谷崎泉さんのレビュー一覧

リセット 下 小説

谷崎泉  奈良千春 

読み応えあり

リセット下巻。
上巻に続き、小説としては読み応えがある作品でした。
特に事件の真相など、最後まで飽きない展開で興味深く読めました。

ただBL作品としては弱かった気がします。
倉橋の義兄橘田への一途な思いは分かったのですが、
橘田が倉橋に惹かれたポイントもいまいちわかりませんでした。
どちらかというと、幼馴染の高平とくっついてほしかった。
(あくまで個人的な好みですが)

でも…

5

リセット 上 小説

谷崎泉  奈良千春 

まだBL要素は少ない

サスペンスものの上巻です。
現在から始まり→過去の回想→そして現在と話が展開しています。

心に疵をかかえた橘高と幼馴染の尚徳、義弟の倉橋の3名が登場します(三角関係?)が、上巻ではまだBL展開まで進んでいません。

過去のトラウマが結構重たい内容で、暗いトーンの作品となっていました。
なのでシリアスものが好きな人には読み応えがあると思います。

3人それぞれの心情がはっきりしてい…

3

真音 2 小説

谷崎泉  麻生海 

怒涛の第2巻!

シリーズ第2巻の新装版。
前巻と同じく「真音」、「逢瀬」(槇原視点の過去編)、「逢瀬」(書き下ろし)の3本立てです。

本編、書き下ろし共にクリフハンガー的引きで、今すぐにでも3巻が読みたくなる内容。
新装版の書き下ろしでここまで凝った展開は珍しく、旧版既読の方が読んでも面白いのではないかと思います。


まず本編は、進藤(受け)と富樫(攻め)の過去が朧げに明らかになり、それに伴い二…

3

秋のリンクスフェアプレミアムマガジン 2015 グッズ

ノベル6作品&コミック7作品の132ページ

雑誌「リンクス2015年11月号」とフェア対象作品の帯にある応募券で申し込みができます。

私は、谷崎泉先生の「願いごとは口にしない」が読みたくて応募したのですが、水壬楓子先生の「エスコートシリーズ「フィフティ」の番外編が想像以上に素敵で望外の喜びでした!

他の作品も素敵で未読の作品も買いたくなる内容だったのですが、書ききれないので感想は3つだけに留めます。

「愛も せいいっぱい」…

1

地上に堕ちる間に 小説

谷崎泉  北畠あけ乃 

雪が降ったら。

挿絵で小説を選ぶ決まったイラストレーター(漫画家)さんがおりまして、北畠あけ乃先生はその一人。谷崎先生の小説となりゃ絶対買い!です。北畠先生のイメージなのかしっとりとしたアンニュイなテイストのお話に遭遇する印象がありますが、このお話も例に漏れず。物語は終始切なくて息苦しいトーンに満ちていました。

冒頭、悲しいエンディングかもしれないとハラハラさせるかのような、冬の寒々しく心細いシーンから始ま…

1

真音 1 小説

谷崎泉  麻生海 

静謐で味わい深い任侠ドラマ

2009年の作品の文庫版。
続編も順次文庫化されるとのことです。

極道の世界を描いた物語でありながら、この1巻では派手なドンパチは一切なし。
淡々とした筆致の中に浮かび上がる人情の機微、キャラクターの人間味といったものが大変味わい深い作品です。

あらすじ:
失踪した母親の借金を背負わされた溶接工の青年・進藤(受け・21歳)。
工場をやめさせられ、ヤクザの槙原に連れて行かれた先で…

6

「ダークホースの罠」出版社SSペーパー グッズ

コメディだとしても…

胡桃の女性部下・玉置にスポットライトを当てたSSです。

殺人事件の現場に遅れてやって来た玉置。

キャリーバッグを引きながら現れた姿に、
「ご苦労さん。旅行中だったのか」
と胡桃が尋ねると、
「コミケですよ。今日、初日だったんです」
という返答。

更に、殺人事件の概要を説明しようとする胡桃を遮り、
「戦利品」こと同人誌を安全な場所に置くことを優先しようとしたり、
18禁…

8

ダークホースの罠 小説

谷崎泉  yoco 

すみません、辛口です

谷崎泉さんの商業百冊目の作品。
480ページ近くある長編です。

あらすじ:
捜査一課の刑事・胡桃(攻め)は、父の葬儀の帰り、道に倒れていた謎の外国人・カミル(受け)を拾う。
記憶喪失の彼をなりゆきで自宅に住まわせ、彼が唯一覚えている「ベネディクト」という人物を探す手助けをすることに。
そこに、家出してきた甥っ子・朝生も加わり、胡桃の周囲は一気に賑やかに…

帯に「くせ者揃いのスラ…

24

告白は背中で 小説

谷崎泉  みろくことこ 

これは1巻?

出来る先輩リーマン桜庭さんに振り回されて、散々な主人公、美馬くん。
でもなんか気持がグッと傾いてきたぞ!てなところで終わってます。

おねえな人、女装の人やら登場人物が多彩で、せっかく立ち上げた会社もこれからで、、、、
明らかに話が途中です。なのに1巻と銘打ってないので、
せっかく色々ちりばめた設定が、消化不良で意味のないものに感じてしまいました。

谷崎先生の作品は長いお話が好きで…

0

ファーストエッグ(4) 小説

谷崎泉  麻生海 

記憶に残る一冊

怒涛の展開を迎えた最終巻。
あれこれ勝手に推理していたものを、答え合わせをしながら読み進めました。
…けれど、思いもよらない展開に驚きつつ、さすがは谷崎さん…と関心。

『ファーストエッグ』直訳で最初の卵。
このタイトル、なんの意味があるのかな?と思っていたのですが…そういうことだったのか。
高御堂の口から発せられたその言葉、そして佐竹の母親が専攻していた学科、母親の野望…ひとつひとつ…

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