桃山なおこさんのレビュー一覧

恋の中 コミック

桃山なおこ 

じんわり広がる恋する切なさとトキメキの調和

前作のコミックスがとても好きで今回はほぼネーム買いです。
絵やお話に派手さはないものの、この何とも言えない独特の空気感…というか雰囲気に改めて魅せられました。うん、やっぱ好きだな~^^


□恋の中
内容の大半は喪服の男・圭吾の回想で話が進められます。
学生の頃、親友に抱いていた恋心に悩む圭吾。相手に想いが知れる事を恐れ、たった一度だけ差し伸べられた手を拒んでしまう。そして月日は流れ再会した彼は―…

3

恋の中 コミック

桃山なおこ 

言葉選びが天才的。

一つ一つの作品は短めで、正直地味なんですが、心の中にすーっと染み入るような作品です。
表題作は『恋の中』なんですが、どの作品にも当てはまるタイトルで、
恋とは何か、恋をする気持ちとはどんなものか、というものがテーマな気がします。

『恋の中』
サーファーは、海でたたずむ喪服の男が気になっていた。
ある日その男に声をかけると、ぽつぽつと自分の過去の話をしはじめた――
この喪服の男・圭吾…

4

恋の中 コミック

桃山なおこ 

心に余韻を残す心理描写がキュンキュンさせる

雑誌掲載時から気になっていた作家さんです。
全て東京漫画社での掲載ですが、何故にシトロンレーベルから?という詮索はしないようにしましょう(汗)

どの話も、過去を振り返ったり、心の奥の想いに囚われたり、迷ったり、切ない想いを抱えた主人公が、現在を見直すことで、その心を吐きだすことで、立ち直ったり、現在の幸せを再認識する話になっています。
エチや色気は全くないのですが、心を表現する、心を登場…

6

その気持ちに名前をつける コミック

桃山なおこ 

無骨な劣情

明け透けな様でいて繊細な恋をする男と言うのは、
見ていて惚れ惚れします。
絵柄の所為もあるのでしょうけど、どの恋も湿っぽい
所が無いのですね。

ああもう。
ええ歳こいた馬鹿ップル程始末におえないものは
ございませんね。
エロに走ってくれた方がいっそまだ恥ずかし気も
無く読めるのに。

1

恋を胸に コミック

桃山なおこ 

竹を割った様に、渋い

全文178ページ中セックス未遂描写一回、事の後描写一回。
そして真っ最中描写一回。後は切羽詰ってるか事のついでの
様なキスシーン。
そんなに淡々とした性描写なのにどの話でも匂い立つ様な
恋の気配に溢れているのはとてもずるいと思います。
心の絆ありきで体を如何こうしてるんですから当たり前と言えば
当たり前の話なのですが。

絵のタッチもとても渋いですね。
一歩間違えればアート志向に…

4

その気持ちに名前をつける コミック

桃山なおこ 

みんないい人

私の好きな、せつなさがいっぱいつまった大人の恋の短編集です。
表題作は、高校生の頃から実は相思相愛だった二人が、思いを通じ合わせるまでのお話。
思い込みというのはなかなか残酷なものですが、誤解が解けて想いが通じ合って、本当に良かった良かった。道端に座り込んでの愛の告白シーンは、なんともいえない現実感があり、ニマニマしてしまいました。漫画なんだから、「絵で魅せる」って大切ですよね。

色々な…

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