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38/39(合計:387件)
榎田尤利 石原理
むつこ
今回は探偵の娘の過去もクローズアップされてました。 相変わらずサイコなミステリーです。 ある宗教団体が引き起こす事件。BLのシリーズの一冊のエピソードとは思えないほど練り込まれてます。さすが榎田尤利さん。 そしてその宗教団体のバックには、美貌の探偵に執着している槇がいる。 一つの強烈な示唆を残して終わるラストが、なかなかいい感じの余韻でした。探偵の本当の気持ちが少しだけ見えた。
このシリーズは、ボーイズラブとは一線を画した作品ですね。 メインストーリーは完全にサイコミステリーです。その動機として、男と男の愛や執着や憎しみなどを用いてます。 多くの登場人物がいて、視点があちらこちらに移り変わり、物語は重層的に進んでいきます。 榎田尤利さんは作風が広いですねー。 非常に面白いシリーズでした。 主役となるのは睡眠障害を持つ美貌の探偵、真音。結婚した過去があり、娘が一人います…
この二作目、更にBL色が薄れ、ミステリー色が強くなってます。 前巻にはあったセックスシーンが皆無になってるし。 「何人殺したら、お前は俺を愛してくれるんだ?」 真音に執着するシリアルキラーの槇は、頭のいい犯罪者です。自分の手は汚さず、他人を操って人殺しを繰り返し、真音に近づいていく。 槇は真音の体も心もどちらも欲しい。 この二巻では、とくに真弟の異父弟の不破を中心にしてストーリーが組み立てられ…
斑鳩サハラ 石原理
M
その美貌とクール過ぎる性格から「アイスドール」と呼ばれる私立稜嵐学園2年の高宮樹。一方、高宮と小学校からの友人である土岐恭一は、付き合った人間の数は、数知れず、男女問わずの遊び人で、高宮の目の前で告白した下級生の男子生徒とつき合い始めたばかり。 そんな土岐の様子に、冷静を装っている高宮だが、クラスメイトの右近将治に土岐への執着を指摘され、動揺を隠せない。そんな中、右近に想いを打ち明けられ、キ…
剛しいら 石原理
主役のヤクザの若頭の辰巳さんがめちゃくちゃカッコイイです。クールで行動力があって頭がよくて、舎弟たちに心酔されている。 そんな辰巳をマゾヒストな誘い受けにしちゃってるところがスゴイ。 しかも相手役が辰巳の部下の安藤。彼は辰巳の身の回りの世話のすべてをやってて下僕状態なんですが、セックスのときだけ逆転する。 ホストと知事の息子という美味しいカップルもいたんですが(スピンオフして掘り下げて書いたらかな…
英田サキ 石原理
高坂ミキ
ビーボーイノべルズ、英田サキさんの「いつわりの薔薇に抱かれ」です。 香港マフィアX刑事 英田さんってなんていうかロミジュリ設定お好きですね。 マフィアX刑事ものではありますが香港マフィアのアレックスが私用で日本に来ているという設定で、その動向を調査するのがホテルで執事担当となった高峰という設定なので裏社会うんぬんというというようなダークな部分がほとんどないのでそういうのがお好きな人に…
「はめてやるっ!」の続編です。 続編で萌え度が落ちてガッカリという作品が多いなか、逆にこれはさらにパワーアップしてました。くっつくまでが面白い作品だとなかなかこうはいかない。 主役二人の関係性は最初から出来上がってるので、それを文章でどう見せてくれるか?という部分に興味がわく。んで、一作目よりディープに…。 辰巳は今回、拉致監禁されて、拷問を受けます。クスリづけにされる。それでも絶対に心は折れない…
ホテルのバトラーに扮して潜入捜査中の刑事と、香港マフィアの、ロミオとジュリエットな恋物語です。 切なかった。 主役の二人は魅力的だし、好きになればなるほど葛藤する刑事の苦悩は身につまされた。 受け役が守られるだけのお姫様じゃなく、仕事のできる刑事っていうのも良かった。 このラストには希望がある。
睦美
ホテルの従業員に扮した刑事と、ビジネスマンに扮したマフィアのボスの恋です。 惚れてはいけない相手に惚れてしまい、苦悩する刑事の苦悩がひしひしと伝わってきて泣きました。 英田さんの小説は、きっちり切ないポイントをついてくれるので、たまらない気持ちになりますね。
あすま理彩 石原理
葡萄瓜
粗筋だけだと性急に東吾が大毅を誘った様にみえますが、 実は相当に手管が尽くされています。あからさまにではなく、 さり気なく。 力量を探りつつ、そして力量が判ってからは漢心を煽る様に。 実に良い艶のある劣情への過程です。 劣情だけを書いたのではこの関係の艶は出ないでしょうね。 実に美味しい一作でありました。 併録作は先行して書かれた脇役たちの恋愛模様。 こちらも実に深みのある一作…