渡瀬悠宇さんのレビュー一覧

櫻狩り 下 コミック

渡瀬悠宇 

ついに…この季節が巡ってまいりました

1年振りの新刊。そしてシリーズ最終巻になります。早く結末が知りたくてこの日をずっと待ちわびてたはずなのに、いざ本を目の前にするとページを開くのが怖いような複雑な気分でした(苦笑


今、読み終えて思う事は…もうなんて言ったらいいのか……
伝えたいことは山程ある筈なのに、どれもこれも違う気がして上手く言葉では表現出来ない…といった感じでしょうか。


しかし他のレビュアー様も仰ってる通り、この場で多…

4

櫻狩り 下 コミック

渡瀬悠宇 

これもまた、終幕

今回、評者は邪道ではありますが巻末から
読み進めました。
そして半ばで小休止し今度は巻頭から。

この物語は謎解きが眼目ではないのですから
その云々を俎上に載せるのは野暮でしょう。
それでもただ一点だけ評者は躓きました。
でもその僅かな曇りも無かった事に出来る程、
細やかな心情が紙幅からは感じられます。

これは、一つの儀式を成就させる為の物語です。
そして儀式が成就した瞬間…

4

櫻狩り 下 コミック

渡瀬悠宇 

いよいよ感動の完結です

感動の最終巻、何度も読み返してしまいました。
そして胸つまることも幾度。
とうとう、蒼磨と正崇、櫻子の、そして何より斉木家という家が彼らを縛る、その因縁・確執・執着・愛憎、そういったものの総てが解き明かされました。

散々傷ついて、斉木家から蒼磨から、逃げようとした正崇は自分に対しても蒼磨に対しても正面から向き合おうとします。
蒼磨はそれによって救われることができるのですが、
彼らにと…

6

櫻狩り 中 コミック

渡瀬悠宇 

更に辛い痛みがまっているのでしょうか?

1巻の終わりでとうとう蒼磨に襲われてしまった正崇。
まるで表紙の絵のように蒼磨の糸に絡め取られて逃れることもできない苦悩が、ひしひしと伝わってきて切なさをより増します。

正崇へ向けられた兄のような言葉に純粋に慕っていただけなのに、
蒼磨も、その純粋さが嬉しかったはずなのに、どうしてこうも苦しいほうへ向かっていかなくてはいけないのでしょうか?
凌辱という形でしか正崇をつなぎとめられない、…

2

櫻狩り 上 コミック

渡瀬悠宇 

一体どこへ向かおうとしているのだろうか

間もなく完結の下巻が出ると言うことでおさらいをば・・・

時代は大正デモクラシーの頃、関係は主従とBL的にも萌え要素で構成された作品ですが、何よりBLではない作家さんが、自らの思うままのストーリーで作られた作品ということで、結果そんな要素も入っているということになっただけのことですが、とにかく魅せる・読ませる!
その人間関係、主人公達の気持ちの行方、因果関係、まだまだ含みを持たせた展開にくぎ…

5

櫻狩り 中 コミック

渡瀬悠宇 

心臓が痛い痛い痛い…。

上巻の、嵐の前の穏やかさとはうってかわり、この中巻は怒涛のような展開です。
悲しいとか泣けるとか切ないとかじゃなく、ただただ苦しくて苦しくて心臓が押し潰されそうに痛くなりました。
読むのがツラかった。

主役どっちの苦しみにも、等分に共鳴してしまいました。
崇敬の念を抱いていた男にプライドのすべてを踏みにじられ、絶望し、憎むことしかできなくなった少年と。
はじめて愛を傾ける対象ができたのに、憎しみ…

3

櫻狩り 上 コミック

渡瀬悠宇 

神のなかの神作品です…アテクシ死亡。

一般作品を描かれる漫画家さんがBL作品を描くと超名作になる…という話をちるちるの掲示板のほうでしたことがあるんでますが、この作品もまさにそんな感じだと思いました。
背景をしっかりと作りこんでるのが伝わってきます。
萌え要素には一切こだわっておらず、作家さんの「描きたいものを描いてるんだ」っていうのが伝わってきて、それがゾクゾクするほど面白いのです。
BL漫画家さんなら必ず入れるであろう「萌えを演出…

6

櫻狩り 中 コミック

渡瀬悠宇 

絵柄のタッチもいつもと違う

少女まんが誌掲載のBLは要チェックですよ。
名作が多いです。

アクション、ファンタジー系を得意とする渡瀬さんが、ドロドロの愛憎劇を描かれています。
大正時代が舞台で主従モノ。
いい意味で王道中の王道。
外していません。

明るく真面目に見える正崇だが恵まれない幼少期を過ごし、屈折した感情を抱えていた。
そんな正崇を認めてくれた蒼磨。
正崇は蒼磨を兄のように慕い、彼の自分へ向け…

5

櫻狩り 中 コミック

渡瀬悠宇 

読むのが辛い。でも読まずにはいられない!!

BLというか…これは最早その枠を超えた別物といっていい作品かもしれないですね。読んでいてこんなに疲労するお話は久々でした。
上巻はまだイントロ的な感じだったので割と客観的に読めたのですが、この中巻に至っては想像以上の怒涛の展開に読み進めるのが本当にしんどくて……何度も挫折しかけそうになりました。けど僅かでも救いの光を信じて(とゆうか信じたくて)思わず次のページを捲ってしまう…そんなパラドックスの罠…

5

櫻狩り 中 コミック

渡瀬悠宇 

持て余す美酒

桜の季節が廻る様に、この作品の第二巻も
廻って参りました。
でも、この作品の遺す痛みは桜が散る様には
恐らく消えますまい。

この間で描かれるのは只管と言って良い程
蒼磨に汚され苦悶する正崇の葛藤です。
だが人々は汚されて行く正崇の事は歯牙にも
かけず、蹂躙者である蒼磨の事ばかりを気に
掛ける。善きにつけ悪しきにつけ。
それでもなお蒼磨と離れる事が出来なかった
正崇の姿を描き…

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