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池玲文
迷宮のリコリス
ネタバレ
お葬式なのに愉快って何?と思って読んでみたら・・・。不思議な風習のある村の、親せきやご近所さんが沢山集まるお葬式、お酒もつまみも出て、しかも本人はしっかり生きている生前葬だから、それは飲めや歌えやの大騒ぎで愉快でしょうね。子供の頃、祖父のお葬式で不謹慎にも、めったに会えない従兄弟たちとはしゃいでしまったことを思い出しました。表題作も年上の従兄弟との物語です。 ・『奥津城村の愉快葬』『奥津城…
『ひんやり廊下、万華鏡』、なんて詩的なタイトルだろうと心惹かれて購入。読んでみたら学校を舞台にした、いやらしくて可愛い作品でした!!! ・『ひんやり廊下、万華鏡』『廊下の先、二人きり』 黒髪の永井先生がやばいです!黒髪とか細い切れ長の目とか眼鏡とか、そしてクールな表情のままエネマグラを出して、丁寧語でグイグイ攻めます 。どうしよう~!私、大好きなんです、丁寧な話し方のキャラ。 …
一冊まるごと同じカップルのお話です。才能溢れる若き画家とそのパトロンの画廊オーナー安藤。初めて紲熔に会った時の衝撃は、まるで彼の絵を見たときそのもので・・・。 圧倒的な作品と作者がリンクしてしまったら、芸術を知る者はそのすべてを欲することに抗うのは無理だと思う。それが可能になるのであれば特に。パトロンと言う契約に基づいた関係だけど、最初から二人には好意が丸見えなので、そういう関係に至るまでの…
すごいの来たーーー!なんていうか言葉のまんま「すごい」作品です。まず、キャラがすごい。ガチムチ、髭、体毛、そしてすがすがしいほどに修正がまったくない!だけどエロいのか?というと、私にとってのエロとは違う気がする。こういうのは「ストレートなエロ」って言うのかな、全然好みではないな。私が好きなエロは「淫靡なエロ」とか「耽美なエロ」で、この作品はストーリーの展開が早く、エロは真っ直ぐに視覚に訴えて来る…
5つの話が入った短編集。あとがきでも書かれていますが、少々カオスな作風で、東京都の条例が変更される前と言うことで、漫画家として色々と考えて描かれた作品のようです。表題作と、『指喰い、月の色人』が好きでした。 ・『涕涙まくら』 2つ違いの兄と弟。容姿端麗で勉強も出来る弟と、優しいだけが取り柄の兄。兄は全てが平凡で自らを「出来そこないの方」と言う。けれども自嘲しているわけではない。 優…
『No.99:人間玩具』のスピンオフと言うことで同時購入しました。同時収録されている『The SHOW』をpink goldで読んだ時に衝撃を受け、読み始めた池先生。美麗な絵が色っぽくて、男性の体のラインが男らしくて大好きです。 ・『バンフォード侯爵家の執事』『バンフォード侯爵の恋人』 グレアムが相変わらず素敵です!執事キャラの中で一番好きかも、このキャラクター。髭、長髪、モノクル、…
池先生の作品が初めて気になったのは、PINK GOLDに掲載されていた『The SHOW』という作品です。それでコミックスを購入してみようと調べてみたら『バンフォード侯爵家の執事』に先ほどの作品が収録されていることが分かり、バンフォードが『No.99:人間玩具』のスピンオフだったので、こちらを同時購入しました。 ・『No.99:人間玩具』 実は“人間玩具”なんて言う題名が好きじゃなかっ…
あの夏、果と愛しあい、このままずっと一緒にいたいと願ったのに、現在に戻って来てしまった凉。父と知っていたのか?と問いかける果に・・・。 凉が生まれた日のことを、凉の名付けを思案した日々を、凉が消えてからの22年間をすべて覚えている果にとって、禁忌に対する恐怖ははかり知れない。方や父親としての果を知らない凉は、母との会話で近親相姦を自覚しても、それでも果が好きなんだとより強く思い、倫理や禁…
タイムスリップ、タイムリープ、タイムトラベル、色んな言い方があるけれど、子供の頃に大好きだったテーマです。家に一人でいることが多かったので、ファンタジーが好きでよく読んでいました。 17歳の夏休み、幼い頃に別れたきりの父親に会いに行った凉は、久しぶりに会った父の家の庭で、22年前にタイムスリップしてしまい、14歳の父、果の前に現れます。 人付き合いが苦手で、変わっていて、不器用な生き…
池先生の執事ものが好みだったので、手に取ってみたこの作品。日本昔話みたいなおとぎ話なのに、とと様が家電や農具を扱うメカ屋だったり、作った道具がロボットだったりと摩訶不思議な世界。何よりもツノと、とと様が最高に魅力的で、少し強引な展開も気にならなくなってしまいます。 両親を早くに亡くし、変わり者で孤独だったメカ屋の元にやってきたツノ。メカ屋の淋しさがツノに癒されて行く様が切なくて泣けます。 …