谷崎泉さんのレビュー一覧

ドロシーの指輪(2) イゾルデの壺 小説

谷崎泉  陸裕千景子 

BL的にはゆっくり進む、物語はワクワク進む。

「ドロシーの指輪」シリーズ二冊目。
前巻の最後で「それでは続きはまた来週〜」みたいにお預けをくらった
女優楓京子が持ち込んでいきた媚薬の壺話、本編。

元贋作の名人にして骨董屋の店主・緒方(攻)と
美貌の守銭奴の銀行屋・三本木(受)、に加えて
前作でお馴染みの個性的というかトンでもない緒方の幼馴染み達。
銀座の老舗の旦那にしてオカマの桂丸、
派手な装いの金貸しの嵯峨、
それに加え…

4

ドロシーの指輪 小説

谷崎泉  陸裕千景子 

面白い!シリーズ1作目……でも読者を選ぶかも?

カップリング。
方や今やうらぶれた骨董店の店主・緒方。
で……もう一方は?え?この守銭奴の銀行員・三本木なの……?

と最初目を白黒しながら読み始めましたが、
はい、カップルは緒方×奢りと聞けば世界の果てまで飛んで行く三本木です。


緒方は元贋作画家にして、父親の死後家業の骨董店をやる気なく継いだ男。
男っぽくてきな臭くって、才能があるのに働かず貧乏。
この主人公のみならず、…

9

真音 3 小説

谷崎泉  麻生海 

ストイックで硬質な魅力!お勧めのシリーズ完結編。

拒絶しながらも、富樫にひかれていく進藤。
さめさんの入院、かつて10代の頃の知り合い奥田の登場など
物語が動いて行く中、大きな事件が起こる。
進藤が信頼する富樫の相棒・槙原のまだ若い部下が射殺され、
一人報復に向かう槙原、それを止めることを躊躇する富樫……。

この時の進藤のセリフが痺れる。
富樫も槙原もその世界で一目も二目もおかれるすごい男達だが、
そんな彼らより一回りもそれ以上…

11

真音 2 小説

谷崎泉  麻生海 

深い所に響き始めた音

ひとりぼっちで生きてきた進藤は、
思いがけない経緯でヤクザの富樫や槙原と関わり
さめさんの店で働くようになる。
そんな助けられ支えられる日々の中で、少しずつ変わって行く心。

裏側の世界、決して明るくもなければ穏やかでもない世界の男達の優しさ。
それはそれぞれが、痛みを持って生きているからだろう。
傍若無人な富樫が持つ、深いところでの相手を慈しみ大切にする心。
そんな彼のもつ両面に…

5

君の秘密 小説

谷崎泉  高橋悠 

ワイルド男臭い攻めがお好きな方へ

一人谷崎さん祭りは、しめやかに続行中でございます。
しかし、裏表紙のあらすじは内容を書き過ぎですねー。
受けの正体は序盤で判明するものの、先にあらすじでバラすのはどうかと思います。
あらすじで書かれていますので、わたしも書きますけどね(苦笑

**********************
攻めは元捜査一課刑事の伊吹。
現在は、自分に居場所をくれた女装巨漢辛口コメンテーター・タケコのマ…

4

素直になれなくて 小説

谷崎泉  楢崎ねねこ 

攻めがすべて持っていきました

『緑水館であいましょう』のスピンオフではありますが、わたしはこちらしか読んでいません。
それでもまったく問題なしです。
ただこの作品を読んで、前作にも興味が湧きましたが。
前作の攻めがけっこう出てきますので。
ちるちるさんでの評価はいまいちですが、わたしは楽しめました!


受けはペットショップの爬虫類コーナーで働く、美貌の上平。
爬虫類の中に咲く一輪の花?

攻めは若いながら…

3

闇夜を歩く(3) 小説

谷崎泉  有馬かつみ 

それぞれの訳ありが明らかに

この話の登場人物誰しも、主格でも脇役でも罪を抱えています。
前巻まで、その生れ故に李空に業が集まり、菅波は不幸な生い立ちに拘ったばかりに、立ち行かず壊れていった。
李空と菅波には、身を切るような後悔という罰が与えられたけど、この最終巻は、やり手議員秘書・冷静で正々堂々としてきた永島潤弥の番でした。

永島の生活のほとんどは、首相になったボス猪飼の周辺で、気を抜いたり寝る暇もない。
他人と…

3

闇夜を歩く(1) 小説

谷崎泉  有馬かつみ 

まだ恋愛じゃないけど期待大

面白かったです。
『闇夜を歩く』というカッコイイ作品名が気になっていました。

主人公は『永島潤弥』32才の若さで次期首相候補「猪飼」の第1秘書を務める。
猪飼に何の恩もないが、自分の手で首相にしたいと思っている。
実力者「宇津井」から首相指名を得る為に、宇津井が勧める胡散臭い占い師なんぞにも会う。
だが、占いがどう出ようが、宇津井を納得させる答えを得なければならない。
永島は先ず自…

5

真音 1 小説

谷崎泉  麻生海 

すぐに続きを手に取る!

母親の借金を負わされた21歳の進藤。
勤め先の工場にヤクザの槙原が訪ねてきたのをきっかけに、
工場を辞めさせられ、そして新しい日々が始まる。
槙原から連れて行かれた先で出会った、
猛禽のようなヤクザの幹部・富樫……

出会い頭に迫ってくる富樫と、逃げる進藤。
この二人の関係はどうなっていくのか?
進藤、富樫、槙原、それぞれが抱える過去は?


1巻はまだ導入部という感じだが、…

8

ダブル-犬も歩けば棒に当たる- 小説

谷崎泉  小路龍流 

笑う門には福来る……のに。

う〜ん、全体としては読むのが少々退屈だった。

地味な印象の警察もの。
高校時代の先輩後輩で、方やキャリアの鴻上と方やノンキャリの村上。
鴻上が研修という名目で(これには何か曰くがありそう)
千葉県警にやってきて、そこで再会する二人……
そこに爆弾予告事件が起こり……

読み終わってあれ?っという感じだったのだけれど、
これってシリーズものの一巻だったんですね。
鴻上が千葉にや…

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