ賞があったみたい。)を取っていて。さすがにカッコ良過ぎる! この枯れた感じ。表情。営業の女性にやんわりと誘われたりしている。社内でもモテないわけない。たぶん女性の扱いもそれなりに上手だと思われ。そして、(御誂え向きに)広告代理店に勤めるク…

6

知らない顔 コミック

日高ショーコ 

とにかくハルちゃんがカッコいい。もどかしいその恋を持て余す。

すれ違う二人が、恋になるのはずっと後。
幼馴染の真はいつもハルちゃんにくっ付いていて。ハルちゃんに追い付きたくて、卓球を始めたのに。春山の方は直ぐに自分より上手くなってしまった真に、何とも言えない悔しさ、のようなものを感じて、卓球から離れてしまう。春山は高校ではバレー部を選んだ。卓球部のエースの真はもっと強豪校に行ける筈なのに、春山と同じ高校に入学する。「ムカつく。」どうしても気にしないわけには…

2

知らない顔(新装版) コミック

日高ショーコ 

ハルちゃんがカッコいいから、ずっと見ていたかったのに。

「リスタート」は新装版も旧作版も大好きなんだけど、こちらの新装版は要らなかったな、と買ってしまって後悔した。加筆修正は無いし、「初恋のひと」の後日談、「二度目の恋」は完全に蛇足だと思う。藤原くんが完全にブサイク専の変態さんになっている。個人の好みはそれぞれだけど、唐橋みたいなゴツい雰囲気の所謂ワイルド系が好み、っていう事でいいじゃないかと思うのだ。それが、新谷みたいなボテボテと肥った男にまで「カッ…

2

リスタート 新装版 コミック

日高ショーコ 

全部、匡さんのせいだ。麗しカッコいい溺愛執着攻めの面目躍如♡

もちろん♡ 旧作版も持っています。最初、新装版を買った時、もう旧作版は処分しようかしら?と思ったのですが、旧作版は旧作版で、とても味わいがあって良いものです。物語の未来が少し変わっている事を期待してもいたのですが、そんな事は無く。それでも全然違うのです。まず最初の1ページ目から全然違う。カット割りがとってもスタイリッシュになっている‼︎ カッコいい。(マネージャーの野口さんもスタイリッシュになって…

6

初恋のあとさき コミック

日高ショーコ 

失われた時を求めて。

あとがきによると、「嵐のあと」の2年後が同時収録の「 double line 」で、さらにその2年後が表題作の「初恋のあとさき」と、なっているらしい。ということは、美山が榊のセフレを辞めてから、4年が経過している。美山にとって、特別で大切だった「初恋」の相手、仁科に手酷く振られてから、まともに恋人と呼べる関係を築くことが出来なかったのだ。仁科は思春期に男と関係を持った事が恐ろしく、卒業したら大学を…

7

シグナル コミック

日高ショーコ 

芦原さんは気まぐれな猫のようで。綺麗で、しなやかで。そして意地が悪い。

夜のバーを舞台にしていて、オシャレで、ソツがない。すごく気取っていて、大人で。それでいて、もどかしい。何とも言えない気持ちになる。いつも。

…月に一度、そのカクテルをオーダーすれば、気に入った客となら寝てくれるという。そんな事を真に受けるほど、村上は芦原さんにのぼせ上がっていたし、嘘とは思えないほどに芦原さんは大人で、綺麗な人なんだと思う。周りの人間が芦原を称して、裏表が無く、思ったことを口…

2

嵐のあと コミック

日高ショーコ 

世界が変わるのは怖い。恋はいつも嵐のように。息詰まる緊張感と共に。

「シグナル」「嵐のあと」「初恋のあとさき」という順のスピンオフ3部作で描かれていたかと思います。そして「After」は彼らのその後や番外編、おまけ。
どうしようもなく、恋に落ちてしまう瞬間。いや、違うな。恋という昂揚感に心がどうしても占められていて、嵐のように吹き荒れる、その真っ只中にいる。そういう気持ち。嵐はいつか過ぎ去って行く。それまで、落ち着いて待っていれば…。

ノンケに恋をして、辛…

5

憂鬱な朝 7 コミック

日高ショーコ 

嗚呼、夜が明けてしまう。暁人さまもまた、憂鬱な朝を迎えられていたこと。

再読するまで。5巻以降はややこしい、と勝手に思い込んでいました。そんな事は無い。場面転換や回想などで、時間軸が飛ぶので、少し戸惑っていただけでした。振り返ってみれば、至極単純な事なのだと。6巻で「憂鬱な朝」とは、桂木のその想いだったのだと理解していましたが、桂木と愛し合った夜、朝が来る前に遠くへ逃げて行く桂木を想って、独り寂しく目覚める暁人さまにとって、それはまた「憂鬱な朝」だったのです。

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