ぷれぱーる
◆フェイス(表題作)
設定は面白かったのですが、異国の王子であるというノーラにまったく異国感がないところと、ゲイではない硬派な桜田が王子に惹かれていくのがそこまで自然に思えないところが、少し気になりました。冒頭で王子が日本人と変わらないと評されているのですが、西田先生の技量的に西洋人やアラブ人を描くのは無理があったからかな?と。まあ実在する国ではないので構わないんですが、せっかくの設定なので西…
メイン2人の関係性がある程度出来上がっているところから物語がスタートするので、最初は若干置いてきぼりにされているような感じもしましたが、そこは西田先生の技量で徐々にカバーされていました。ヤクザも絡むし、人殺しも絡む、とても殺伐とした要素が多々あるはずなのに、なぜか雰囲気はそこまで殺伐としていない。このギャップが西田先生独特の魅力でもあると思います。あらすじだけを切り取ればもっとひやひやしそうなの…
◆恋と刑事(表題作)
西田先生らしい、軽快さと男臭さが絶妙な加減で織り交ぜられた雰囲気の作品でした。刑事もので殺人事件も起きるし、刃傷沙汰もあるけれど、シリアス感はほとんど残らずすっきり軽やかに読み終えられます。ゲイのハルキが普段は照れ屋なので、情事中も初心っぽいんだろうなぁと予想していたら、意外にもベッドでは結構強気な態度だったのが良かったです。男同士だからこそ分かり合える領分がある。同じ職…