二宮悦巳さんのレビュー一覧

毎日晴天!(3) 子供の言い分 小説

菅野彰  二宮悦巳 

勇太と秀の、親子の絆

勇太の過去が、想像以上に殺伐としていました。
寂しい幼少時代だったことはなんとなく想像していたんですが、こんなに荒んでいたとは…。

他に選択肢のない、逃げ場のない環境。
子供にとっては岸和田の町だけでもあまりに大きくて、外の世界に憧れる気力すら生まれないんですよね。

そんな中から引っ張り出してくれた秀との絆がキッチリと描かれるのはまだずっと先のお話なんですが、私は随分前に先に全部読…

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毎日晴天! 小説

菅野彰  二宮悦巳 

やばい面白い

やばい面白い。
愛とユーモアたっぷりで描かれるデコボコ家族シリーズ。
一巻を読み終えて、このシリーズは時間をあけながら読んでいきたいなと思いました。
美味しいものはゆっくり食べたいという心理です。

しかしよくもまあこの驚異的な人数の登場人物を描ききったもんだなと思いました。ただ登場させてるだけってだけの作品ならたくさんあるし、シリーズが進むごとにキャラが増えていくような作品もたくさんあるけど、本…

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毎日晴天!(4) いそがないで。 小説

菅野彰  二宮悦巳 

どっちの気持ちも嫌ってほどわかる

長男と次男の喧嘩は、ほかの兄弟との喧嘩とちょっと違う。
秀も言ってたけど、手が出ない分長引くんですよね。

今回は、信の留学話から発展した兄弟喧嘩の話。

交換留学を断ったことを大河に言えない信の気持ちは、すっごくわかる。
そんで、そのことを知って、何が何でも留学させたいと意地になる大河の気持ちも、分かる。

大河は兄弟たちに、親がいないことで不自由な思いをさせたくない、夢をあきら…

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災厄は僕を好きすぎる(1) コミック

二宮悦巳  神奈木智 

これは・・・・!

めちゃくちゃ面白かった!!作画担当の二宮さん目当てで購入したら大あたりでした。

17歳の誕生日を迎えた神楽育実の前に現れた転校生一条千隼。
始めこそ、災厄の話などの戸惑いでぎこちなかった2人の関係も、少しずつ微笑ましくなるような関係に。この少しずつ心を許しあっていく2人の経緯がとてもわかりやすく、丁寧に描かれていて、神奈木先生と二宮先生ほんとすごいです・・・・!

ストーリー自体シリア…

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スイーツキングダムの王様 小説

砂原糖子  二宮悦巳 

お互い初恋だったんだ!

題名からして甘そうv
でも砂原さんだからどっか痛いんだよ、、と用心しながら読み始めると。。
何とヤンチャで蓮っ葉をふるまう高校生と、宇宙人のような天然社会人。
え、コメディなの?
でもね~、大体高校生の設定も宇宙人みたいな性格っていう設定も一つ裏返せば痛い性格ってことだよね。
等と思いながらもグイグイ引き込まれる面白さ!
むしろ、それぞれの言動のすれ違い、気持ちの取り違えが胸に痛くて、…

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毎日晴天!(5) 花屋の二階で 小説

菅野彰  二宮悦巳 

龍ちゃんは信ですか…ピッタリだ!

ヤクザな花屋の龍のお相手は、帯刀家の次男です!
あの、帯刀家唯一のまともな子!
帯刀家のお母さんでお兄ちゃんでお姉さんで奥さん!
帯刀家の強力なストッパー!

だけど、そんな信の、いつも穏やかで優しい笑顔の裏には、誰にも見せない涙がたっくさんありました。

これ、すっごくわかるなぁ…、私はやりたい放題の長女ですが(笑)
けど、この立場独特の責任感とか使命感とか、あとは生真面目な性格…

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スイーツキングダムの王様 小説

砂原糖子  二宮悦巳 

王道………のはず。

大企業の御曹司 × 美少年高校生

というBLの王道ど真ん中の設定なのに、ぜんぜん王道に見えないのは何故でしょう; やはりキャラクターwのせいなのでしょうか。

攻めの杏藤は御曹司ですが、超箱入り(これには事情があったのですが)のため言動が宇宙人です。
受けの珠希は高校生でも、経験豊富(これにも事情が…)。スレた子でした。

……完全に立場逆転です。
御曹司×美少年なら、オレ様な…

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スイーツキングダムの王様 小説

砂原糖子  二宮悦巳 

ネタバレしてます

面白かったです。出先で読んだのですが、途中なんだかかなしくなってうっかり泣きそうになりました。
主人公は母親の仕事の関係上いろいろあって性格がねじれていて、序盤はそれでちょっと嫌な感じの子だなぁと思ったのですが、斜め上を行く思考回路をしているくせにときどきひどくまっとうで正しいことを口にする杏藤さんに、放任を主義としているわけではなく殆どネグレクトじみた仕打ちを受けてきた珠希君にとってそれは、そ…

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スイーツキングダムの王様 小説

砂原糖子  二宮悦巳 

砂原節炸裂です。

やはり砂原作品は心に屈折や痛みを抱えてる人を描くと途端に輝きを増します。シリアスになり過ぎずにコメディーな箇所も散りばめられてあり緩急が効いてバランスが良いです。宇宙人的思考の御曹司(攻)×美少年の馬鹿校の高校生(受)の二人共が育った家庭環境に問題があるが故に一筋縄ではいきません。よくあるシンデレラストーリー身分違い萌えでないのがこの物語に奥行きを見せています。だからこそもどかしいけど、出会うべく…

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毎日晴天!9 君が幸いと呼ぶ時間 小説

菅野彰  二宮悦巳 

タイトルに涙が出そうになる

なんて秀逸なタイトルだろう…と、本文を読めば読むほど感じます。

秀にとっての「小説を書く」ということの意味は、分かるようで分からないようで分かる。
自己表現とは違って、存在意義ともまた違って、とても言葉にしにくいんだけど……、その「言葉にしにくい」っていうもどかしい感じを、作品全体で表現されているようでした。

大河の気持ちのほうが、ハッキリしていて分かりやすいかな。
秀が自分を支え…

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