茶屋町勝呂さんのレビュー一覧

硝子の街にて(17) 潮 FLOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

20世紀最後の日

お話が始まってから、作中では既に5年目に入ろうとしていてる2000年12月。
ミレニアム…懐かしい響きですね。まとめて一気に読んでいるからか時間の経過があっという間だなぁと思います。

伸行がNYに戻って10年、もしあのまま日本に居て日本の会社で勤めていたらどうだったろうかと想像する伸行。
今の自由な伸行からは想像も付かない未来が待っていたかも。
アメリカは行ったことないのですが、この日…

1

硝子の街にて(16) 兆 FORESHOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

回復の兆し

仕事で生活のすれ違いが多いけど、もう何年も一緒に暮らしているのにこんなに毎日幸せなカップルって、読んでいてホントに癒されます。
辛いこともあるけれど、このピュア過ぎる二人のおかげでバランスがよい作品です。

今回はシドニーのツールを少したどっていくお話で、無理に何も聞かないでいた伸行が少し踏み出すお話です。

日本から来た観光客が行方不明になり捜索する伸行と、軍隊時代の先輩が不審な死を遂…

3

硝子の街にて(15) 転 WALLOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

ミステリーと童話

小学校で銃乱射事件が起きるという、日本ではちょっと有り得ない事件が題材になっています。
でも、海外では実際に起こっている事件なんですよね。
こういうお話を読むと、やっぱり日本との違いを実感するというか。

しかし日本との違いが悪いばかりじゃないと思える回です。
作者さんは、自分が書く小説は子供の頃に読んだミステリーや童話がツールになっていると言ってるのですが、それが正しくその通りだなあと…

1

硝子の街にて(14) 塵 WINDROW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

可愛い嫉妬

ちょっとというか、結構重くて鬱になりそうなエピソードもあるお話なのですが、同時にかわいらしいエピソードもいっぱいある作品です。

シドニーは今回、軍隊にいたころの同僚の葬式に出るためニューヨークを離れます。
戦争の身体に見える後遺症に苦しむ人もいれば、シドニーのように目に見えない傷に苦しむ人もいる。
同僚の、後遺症からくる死を知って呆然となるシドニーを伸行がただ抱きしめるシーンがありますが…

1

硝子の街にて 13 黄 YELLOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

少し日常に戻れる巻

前回がけっこう重めの話だったので閑話的な回になっているような巻。
重たい展開がずっと続いていたので、なんだか最初の1巻~4巻くらいに戻った感じでこのくらいが好きかも。

今回も伸行が仕事中に巻き込まれた事件と、シドニーが追っている事件が最後の方で繋がってきます。

見知らぬ子供の大学合格を祝ってあげたりとか、アメリカって感じの気さくさが伺えるシーンが好きです。内容はけっこうシリアスですが…

2

硝子の街にて(12) 禁 DISALLOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

辛いカップル

長い間隣人で幼なじみで、やっと恋人になったシドニーと伸行。
でも本当に相手に全てを打ち明けられるのはまだまだ先…というじれったいお話です。

シドニーが、まだ伸行に打ち明けられないことがたくさんあるからなのですが、今回はシドニーが伸行に行き先を告げすニューヨークを離れてしまいます。
以前に伸行がシドニーに黙って日本に帰ってしまった時の逆バージョンですね。

久々に2人の別々の視点でお話…

2

硝子の街にて(11) 矢 ARROW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

なんだかもやもやとした回

重い内容の作品よりは明るく軽い作品のほうが読みたい、と普段から思っていますが、これはこうなると知っていて読んだわけでなく、途中から思いがけなく重くなってきた…という感じの作品です。

最初は友情が愛情へと変わる純真でほのぼのしたお話だったのが、今ではニュースで飛び交う世界情勢の悪化から、これから戦争が起こるかも…などという世界的懸念が絡んでいます。

恋愛のドロドロやシリアスでなくて、社会…

1

硝子の街にて(10) 烏 CROW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

近くなるほど遠くなる

最初は可愛くてピュアなラブストーリーという感じだったのが、巻を重ねて結び付きが強くなるほどせつなくて苦しいラブストーリーになっていってる…感じがします。

この巻数まできていっきにシリアス度を増したような。
片思いだった最初らへんのほうが安心して読めたなあ。両思いになった途端にこんな苦しいカップルってあるんでしょうか。

10年以上の片思いをやっと実らせたのに、ようやく恋人になったのに、…

3

硝子の街にて(9) 渦 BILLOW 小説

柏枝真郷  茶屋町勝呂 

友情物語からラブストーリーへ

前巻まであんなに純情な友人同士を見せられていたのに、両思いになってからは普通のカップル以上にキスばかりしている2人。
幸せそうで可愛いです。

でもキスと言っても頬だったり額だったり、ディープな関係にはなかなかなりません。可愛いけどじれったいです。

ようやく恋人になったのに、一緒の部屋で寝たいと言っても伸行はシドニーにやんわりと拒否されます。
伸行のせいでなくシドニーの問題だと説明さ…

3

明日が世界の終わりでも 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

もし明日世界が終わったら

抱いてくれないどころか、触るのさえも許してくれない彼氏のお話。
救いようのないわけではないのですが、最初から最後まで甘くて幸せなシーンが一度もない(甘ラブな描写がない)作品て珍しいと思います。
なので、明るいお話が好きな方には向かないかもしれません。

玲は望を好きで、望も玲を世界一好きなのに、どうしてもこうならないといけなかったのかな、とせつないお話です。
望が何故抱いてもらえないのか…

3
PAGE TOP