椎崎夕さんのレビュー一覧

三十二番目の初恋 小説

椎崎夕  金ひかる 

サイテー男にムカムカ

「結婚するから明日出ていけ」の一言で恋人だと思っていた男に切られ、続いて起こった見知らぬ男女のトラブルに巻き込まれて利き腕を骨折。恋人と一緒に自分も出資した店も追い出されて何もかも失った想は、骨折の原因となった男・梶山のマンションに、ギブスが取れるまで居候することになる。

梶山は、穏やかというか、感情の起伏のない無機質な淡々とした男。しかし一緒に暮らすうちに、想は梶山の微かな笑顔や優しさに惹…

1

好きと言えない 小説

椎崎夕  あさとえいり 

義理の兄弟

幼い頃に自分を置いて家を出た母親を恨んで育った晴(15歳)。
そんな彼が父親が亡くなった為、
母親の再婚家庭に引き取られることになります。

再婚先・柚木家にはひとり息子・慶司(28歳)がいます。
晴にとっては年の離れた義理の兄となる人です。

父親や叔父に虐待されて育った晴は、甘え方を知りません。
そして自分を捨てた母親への反発もあり、引き取られた柚木家でも
上手く暮らしていけ…

1

きみの背中を見ている 小説

椎崎夕  あさとえいり 

年の差の醍醐味

主人公が見知らぬ男と一夜を共にするまでの序盤は、
「なんとういご都合主義!」と思ってしまいました。
素晴らしい偶然の偶然が重なりすぎなんです。
なのでこれはちょっと……微妙な作品かも?と。
気持ちがやや、萎えたのですが。

主人公が親友の弟と同居するあたりから、
ぐんぐん話しに引き込まれて。
序盤に無理無理な偶然を重ねたのは
この設定を考えると、仕方がないのかと思いました(笑)

1

弟の親友 小説

椎崎夕  佐々成美 

勘違い、すれ違い

椎崎さんの作品はタイトルとあらすじで、中身がかなり想像できてしまい、
さらにその想像通りに物語が進んで行くのが多いと思います。
今回もまさに、そういう作品でしたので。
あまり詳しく書くと、ネタばれになってしまうので控えます……。

ただ想像通り、ベタな展開で進むのですが。
ぶっちゃけオチも、中盤でなんとなく予想はつきます。
しかし読者を胸キュンさせ、最後まで読ませてしまうんですね。

1

非保護者 小説

椎崎夕  北畠あけ乃 

何度か読み返すと面白い

タイトルや粗筋からも分かるように主従の王道設定で、
こうなるんだろうなと思うところに、ストンと落ちた作品でしたが。
なんとなく、好きなお話です。

心の傷を抱えた坊ちゃんが、思いを寄せるのは年上のお目付け役。
昔は優しかった瀬尾が、最近は事務的な態度になり、切ない。
そんな彼の気を引きたいがために、わざと飲み歩いたり。
両親の愛情が薄かったせいか、この坊ちゃんは甘え下手で。
素直な…

3

水底の月 小説

椎崎夕  高階佑 

かなうはずの無い恋だだった・・・

ある秘密を守るために遊郭で女郎として小さいころから外に出されずに育てられた少年の話。

受けの深月が陰間ではなく女郎の格好をしているには訳があるのですが、ここが大きな好みの別れどころですよね、男同士の恋愛小説を読んでいるのに、相手が女装していると男同士の話では無くなってしまう…実際、ストーリー設定を鑑みるとこのお話は特に深月が男で無くても十分成り立つお話でもあるのです。

だからといって深…

3

非保護者 小説

椎崎夕  北畠あけ乃 

読み進めるたび印象が違ってくる

金持ちのボンボンが自分の我侭で大人を困らせている話…

だと最初は思っていたのですが違いましたね。特に主人公である柾の印象が読み進めるたびに微妙に違ってくるのが面白かった。

有名ピアニストを母に持ち将来を有望視されるほどの実力だったのに、怪我でその道を絶たれてしまったために自堕落な生活を送ってる大学生の話。

怪我をして夢を絶たれたときに、そこから立ち直る別の道を周りの大人が上手に導…

5

非保護者 小説

椎崎夕  北畠あけ乃 

主従の典型的パターン

主従もの……ですね。
BLでなくとも子供の時慕っていた人と言うのは誰でもいませんか?
私なども従兄弟のお兄ちゃんとか、お嫁さんになりたいとか思ってましたけど(笑)
誰にでもどこかで覚えがあるので、この子供の時に好きだったネタは案外萌えるような気がします。
特に年の離れた人。

大人になるに従い、自分や相手、もしくは周りの大人の思惑で思い出が壊されるのも覚えがあります。
現実だとだいた…

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