草間さかえさんのレビュー一覧

すみれびより 小説

月村奎  草間さかえ 

心温まる雑草の初恋物語

心穏やかに読める、優しく素敵な初恋物語でした。

「あんたなんか産まなきゃよかった」
母親から何度もそう言われて育ち、
小学校では「貧乏草」というあだ名で呼ばれていた、芙蓉(受け)。

そんな状況に打ちひしがれるとこなく、妙に客観的に自分を捉え、
「芙蓉は不要」と心の中で時々茶化して生活していた受けが、
小学校6年生で初めて恋を覚える。

その初恋の相手は、東京から来た転校生の…

10

すみれびより 小説

月村奎  草間さかえ 

悲しいほど一途

まるで運命かのような再会。
何年も想い続けていた初恋の人が目の前にいる幸せ。
それまで不幸を絵に描いたような生活を強いられてきた芙蓉は
ほんの些細なことにも一喜一憂しドキドキと乙女のように心躍らせ
また冷静になるたびに切ない気持ちを隠すのに必死。

あまりにも真っ直ぐで透明で、時分より他の幸せを優先する芙蓉と
これまた真面目で明るく、自分に正直でありたいと思う西澤。
悲しいほどに一…

13

はつこいの死霊 コミック

草間さかえ 

“初恋の祟り”

約10年前の作品(初出)だから絵は全然違うけど、話の面白さは流石草間さん(*´∀`)
作中に出てくる“初恋の祟り”…実際に存在する宗教の教義が元なんですね~…創作かと思っていたので読了後に何となく調べてみて吃驚しました!
※“初恋の祟り”…全ての不幸の元は初恋の祟りである。振った相手が好かれた分だけ呪われる。振られた方も呪う気なくて…なのに失恋の感情が独立して本人の意志と関係なく呪う。(作中よ…

1

ショートケーキの苺にはさわらないで 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

カワイイ、かわいいんだけども

最後が惜しいなー(ノ I `。) ウゥ・・・

すごく可愛いんだよ。
このアンドロイドすごく可愛いんだよ。
なんて可愛いんだよ。
なんて可愛いんだよ。
何回もつぶやきながら読ませていただきました。
これまで過去酷い主人に扱われ、あまつさえ風俗に売られそうになっていたアンドロイド。
自分だけの清純なアンドロイドを求めていた攻だったのだけれど
あまりに可愛そうで全財産はたいて買って…

13

すみれびより 小説

月村奎  草間さかえ 

初恋が大恋愛

大恋愛とは、この二人のことなんだと思えました。

物語の主人公、芙蓉は育児放棄され、汚れた衣服で登校することで小学校のクラスで浮いた存在になりますが、転校生の西澤は、そんな芙蓉に手をさしのべ、親切に接します。母親から愛されず、クラスメイトからはイジメられ、初めて自分に優しくしてくれる西澤に、芙蓉がどれほど救われたのか計りしれません。ろくに風呂にも入れない環境の中、西澤が芙蓉の手を握るフォークダ…

22

ショートケーキの苺にはさわらないで 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

何があっても、それだけは……!

ランキングの高さに惹かれ、購入を決めました。

初めての凪良ゆうさんの作品です。

高い評価の作品に、高い評価の作家さん。
ドキドキしながらページをめくりました。

しかし…
読後の後味は、最悪でした……。

何があっても、それだけは書いて欲しくはなかったストーリーが
そこにあったためです。

ここから少し「萌え」と関係ない話をします。
ホントすみません。

---…

10

マッチ売り コミック

草間さかえ 

一読目より二読目、魅せられていく……

今更ながらに既刊3冊(やぎさん郵便2まで)を一気読みし
そのなんともいえない世界に心鷲掴みになっている。
一読目より二読目、二読目より三読目に、味わいが深まる。

舞台背景や話にマッチした絵、個性の際立った登場人物、
戦後の東京の雪景色の中、若くて知性のある4人の男達の想いが
静かに、でも重くなりすぎずに、描かれている。
彼らはどこへ向かうのか……。

廣瀬の学生服にマントとブ…

4

アドリアン・イングリッシュ(4) 海賊王の死 小説

ジョシュ・ラニヨン  草間さかえ 

まったくもって

奇妙に捻じ曲がったミステリでありながら
苦味のきついロマンスでもあるこの作品。
炭に限りなく近い状態でありながら甘味を保つ
カラメルソースをかけたチーズケーキを
持て余している心持ちです。
美味しさは充分承知しているのです。
ただ、飲み下す為にはそれなりの体力も
又必要であると言うだけで。

この物語の立役者達はそれぞれ自分の爪先を
ペンにして自分と言う物語を綴っています。

2

アドリアン・イングリッシュ(4) 海賊王の死 小説

ジョシュ・ラニヨン  草間さかえ 

混乱と矛盾と保身の果て

1巻で出会い、2巻で愛してると認め、3巻で別れ、4巻で再開…最初から読むと時間がかかるシリーズかもしれませんが、それをおいても読む価値がある作品だと思います。

3巻が突然と混乱と焦りの中での別れなら、4巻はもう1度相手と向かい合い、今度は時間をかけ相手と自分のどこがダメかを改めて考え、何を望んでそのために必要なものと捨てなければいけないものと捨てられないものをもう1度考え直したというところで…

8

ショートケーキの苺にはさわらないで 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

過ぎたるは及ばざるがごとし

個人的にはあたりはずれがある凪良作品。
どうも、現実離れしたトンでも設定がイマイチらしいと気がついたので
この作品にも手を出さずにいたのだが、
あまりの高評価につい我慢できずに読んでみた。

泣いた……
タイトルの使い方はあざとい程に上手いし、
純愛と言える互いの想いは本当に胸をうつ。
良かったか?と問われれば、良かった!と答えざるをえないのだが、
でもやはり高評価をつけられない…

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