朝丘戻さんのレビュー一覧

星を泳ぐサカナ 小説

朝丘戻  葛西リカコ 

表現のスイーツ感が苦手

朝丘戻さんの作品は初めて読みました。どう表現すべきか…。シナリオ自体は切ないもので大学生×高校生という甘酸っぱさも嫌いじゃなかったのですが、筆致や表現、セリフ回しを含めて「小説」としてはちょっと苦手な作品でした。

まず、文体がところどころ稚拙に感じてしまいました。完全に持論ですが「~て。」「~で。」という文章があると急激に萎えます。例えば「その言葉が嬉しくて。」「彼の目がとても優しげで。」の…

1

サヨナラ・リアル(表題作 恋する鳥は空を飛べない) 小説

朝丘戻   

透明感のある綺麗なお話です(*^^*)

人間と獣人が混在して現代社会で普通に生活をしているという突飛な設定なのに、戸惑うことも無くとても自然に読ませてくれます。読んでいるうちに、いつの間にかグイグイ引き込まれちゃいます。

初読みの作家さんなんですが、文章がとても静かで綺麗なんです。透明感があるとでも言うんでしょうか?
私の表現力では上手く伝える事が出来なくて申し訳ないのですが、読まれた事がある方は、この独特な空気感が分かってもら…

4

Heaven's Rain 天国の雨 Limited Edition 小説

朝丘戻  yoco 

兄夫婦が邪魔

評価下げてごめんなさいね。私はこの作家さんとやはり相性が悪いみたい。
主人公の二人の話しは良かったんですよ。体が弱い宿命の受けを輪廻転生で永遠に愛し続ける天使。攻めの包容力が凄くて、受けは短命でも、また生まれ変わったら攻めに会えると思うと悲観的にならないし。

ただ、攻めの兄夫婦の話で冷めてしまった。結婚前にゲイだとカミングアウトしていて、それで結婚するかなと思うのに最後は相思相愛で子供もで…

5

あめの帰るところ 小説

朝丘戻  テクノサマタ 

いいお話でした

朝丘戻さんの作家検索で一番上に挙げられている作品だから読んでみたくてあまり前知識もなく手にとりました。
どこか、大人になりきれていないような予備校講師の能登先生と、高校生の千歳が前半くっついて。出会って口説かれたのは予備校の教室だけれど、そうそうに推薦で大学に合格して予備校を辞めて、その最後の日に先生の告白にイエスの返事をして結ばれる。
そして付き合ってひたすら甘くラブラブ…。こんなピュアな世…

6

サヨナラ・リアル(表題作 恋する鳥は空を飛べない) 小説

朝丘戻   

小説なればこその自由度

人間と獣人が混在する世界での恋愛。
本作でのこの設定のおもしろいところって、獣人の発現が全くの偶然で、多少なりとも遺伝が関係しないとは言えないけど、いつ、どんな獣化した子が生まれるかは、誰にもわからない。
獣化は人種に左右される訳でも、住んでいる地域に関係する訳でもない。
そんな世界なので、獣人と人間が共存する世界の、背中に羽根があったり、毒蛇の牙があったりするファンタジックな登場キャラクタ…

3

秋色 小説

朝丘戻  小椋ムク 

ホーム(帰る場所)を見つけたふたり

アキと美里が別離の道を選んでから5年後。
アキにとって美里は、美里にとってアキは自分の一部であり好きであることが消えることのない二人。
恋人という関係を通り越して運命で結ばれているようなアキと美里が羨ましかったです。

でもそんな思いを抱いたまま恋人シーナとの関係をはっきりさせない美里には少しイラッとしました。
はじめはシーナの性格が好きではなかったのですが、最後自分が悪者になり美里を送…

5

春恋 小説

朝丘戻  小椋ムク 

一緒にいることだけが幸せではない

高校生の美里が家庭教師の秋山を好きになり、体の関係を持ちながら自分の思いと葛藤するお話し。
アキに抱かれるのはうれしいけど、自分を好きで抱いてくれているわけじゃないと思うと切なくて、やめようと思うけど好きな気持ちを抑えられない美里。
アキの彼女に嫉妬したり、アキのちょとした言動に一喜一憂したり、ただただアキのことが好きなのが伝わってきます。

アキがようやく美里のことを意識するようになった…

5

サヨナラ・リアル 一般書店特典ペーパー グッズ

ほっこり、優しい内容のペーパーでした

一部書店さんで購入すると頂ける共通書き下ろしSSペーパー。私はアニメイトさんで購入していただきました。大きさはB5サイズ、ちょっと厚めの白色の紙に片面印刷されています。ちょびっとネタバレしてます。





時系列は本編終了後。真白視点で書かれたお話です。

高校教師を辞めた後、絵画教室の講師として働いている高岡先生の授業を見学しに絵画教室を訪れた真白。久しぶりに『先生』として教え…

2

サヨナラ・リアル(表題作 恋する鳥は空を飛べない) 小説

朝丘戻   

非常にリアルな現代ファンタジーのオムニバス作品

大好きな朝丘先生の新刊です。
日常系が多い朝丘先生ですが、今回は半獣の獣人と人間が共存する世界の現代ファンタジーでした。
「人外」は本来「人でなし、人の道に外れること、人並みの扱いを受けられない者」という意味があり、差別用語とされている世界。
「自分と違う者」への偏見や嫉妬や賛美が描かれていて、非常にリアルです。ファンタジーが苦手でもすんなり入り込めるのでご安心下さい。

1章 恋する鳥…

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サヨナラ・リアル(表題作 恋する鳥は空を飛べない) 小説

朝丘戻   

サイドストーリーのほうがツボでした

朝丘さんの新刊ということで楽しみに待っていました。


一つの高校が舞台。その高校を舞台に、関連する3つのCPのお話が収録されていました。

動物の特徴が身体に顕著に表れる『獣人』と、普通の『人間』が共存する世界。朝丘さんらしい人外(この表現は朝丘さん自身作中で否定的な見解でしたが)が出てくるファンタジー要素が詰まった作品でした。

表題作『サヨナラ・リアル』は高校教師の高岡×羽を持…

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