二宮悦巳さんのレビュー一覧

スイーツキングダムの王様 小説

砂原糖子  二宮悦巳 

王道………のはず。

大企業の御曹司 × 美少年高校生

というBLの王道ど真ん中の設定なのに、ぜんぜん王道に見えないのは何故でしょう; やはりキャラクターwのせいなのでしょうか。

攻めの杏藤は御曹司ですが、超箱入り(これには事情があったのですが)のため言動が宇宙人です。
受けの珠希は高校生でも、経験豊富(これにも事情が…)。スレた子でした。

……完全に立場逆転です。
御曹司×美少年なら、オレ様な…

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スイーツキングダムの王様 小説

砂原糖子  二宮悦巳 

ネタバレしてます

面白かったです。出先で読んだのですが、途中なんだかかなしくなってうっかり泣きそうになりました。
主人公は母親の仕事の関係上いろいろあって性格がねじれていて、序盤はそれでちょっと嫌な感じの子だなぁと思ったのですが、斜め上を行く思考回路をしているくせにときどきひどくまっとうで正しいことを口にする杏藤さんに、放任を主義としているわけではなく殆どネグレクトじみた仕打ちを受けてきた珠希君にとってそれは、そ…

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スイーツキングダムの王様 小説

砂原糖子  二宮悦巳 

砂原節炸裂です。

やはり砂原作品は心に屈折や痛みを抱えてる人を描くと途端に輝きを増します。シリアスになり過ぎずにコメディーな箇所も散りばめられてあり緩急が効いてバランスが良いです。宇宙人的思考の御曹司(攻)×美少年の馬鹿校の高校生(受)の二人共が育った家庭環境に問題があるが故に一筋縄ではいきません。よくあるシンデレラストーリー身分違い萌えでないのがこの物語に奥行きを見せています。だからこそもどかしいけど、出会うべく…

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毎日晴天!9 君が幸いと呼ぶ時間 小説

菅野彰  二宮悦巳 

タイトルに涙が出そうになる

なんて秀逸なタイトルだろう…と、本文を読めば読むほど感じます。

秀にとっての「小説を書く」ということの意味は、分かるようで分からないようで分かる。
自己表現とは違って、存在意義ともまた違って、とても言葉にしにくいんだけど……、その「言葉にしにくい」っていうもどかしい感じを、作品全体で表現されているようでした。

大河の気持ちのほうが、ハッキリしていて分かりやすいかな。
秀が自分を支え…

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エッグスタンド 小説

月村奎  二宮悦巳 

優しいお話

無愛想で他人に干渉するのもされるのも嫌いな歯科医の宏一は、最近マンションの隣室に暮らす高校生、透に振り回されている。
脳天気でごく普通の彼は、宏一の最も苦手とする人間のはずなのに、放っておくことができない。
自分の中の不可思議な感情にとまどう宏一だったが……

無愛想な歯科医×一見脳天気な高校生。
さみしい人同士が少しずつ惹かれあって穏やかな関係を築くまでが丁寧に描かれている。
人それ…

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毎日晴天!(8) 花屋の店先で 小説

菅野彰  二宮悦巳 

私的に「元祖へタレ」です

このシリーズは私がBLを読み始めたきっかけに近い初期の読本なので、龍は私の中では「元祖へタレ」です。

シリーズ中では勇太の次に大好きなのが龍で、私の「ヘタレ攻め好き」の根底に龍が居る気がします。
今読み返すと、ちょっとヘタレすぎな気もするけど(笑)

龍の持つ傷が、「家族を滅茶苦茶にしちゃった元暴走族」にしては素直すぎる気がするんですよね。
鉄パイプで喧嘩したりしちゃっていつも誰かの…

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毎日晴天!(7) 僕らがもう大人だとしても 小説

菅野彰  二宮悦巳 

甘い出し巻き卵(笑)

些細なことなんだけど、きっかけとしては結構大きな事実なんじゃないかな…?

大河は「嫌いだけど醤油かければ食えないことないから言うほどでもない」って感じで、秀は「そんな些細なことすら言い合えない存在でしかないのか」と言います。

どっちも正しいし、どっちも極端。けど、本当に、どっちの立場も分かります。
私が大河なら多分言わないし、私が秀なら多分、同じように落ち込みます。
ホント、取るに…

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毎日晴天!(6) 子供たちの長い夜 小説

菅野彰  二宮悦巳 

勇太の闇

簡単に癒えるものではないとは思っているんだけど、秀との関係や帯刀家での毎日や、学校や町での暮らしに、少しでも勇太の傷が過去のものになっていればいいと、いつも願うんですよね。
だけどふとしたことで頭をもたげる勇太の闇が、あまりにも深くて息が詰まります。

日頃大人びているし、騒がしい帯刀家の中じゃ唯一って言っていいほどまともに全体を俯瞰で見ることが出来ている勇太だけど、それでも実はまだ子供なん…

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松岡なつき FLESH&BLOOD 手紙

とうに夜半をすぎ、うっすら空が白みかけてる中、ナイジェルは1通の手紙を書いていた。
出すことのできない手紙を。

親愛なるカイトへ・・・。

カイトにとっては重荷になってしまうであろう手紙を書くのには、素直に感情を伝えるのはいいが、感情的になってはいけない。
言いたいことを全部書けたように思えても、やはり何か足りないように思えて 不安に苛まれる。

初めてあった時に戻ってやり直した…

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ベッドルームで宿題を 小説

ひちわゆか  二宮悦巳 

むりでした……;

面白くなくはないんだけど、というか、さすがひちわさん、面白いんだけど、やっぱ、なんとも、どうにも、こうにも、無理…;

ひちわさんらしいユーモアや面白さが、今回はどう頑張っても超えられない壁の向こう側にありました><
あ~、この壁を超えることが出来ればあっち側は楽しそうだなぁ~…と思いながら遠目に見てた感じ。

小学生の攻めってだけでまったく触手が動かんのに、さらに24歳が強姦されるとか…

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