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小野塚カホリ 団鬼六
茶鬼
緊縛の美学の神様ともいえる団鬼六氏の私小説ともいえる本を、比較的忠実にマンガ化した、すぐれた作品に仕上がっています。 昭和の香りの漂う世界を、小野塚さんの現代風の、かつノスタルジックを感じさせる絵で表現されている部分は、とても作品に溶け込み易い雰囲気をだしていて成功していると思います。 ジャズバンドに熱中している「私」が出会った美少年、菊雄。 彼の女性よりも女性らしい、その魅力のとりこに…
もと
ネタバレ
団鬼六という人は名前しか知らない不勉強者なんですけど、名前だけはよく知ってるその方の作品を原作にして、大好きな小野塚カホリさんが描くとあって、とても気になってた作品でした。 さらっと読めなくて、じっくり読んだんですけど、初回はイマイチ理解できず…。2回読んでやっとそこそこわかりました。なんとダメなんだと凹みました…。 せりふ回しが昔(当時のもの?)風だし、立場やその他が今ではちょっとわかりにく…
葡萄瓜
美と言うものの艶やかさ、酷薄さ、そして残酷さを 静かに描き出した佳品。 美の一筋を見出さず溺れ貪る者と美を感じ陶酔し 殉じる者、その彼岸と此岸の距離感は、近い様で 相当遠い。 明治維新を廻る人間模様の深みもさる事ながら、 ボーイズラブにあらざる原作を換骨奪胎して元から ボーイズラブであったかの様に違和感無く再構成 している「小野塚カホリ」と言う人の恐ろしさを再認識 できると言…
短編小説である原作を非常に忠実に描いて なおかつ情念を浮き彫りにしている点に先ず 舌を巻きます。 激しい情念の世界が描かれながらも漂うのは 生臭い体液の香りではなく、時には強く時には 弱く香る菊花の薫り。 耽美は、きちんとここにあります。