竹美家ららさんのレビュー一覧

my name is Red 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

赤い記憶

「雪よ林檎の香のごとく」の番外編。時間的には色々な、短いお話が入っています。
朱肉、紅玉、ナナカマド…と、赤をテーマにした短編集。
相変わらず小物の使い方が上手い!

志緒くんの、独特な鋭くて真っすぐな感性の魅力。
無自覚で熱烈でそして実はエロティズムに溢れたレポート=ラブレターに痺れました。
桂じゃなくても、やられちゃうよー。
二人の会話も相変わらずいい。

どうでもいいことで…

2

春情終夜 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

二十歳になっても志緒くんは志緒くん!

一穂ミチさんの清冽なデビュー作、「雪よ林檎の香のごとく」の番外編。
タイトルは、「しゅんじょうよもすがら」と読みます。

志緒の二十歳の誕生日を迎える少し前から当日の話。
妹の美夏(いつの間にやら幼稚園児、そしてmeet,againでは小学生になっているのよ〜)が
拾ってきた捨て猫の貰い主を探すのに、
相変わらず人間関係の狭い志緒がメールを送って頼んだのは、桂とりか(多分)。
職業柄…

2

Saturday night paralysis 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

清いながらも色っぽい

志緒が成人を迎えます。おめでとう!

桂はあいかわらず飄々としていつつ、
表にはそんなに出さないだけで
志緒に夢中なんだなーっていうのがすごく嬉しい。
そんな桂に志緒はやきもきしたりするのも可愛い。

『サタデーナイトパラリシス』とは
橈骨神経麻痺、という症状らしいです。
腕枕をすると、なるんですって。うふ。
なかなか痺れが治らず、満足に右手が動かせない為
志緒は責任を感じて…

6

帰る場所 小説

椎崎夕  竹美家らら 

子供は、泣けるよね

姉が残した娘・桃子と二人、
姉が残した喫茶店を守って生きている怜一。
ある日、店の前で一人の男が行き倒れていて、
それは、7年前にいなくなった桃子の父との最初の出会いを・・・。

なんというか、いろんな要素満載。
思いっきり頑なな主人公に、謎の男。
肉親のように親身になってくれる死んだ姉の親友。
元気なバイトの女の子。
地上げ屋とその手先。
離島のお婆さん。
そして、姉が残し…

1

ディア・ムーン 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

少ないページ数ながらも

遥の叶わないと思っていた願いが
続いている幸せな同人誌です。

入江の足の爪で、大学時代のキャンプの出来事を思い出すのですが
片想いしている頃の遥が切ない…。
入江の健全さが、また苦しくなっちゃうよー!

遥の血を吸って体が重くなってフラフラ飛ぶ蚊を
入江が潰そうとしたのを制し、
自分の気持ちが膨れ上がって身動きが取れないぐらいになったら
ぱちんと手のひらで息の根を止めて欲しい…

3

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

やっと読んだ

【最初に余談。わたしは今のところ朝丘戻。さんは苦手です、ポエムな文章が…;漫画でいうと絵柄が生理的にダメとかそういう感じです。でも一穂ミチ さんは作品にもよるが、好きです。なんだかよく比較され、こっちがいいならこっちもどうぞ等言われるようで。でも、わたしみたいのもいますよーと、…どっかで言いたかったのでここで】

一穂ミチさんのほかの作品はいくつかすでに読んでいるけど「先生と生徒(10代)」と…

13

meet,again. 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

繊細な

一穂ミチさんが好きだったので、あらすじを読まなくて表紙と著者だけ見て買いましたが、
これは大当たり!
一穂さんの独特で繊細な描写が特に表わされている作品だと思います。

普通の性描写ありの恋愛的要素求める方にはお勧めできませんが、また一味違ったBLを味わいたい方には一番お勧めします。

読み終えた後の、あの心にじわ~とくる気持ちは言葉に表せませんね。
そのくらい、胸がいっぱいになりま…

2

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

独自の世界観

独自の世界観を持って書かれている作品。
マンガよりも小説の方が作者の世界観を出すのが難しいと思うんですよね、この作品では一穂さんという作家さん独自の世界観がよく出ていてまずその点を評価します。

そしてその世界観が読んでいて実に心地良い。
別に甘ったるい話ではないし、チクッと棘の刺さる様なエピソードも出てくるのだけれどそれら全体を大きく丸く包む世界観が読んでいて心地良い、そんな作品です。

6

meet,again. 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

加賀乙彦と安部公房をところどころ彷彿とさせる

買って1ヶ月ぐらい忘れてました。
どうなんでしょう…好みが分かれる作品、ということになるのか、これ?

読み出したら、お!新しいな…BLに東野圭吾ばりのサイコ・サスペンスですか!?ワクワク
・・・と思った自分は甘かった。
読んでいるうちに自己の「存在理由」とは何かというのをジワッと感じるようになりまして、うわ、キモチワリー!(←褒め言葉)なんなんだこのカコイって加賀乙彦の「フランドルの冬…

10

meet,again. 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

やっと読めた

前作から気になっていた栫ということで、読む気は満々で
買ったのですが、なんとなく、恐くて手を付けれなかったのですが、
やっと読めました。

前作からの世界観が生きていて、
純文学の小説を読んでいるような印象をうけます。
また、砂時計職人ということで、砂や砂時計により
世界観を表していることが、この心象を作り出してくれているのだと思います。

救いのある物語ではありませんでしたが、…

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