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20/48(合計:479件)
谷崎泉 麻生海
霧笛丸
ネタバレ
真音は長い小説です、一巻から三巻まで二段組で書かれていますので相当なボリュームがあります。これほどの長さで描かれているカップルは冨樫と進藤の一組だけです。 真音の中では彼ら以外にセックスしていません。良き相談役の槇原は決して性的な目で進藤を見てはいません。 三巻の長きに至り、二人の関係をブレることなく書き切った作品なのですね。 真音とはつまり、不遇な育ちで孤独な青年、進藤心音が自らの手で自分…
唐突に二巻からレビューです、理由はこの巻の冨樫が圧倒的にカッコ良過ぎでポーッとなってしまったからです。 一巻では進藤は冨樫に反発しながらも、身体では結ばれました。ヤクザの本部長である冨樫という男をどう捉えればいいのか、分からないながらもこの男のためにチーズを切った。でラスト。 二巻は冨樫の雄の魅力が炸裂!進藤は身体はもう陥落、心は後一息というところですね。そして冨樫の方も、進藤に完全に惚れてし…
谷崎泉 楢崎ねねこ
ココナッツ
スピンオフを先に読み、そちらがとても谷崎さんらしく笑えてお気に入りの一冊になっております。 谷崎さんはシリアスと笑える物との差が激しい作家さんで、気分で選べるのでその辺り大好きです。 なのでこちらの作品も随分前に購入していたのに、今までどこにしまってあるかわからなかったという…(汗 ********************** 攻めはペットショップ『緑水館』のアルバイトで、25歳の江原…
谷崎泉 陸裕千景子
snowblack
面白いはず。 だって谷崎さんだし、きっと面白いはず、 と思いながら、読み終わってしまいました。 細部は面白い……んだけれど、 全体としてちっとも面白い!という気分になれない。 美味しい(はずの)料理……を並べられて食べてみて、 えっと?きっとこれ、素材もいいし美味しいんだよね? でも薄ぼんやりした味で、今ひとつよく分かんないんだけど? という感じの読後感。 …
谷崎泉 祭河ななを
エリートサラリーマン青山、御年33歳。 高級マンションに妹と暮らし、自らの性癖に引け目を持ち かつての傷から恋なんてもう望まない……と暮らしている。 そんな彼が、偶然に出会った普段は接点がないような男に恋をする。 相手は、神(じん)28歳、鉄骨鳶、ガテン系。 ルビーの本は、本の作り自体も中身も薄くって あまり手を伸ばさないのだが、 谷崎さんだし……と読んでみたら、なかな…
雲絶間姫
中学の先生と鳶職という およそ接点のなさそうなお仕事同士のカップルだというので、そこに焦点を当ててるのかと思いきや、描かれるのは専ら先生の方の生徒に振り回される日々でしたね。鳶の日常ももっと読みたかったなあ。仕事柄鳶が命に関わる怪我をして、先生が病院へ駆けつけて「死ぬなっ!」とかいう展開があるのかと勝手に予想してたら、なんと病院送りになったのも先生の方だったし。そういえばわたしの同級生でも何人か…
渋茶
元々ヤクザ要素のほうはおとなし目な話だが、最終巻では槙原の舎弟が銃撃されて、抑え気味だったものが一気に噴き出すような激しい展開になるのかと思っていたら、落ち着いた展開で読めた。 ここで槙原を止める為に覚悟を決めた富樫と進藤の関係がはっきりとして、それぞれの環境が変わっていく。 進藤も、彼の周りの人達もそれぞれに過去を見つめ直す転機があり動いていくのを読むと、巡り会わせの不思議というか、…
二巻では一巻より踏み込んで各キャラの過去に触れていく。 この巻では、進藤の少年院入りの原因となった事件の真相を調べる人物が現れたり、さめさんが倒れたりした事でそれぞれ触れたくない過去に直面する事となる。 富樫の過去については最終巻まで引っ張られる訳だが、彼が変わりたがらない進藤の核心を突く一言ずつにははっとさせられるものが多い。 おそらく昔の因縁から犬猿の仲であるさめさんと富樫につい…
読み応えある二段組みで骨太な小説。 文章に癖があるって訳ではないが、食事に例えて言うならば早食いできずにじっくりと噛み砕きながら味わうように読み進める必要があった。 三人称なのに進藤、富樫、槙原の視点がしょっちゅう切り替わるが、それを追ううちに登場人物に感情移入してしまいそうになる。 まず読み始めてみて、薄幸とか心に傷を負っているっていうのと一線を引いた感じの、欲や願望が欠落したかのような雰…
谷崎泉 如月七生
表紙を見る限りではBLとはとても思えませんし、そういうシーンも他の谷崎作品と比べてもかなり少なめ。 ただ、そういうわかりやすいエロよりもじっくり読みたいという方にはかなりお勧めしたいです。 ハッキリ言って面白い! エロにページを割かれないせいか、事件と登場人物たちの心情や行動を満足いく形で読めました。 谷崎作品は好きで読んでいる方だと思っていましたが、まだこんなのがあったのかと嬉しくなりま…