中原一也さんのレビュー一覧

白銀のオオカミと森のお医者さん 小説

中原一也  奈良千春 

この世界観『天国』としか言いようがない

『梟は烏を~』は『鳥政界』のお話でした。
今作は『動物任侠界』ですよ!
中原さん、お得意の世界をとことん詰め込んだ感じの1冊です。
モフモフと漢、自然の摂理と人情が満載されています。
つまり、癒されて惚れ惚れとし、人間社会への批評精神を感じ取った後にジンと来るという大盤振る舞いなのです。
これだけてんこ盛りなのに詰め込んでいる感じが一切せず、エンタテインメントとして笑わせながらさらりと読…

14

愛に終わりはないけれど 小説

中原一也  奈良千春 

先生のアソコ、見せてくれよ…シリーズ第5作

元天才外科医→今ドヤ街の日雇い労働者と、日々奮闘する貧乏医師の育む愛、「愛してる」シリーズ第5作。
1作目は斬新な設定と攻めの斑目のワイルドセクシーな魅力、ヤクザも出てきて〜という展開だったけど、巻を重ねるごとに「ドヤ街」という場の設定を生かしての社会問題のようなものも問うような物語になってきた!
さて、5作目。今回は「貧困ビジネス」がテーマ。
個人がもらうべき生活保護費、それをホームレス達…

0

白銀のオオカミと森のお医者さん 小説

中原一也  奈良千春 

ほのぼのモフモフ幸せBL♪考えさせられる展開も。

インタビュー記事で気になったこの作品。
中原一也先生は初読みになります。
作者様の情報を拝見すると、既刊はハードボイルドやオヤジものが多いのでしょうか。
こちらは、ほのぼの&もふもふ、そしてちょっぴりシリアスな展開ありの獣人ファンタジーでした。

人間関係に疲れた獣医の岡村は、しばらく人間社会から離れて暮らすため、相続した山奥の小屋にやってきます。
そこで傷付いた仔犬の手当てを…

16

愛だというには切なくて 小説

中原一也  奈良千春 

俺のトマホークが発射寸前だ…シリーズ第4作

私が勝手に「愛してる」シリーズと呼んでる一連ものの、第4作目。
本作は、これまで脇役の1人として大きな存在感を見せていた「双葉」が主人公。
双葉は、メインCPの攻め・斑目の悪友で、若いけれど肝が据わってて、軽く明るくドヤ街を盛り立てるムードメーカー。
その双葉が、無かったことにしたいと隠していた過去が追いかけてくる。
それは、一つは借金絡みの男達。
もう一つは、双葉が情を交わした女性の影…

1

魔性の男と言われています 小説

中原一也  草間さかえ 

魔性とたらしのダブル男前!

これは優しい中原さんv
面白かったです!

左官職人という設定も面白いですが、
それをここまで色っぽく昇華してしまう
中原さんの筆力が素晴らしい!

このお話はとにかく出てくるキャラクター達が皆愛おしいv
魔性と言われながらも、素直で努力家の名波に、
とにかく漢気溢れて懐の大きなたらしの比嘉。
そして老いも若きも比嘉に傾倒する名波の同僚の面々!

中原さんのお話には、
こ…

3

裏切り「愛されすぎだというけれど」書き下ろしSS グッズ

カッコ悪い克幸

「愛されすぎだというけれど」の本編後の、克幸の愛人・湯月が描かれています。

あんなに鬼畜な克幸を裏切って、湯月は一体どうなるのか?殺されちゃう?と読者が思う以上に、湯月本人がこれからどうなるのだろう…と感じている。
以前の店を辞め、海辺の町のスナックに流れてきた湯月。
店を辞めて1週間、スナックに勤めて5日間、今日開店前にドアを開けたのは克幸だった…!
暴力展開?と思いきや…
克幸か…

0

愛されすぎだというけれど 小説

中原一也  奈良千春 

俺のフェアリーはギンギンで弾けそうだ…シリーズ第3作

私が勝手に「愛してる」シリーズと呼んでる一連ものの、第3作目。
本作では、冷酷なヤクザで斑目の異母弟・克幸が汚い手を使って医師・坂下を揺さぶってくる…という展開。
ドヤ街のおっちゃんたちが集う坂下診療所の、下品だけど人間味のある人情ものとしてのテイストと、ヤクザが欲しいものを手に入れるためには全く手段を選ばない鬼畜さをこれでもか!と描写するハードボイルドなテイスト。
この両輪が見事に噛み合っ…

1

魔性の男と言われています 小説

中原一也  草間さかえ 

男が惚れる男×魔性の男

「男を狂わせる魔性の血を引き継いでしまった青年」という設定が面白かったです。
地味な容姿なのに、なぜか男に恐ろしいほどモテてしまうという青年・名波(受け)が自分をめぐる出来事に絶望し、自殺を図ろうとしていたところ比嘉(攻め)に助けられます。

その魔性っぷりが半端ないです。
一目惚れ系ではなく、時間を過ごすうちにじわじわ作用して気づいたら相手が狂ってるという超厄介なタイプで、次第に周囲の男…

4

愛しているにもほどがある 小説

中原一也  奈良千春 

ぶっといお注射が必要だな…シリーズ第2作

私が勝手に「愛してる」シリーズと呼んでる一連ものの、第2作目。
引き続き、ドヤ街で色々な重石を背負って生きている男たちを決して見捨てず、医療を受けさせようと奮闘するお人好しの医師・坂下の奮闘が、エンタメ色豊かに描かれています。
人生の吹き溜まりのような場所でその日暮らしをしている男達。
そんな彼らは、ここにやってくるまでに様々に人を傷付け、家族を裏切り、家族に見放され、という過去を背負ってい…

2

愛してないと云ってくれ 小説

中原一也  奈良千春 

ドヤ街で、日雇い労働者と医師が恋をする。シリーズ1作目

私が勝手に「愛してる」シリーズ、と呼んでいる一連ものの、第1作目!
中原一也先生お得意の、男臭いオヤジ攻めです。
オヤジ、といっても年齢的には30代なんだけど、人生経験その他、酸いも甘いも知り尽くして清濁併せ呑む懐の深いオトコ、という人物像なのです。
舞台はドヤ街。
主人公は、利益度外視、人道的見地から診療所を営み、路上生活者や日雇い労働者の診察を続ける真面目な医師・坂下。
そんな坂下に…

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