石原理さんのレビュー一覧

解放 小説

火崎勇  石原理 

「解放」してくれたのは…

とぅるとぅるーっと読めて、物語のバリエーションが豊富で、一冊につき一度は萌えさせてくれるので、ついつい手にとってしまう火崎作品。ガッツを感じるこの作品を読んだ時、やはりベテラン作家さまなんだなと惚れ直しちゃいました。暗くて重くて…。このお話は元高校同級生同士の捻じれ愛とでもいうのか、ある意味純愛なのかなと思いました。

高校卒業式の日、一度だけ不堂と関係を持って冷められてしまった海江は、彼のこ…

3

禽獣の系譜 下 小説

花郎藤子  石原理 

意外な展開の連続

周次のもとで一緒に生活をするようになった烈。
大学にも通いはじめ、弱い自分を変えようとの努力もありだいぶ成長したように思えました。

周次も烈を大事にしてはいますが、それが慕情なのか家族としての愛情なのかは最後まで分からずじまいでした。
でも、どちらであっても烈にとっては周次が傍にいることに意味があったのだと思います。

最後にとった烈の行動の良し悪しはあれど、烈がどれほど一途に周次を…

1

禽獣の系譜 上 小説

花郎藤子  石原理 

重厚感のある作品

本作品は裏社会で生きる男たちの強さや孤独、覚悟といたものが静けさの中で淡々と描かれていて、今まで読んだ893ものとはまた違う重厚さを感じる作品でした。

戦いという荒々しい場面でさえも、何とも言えない静けさ(暗さ)がまとっていて、そこが逆によかったです。

作品は北日本一帯を支配する木賊組の跡継ぎとして生まれた烈を中心としたお話し。
組長の息子でありながら893には全く向かない気弱な性格…

2

あふれそうなプール 3 コミック

石原理 

“俺たち一緒にゆっくり大人になろう…”

好きになった男と親友が険悪で、自分の存在を無視して張り合っている。
同じところまで降りて来いと挑発する木津に、後悔するなよと受けて立つ良太。
そんな奇妙な状況にブチギレた鉄央は…とっても男前でした(笑)
鉄央の男っぷりに惚れぼれします。

荒んだ付き合いの結果しっぺ返しをくらい痛い思いし、友情を諦めない鉄央に目が覚める良太。
もう大丈夫…そんな風に思えたはずだったけど…、
今度は家庭…

1

あふれそうなプール 2 コミック

石原理 

“本気になってもいいんだな?”

恋ってもっと優しくてふわふわしているものと思っていた時もありました
(笑)

心と体をつなげても、どこかで男同士の関係を恥じているのではないかと
悩む鉄央。
好きだから受け入れた。
でもだからって男としてのプライドがなくなったわけでもなく
他人の体温に馴染めず動揺し、感情を持て余す。
そんな鉄央の迷いを敏感に感じ取った木津は探るように追い込んだり
突き放したりします。
恋愛はじ…

1

あふれそうなプール 1 コミック

石原理 

“嫌いになれない”は“好き”と同意なのか?

「人の心の中には水の入ったプールがあって、ちょっとした拍子にあふれてしまう…。」
読んだ時に“凄いな、私のプールも感動であふれそうだよ”と、思った作品です。(文庫本全3巻) 

男同士という葛藤を抱え、悩み・ぶつかりあいながらも、無かったことに
できない激情に振り回される、心より先に体が暴走しがちな16歳。
世界に二人だけなら悩みも少なくて済むけど、そうはいかないのが
世の中ってもので…

2

あふれそうなプール 6 コミック

石原理 

この作品に出会えて良かった

あふれそうなプール、最終巻です。

タイ行きを1ヶ月後に延ばした木津。
木津は行ってしまった。もう会えない、声を聞くこともない…。そんな風に思っていた入谷に、電話をかけます。
「ずっと 一緒にいてくれ 入谷」
”もう一度…”って、何回も聞き返す入谷が、可愛くて愛おしくて堪らないです。

お互い素直な気持ちを言い合えた2人は、だんだんと、ほんの少しだけど甘い感じになっていきます。木…

4

あふれそうなプール 5 コミック

石原理 

友情と愛情の狭間で、少年達が選ぶ未来

それぞれがそれぞれの道を選ぶ、あふP5巻です。

良太は入谷を連れて、1年前に2人で遊びに行った海へ行きますが、誤って落ちてしまいずぶ濡れになってしまいます。
近くの宿で休ませてもらうことになり、一緒に温泉に入る2人。入谷の裸を見ても良太は、何も、感じなかった。けれど入谷の身体につけられた、無数の赤い”印”を見て、心を乱します。思わずその跡を指摘した良太に、「ぶっつけたんだよ」と微笑する入谷…

0

あふれそうなプール 4 コミック

石原理 

入谷の色気がとどまるところを知らない

木津くんピンの表紙がかっこいい、あふP4巻です。

本気の木津に抱かれた入谷は、それ以来、皮膚が1枚薄くなったような、体がいつまでも熱を持っているような、そんな違和感を感じます。
木津はというと、自分に抱かれる入谷の姿を思い出し、頭を抱えます。モノにさえすれば気が済むと思っていたのに、違った。ますますハマっていくようで、自分でも訳が分からない。
そして良太は、入谷の変化に気付きます。いつも…

1

犬の王 GOD OF DOG(2) コミック

石原理 

今回はちょっと明るく

犬の王の2巻、進みそうで進まない展開にもやもやするのですが、しかしストーリー的には割りと急ピッチなのでしょうか・・・?

早くコーキとアーチャーが再開してほしい。もっと距離を縮めて欲しいと思いつつも、またいいところで終わっています。
アーチャーを愛しているというコーキと、コーキが大事だとは決して認めたがらないアーチャーは対極のところに居るようで、深いところでは繋がっています。
複雑な出会い…

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