茶屋町勝呂さんのレビュー一覧

秘密 小説

木原音瀬  茶屋町勝呂 

一人でも多くの人に読んで欲しい。

じつは木原作品の中で別格に好きなお話。
いやまあ、正確に言うと、【秘密】と【COLDシリーズ】と【箱&檻】が同列で別格なんですが(笑)

私は木原さんの作品を知らない人に何かをオススメしようとするなら、一番にこのお話を薦めます。
木原さん独特の、痛さ、苦しさ、ズルさ、醜さ、人の欠けた部分、それでも生きなければいけない葛藤と矛盾、そういうのが全部ぎっしりつまっていると思います。
(そして痛…

15

秘密 小説

木原音瀬  茶屋町勝呂 

あ、れ?ホラーだったっけ

真夏の夜、眠る場所を探して街を彷徨っていた啓太は杉浦という純朴な男と出会う。
セックスを条件に彼の部屋に泊めてもらうことになった啓太。
彼には部屋に戻れない理由があった。部屋の中で不気味な唸り声をあげる巨大な冷蔵庫。
その中には、かつて啓太の恋人だった男が眠っている。
そう、啓太が殺した。
ただ都合のいい相手に過ぎなかった杉浦の一途な想いに次第に惹かれ始める啓太だったが……

前半は…

5

明日が世界の終わりでも 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

崩壊のあとに残る希望

自分の恋人が他の男に抱かれるのを「見る」こと。
それが玲治が望に求めたセックスだった。
行為の最中、狂おしい視線を感じるものの、自分には指一本触れてこない恋人に次第に不安感を募らせて行く望だったが、玲治の性癖には深い傷の記憶に関わっていて……

訳あって自分の恋人を抱けない代わりに恋人に他の男との行為を求める男と、そんな彼を愛してしまった青年。
表題作のおそろしく重くて痛い展開とラストに…

2
非BL作品

咎狗の血(8) 非BL コミック

茶屋町勝呂 

コミカライズも終盤

相変わらずゲームに忠実なんだけど、先の読めないコミカライズです。
シキルート監禁イベントとリンの過去話メインな8巻。
だいぶ物語は終盤に近づいて来たかな。
しかしこうして見るとゲームと違ってルート分岐がない分だけアキラは全ルートの酷い目にあっている気がする。不憫な。
表紙の禍々しいリンが格好いい。さりげなく活用されているスチルと同構図のコマも。
全体として殺伐とした展開の中で猫とキリヲに…

0

魚住くんシリーズ(1) 夏の塩 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

きれいで透明な世界を圧倒的文章力で描いた超作品!

とても綺麗でボーっとした男・魚住と、大学時代からの友人・久留米が主軸になって話が動いていきます。メイン二人だけでなく、どのサブキャラに至るまで生き生きと、リアルな性格で描かれている。魚住くんは割と浮世離れしていますが、そういう人、たまにいますよね。キャラ一人一人が、「こういう性格のヤツいるよなー」と思わせます。それに付加する設定が少し小説なだけで。

魚住くんは不幸に見舞われた人生を送ってきま…

3

弁護士は恋を自白する 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

世界観とギャップに萌え

N.Yでプロダンサーを目指す日本人の青年、潤也はオーディションに向かう途中通行人とぶつかって意識を失ってしまう。
目が覚めた潤也の前にいたのは財閥の御曹司で弁護士のアシュリー。
ぶつかった拍子に怪我をした潤也にアシュリーは手厚い介護を申し出るが……

ダンスもののマンガが好きなので、この設定だけでかなりときめきます。
エリート弁護士×ダンサーの卵。
ちなみに出発点はハーレクインっぽい話…

0
非BL作品

Lamento-BEYOND THE VOID- 2 非BL コミック

茶屋町勝呂 

第二巻

同名ゲームのコミカライズ第二巻です。
一巻でも思ったのですが、複雑な世界観の割には説明が少なくて、ゲーム未プレイの人にはちょっと不親切な仕様かもしれません。
でも、一巻よりは多少駆け足具合も収まり、やっとストーりーに入れるかな?という感じ。
相変わらず茶屋町さんのイラストはクオリティが高くて、世界観とも良くマッチしていると思います。さりげなくゲームのスチルを回収してくれているのもゲームファン…

0

背徳のマリア 下 小説

綺月陣  茶屋町勝呂 

愛するが故に狂っていく男達

上巻だけでも、衝撃的な展開を見せてくれたのに、それでもまだ足りないというのか、これでもか、これでもか、と追い打ちを掛けてくる下巻。
読むたびに違う感想が頭に生まれ、時に怒り、時に泣き、時に絶望し、どうしてそこまで、それにこだわらなくてはならないのか!?
狂ってしまった者達は、そこに幸せな自分の世界があるのだ。
現実に取り残された者達の苦悩は、それでも狂った彼等によって浄化されてしまったのだと…

10

背徳のマリア 上 小説

綺月陣  茶屋町勝呂 

異色の衝撃的問題作

この作品は綺月陣さんの実質のデビュー作品です。
当時の綺月さんの作品は、Juneの路線であるにも関わらず、その中でも異彩を放った設定のものが何作かあるのだが、その中でもこれは”性差”というものについて、深く考えさせられる作品だと思います。

『背徳のマリア』の題名がついていますが、ある大学病院の医師5人を巡る各ストーリーからこの題材を構成しています。

そのきっかけとなる最初の話が、大学…

11

弁護士は恋を自白する 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

萌え萌えでした

表題作含めて繋がりのある中短編が三つ収録されてます。

『弁護士は恋を自白する』
表題作ですが、これがずば抜けて面白かったです。
榎田尤利さんらしさが存分に出てた作品だったと思います。

榎田尤利さんらしさ→ストーリー性があって、テンポが良くて、切なくてキュンキュンして、キャラクターが魅力的で、ユーモアもあって

アメリカ人の弁護士攻めに、日本人のバレエダンサーな受け。
外国人攻めって基本的には苦…

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