竹美家ららさんのレビュー一覧

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

リアルを感じる鮮明さ。

一穂作品を読むなら、清冽なデビュー作から読んではいかが?
そう薦められて、こちらのデビュー作から読んでみました。

“清冽な” と自分の辞書にはなかった言葉を言われて、
清らで爽やかな春の風のようなイメージかな?と思いつつ本を開いてみましたが、
ちょっと違ったみたい・・・とすぐに思いました。

それは、言葉の意味の把握具合がよくないのもそうなんですが、
なによりこの本から、清らか…

10

Summer Tune 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

かわいい

志緒の妹が成長したな~というのが、先に来てしまいました(笑)
本編では、まだお腹の中にいて産まれてなかったのですが、
年の離れた兄妹となることを志緒が気にしていたのを
思いだします。
志緒はきっと妹思いなお兄ちゃんなんだろうなと
しみじみしてしまいました。

今回は、志緒の両親が数日不在で、志緒と妹で
過ごしている様子です。一軒家に2人だけでいることを
桂はとても心配します。

2

ちょうちょ結び 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

我慢できず購入!

「雪よ林檎の香のごとく」に感動して、
同人誌を出されているとしり、我慢できず購入に
いたりました。
16ページということで、薄いのですが、
その分、文字が細かいく、多く読める点が嬉しいです。

本作のみどころは、桂の和装なのですが、
個人的には、志緒です。
本編から数年後、もう志緒は、大人になっています。
でも、あの頃のみずみずしい心をそのまま持っているのではなく、
ちゃんと成…

2

Why Don't You 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

桂の心、志緒知らず。

『雪よ林檎の香のごとく』で
志緒が“ゆうき”を札幌へ見に行き、桂も追いかけて来て
帰りの飛行機からのお話。

ホテルに泊まったけれど何もせず
「起きたらキスしていい?」って桂は確かに言ったのに
起きてもご飯食べても身支度しても
一向にキスしてくれる気配がない。

学校は学園祭で、今しか出来ない経験なんだからと
親に「学園祭が終わってから帰します」と言ったそうで、
11時前くら…

2

感情教育 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

エピソードの効果とミチさんの文体の美しさ!!

他校(女子高)の生徒に電車で耳をぺロッと舐められるという
痴漢行為に遭ってしまう志緒のお話なのですが
これがもう、本編より志緒も桂も志緒の両親も
大っっっ好きになってしまう同人誌です!!

男子高生ならば、女子に触られるだけでラッキーと思うケースが多い中、
志緒にしてみれば不快極まりなくて一人で女子高にのりこみ
学校へ連絡が入り、桂が自ら希望して駆けつける事に。
“何でお前って、い…

1

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

何と素敵な物語でしょうか

タイトルから文学的な作品かと思い、
堅苦しそうで、情緒的に感じてしまい
なかなか読む気になれませんでした。
しかし、しかし、早く読めば良かったっ!
涙してしまいましたよ。

教師、生徒ものは数多くあると思うのですが、
その設定だけで終始してしまうことも多いと思います。
この作品では、1人1人の姿が浮き出てくるようでした。

特に、生徒(受)の志緒が好きです。
いつもは、攻が好…

12

2012 Winter 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

幸せな今だからこそ拭えない不安

いやー…本当にお久しぶりの入江と遥。
嬉しいです!

入江の元カノ・真希に偶然出会ったというエピソードは
そんなに突飛では無いのですが
ミチさんの手腕で
遥の不安に同調してしまうのでした。

遥がそうなるように仕向けたわけじゃないけれど、
入江が真希と別れる事を望んでいた過去が
罪悪感を掘り起こします。

自分じゃなくて、入江が真希とこんな風に偶然出会っていたら、
真希は…

1

2012 Winter 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

何もかも手は届かないけど、怖いばかりじゃないと、知る時

久しぶりでしたという感じの、『藍より甘く』の短い番外編。
タイトルは「ゆうぐれなき」、夕暮れ泣き。

偶然街中で、かつて暁行の彼女だた真希と出会った遥。
この偶然がもし、自分とではなく暁行との間に起こっていたら…

  …世界が、決して自分の手の届かないところで回っていると知った
  とりとめのない焦燥や不安で、夕暮れに泣きたい気持ち、怖さ…

そんな思いが溢れて、やってきた暁行…

1

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

人の幸は、人の不幸でもある

「何と綺麗なタイトルなのだろう」と、随分前に思った記憶がある。
こちらの小説を読むと、北原白秋の作品の一部分だと知った私は、自身の無知加減に呆れると共に知れた喜びも感じた訳で。

切なく儚く、キラキラとしていながらどの登場人物もどこか影を感じる。
人生で二度受験に失敗した高校1年の志緒と、担任でどこかへらっとしているように見える桂のお話。
正直、両方ノンケ同士の話にはいつも無理矢理感が否…

12

二度目の恋なら 小説

高岡ミズミ  竹美家らら 

本当は重いのにサラっと。。。

ミズミさんの久々の書き下ろし作品。
イラストが竹美家さんなので実は超地雷!
好きな方には申し訳ないが、どうしても少年少女小説の挿絵の雰囲気がまとわりついて好きでないのです(大泣)
学生時代の回想イラストはまだ大丈夫なんですが、大人な主人公表現が苦手で苦手で・・・おかげでこの本に手を出すのにどれだけ苦労したか(汗・ミズミさんだから読みたい!でも・・・という葛藤)
さて、それを抜きにしてちゃん…

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