西条公威さんのレビュー一覧

造花の解体 小説

西条公威  茶屋町勝呂 

知らなかったこんな恋の形〜サンプリングハッシュ

前半「スペル・イー・エス」シリーズ、後半webサイトよりの掌編、そして書き下ろし作品1点が収録されております。
この前半と後半のテイストの違い、というか振り幅が大きくて、この一冊が見た目の厚さ以上の一つの小宇宙のようです。
後半の掌編たちは、あとがきでの作者様の言葉で言えば、白であり透明でありまたピンク色の淡いグラデーション。
BL未満の、年上の従兄に抱く憧れや、仔猫を抱く友達にお前の方が可…

7

鋭利な刃物 Spell e.s.series 小説

西条公威  茶屋町勝呂 

なにか物足りない気がする


まず、主人公のエスは特定の相手と関係を持たないので愛が足りないと思う。

関係が続いてると言えばヒラーだけど、快楽を求めてるだけのよう。

みんなが快楽主義のビッチだからか萌えがないのかも。

エスも良いけど、足の指先がないフレイか、自傷行為で興奮するカタリがお気に入りキャラ。

世界観とキャラは好きだけど、狂気染みた表現力が足りない気がする。

退廃とエロスの街で子供の売…

0

造花の解体 小説

西条公威  茶屋町勝呂 

髭面の天使

 初めて読んだのはもうずいぶん前で、当時は衝撃のあまりレビューの言葉も正直見当たりませんでした。「答姐」の「イタイ話」トピで久々に思い出し、数年ぶりに読み返してみると、痛いのも重いのにも変わりはないんですが、少しだけ衝撃以外のものも受けとめることができたような気がします。

 主人公のエスは31歳。アンダーグラウンドで傷や死体や畸形など「壊れかけた身体」を専門に撮る写真家だ。みずから「傷に選ば…

8

恋をするのはおうちの事情 小説

西条公威  有藤せな 

これで甘いのかー(汗

西条さん、初読みです。
1999年の作品。
わたしがこの一年で読んだ中では、一番古いのかなあと思います。

********************
受けの雅哉は、高校を卒業と同時に義理の弟と二人暮らしに。

攻めの田中は33歳。
AV制作会社勤めで、雅哉の最初の客。
********************

父親はもちろん義理の母にも捨てられ、急に一家の大黒柱となることと…

1

造花の解体 小説

西条公威  茶屋町勝呂 

一度は読みましょ西条公威

性と生と死の濃厚な匂いが表紙から臭ってくる西条先生の短編集。
一般的に望まれない写真を撮影しつづける主人公エスを中心として、彼の依頼主とともに物語は繰り広げられます。

写真とは「承認」でもあります。
時を止めて永遠を作り出し、また、平面に「おこす」ことで存在を確固たるものにする事を可能とします。
外見も、性別も、身分も関係なく、ただそこに写っているものを事実とする写真は証人でもあり、そ…

6

ご奉仕させていただきます 小説

西条公威  島あさひ 

西条先生の、解るけど遠いなぁ~な作品。

リアリストを自称する橘には、とんでもない設定の作品。
ストーリーは先のレビュアーさんの通りなんで省略しますが、色味はね、西条先生のソレだったんですけど。

西条先生の既読作品から思うのは、
人が臭ったり汚いのは当たり前って思う人なんだろうなぁ~ってこと。
それと、心が欲するSEXは一時の幸運で体が欲するSEXが日常って、自然主義のベースを持っているのだろうなってことです。
自分もその点…

0

殺人音楽 小説

西条公威  茶屋町勝呂 

壊れたモノを撮るカメラマン・エス

スペル・イー・エスシリーズの商業1作目が収められた単行本です。
このシリーズの短編4本の他に大変にJUNE的な短編が2本同時収録されています。

シリーズの始まりの話なのに、それはまるで以前から存在して継続していたかのような始まりで、平然とそこに存在します。
普通のお話のような何か前フリの説明があって、という流れをとっていません。
あくまでもエピソード短編の積み重ねの様を呈しています。

5

夜には凍る道 小説

西条公威  神葉理世 

なんとも面白い。

4短編、どの作品の主人公も詰まらない生活を送っています。
それぞれが、周りから自ずから発生した因果の中、もがいている途中です。

『鋼鉄都市破壊指令』
退廃した雰囲気が昔っぽいです。70年代か?。
工場群の傍の団地に住む主人公が、自分のスペルマを、トラウマや鬱屈した日常を溶かす強酸と想像するくだり、好きでした。
自分も同じ想像したこと、アリマス^^;

『もっと、壊れるくらい』

3

ご奉仕させていただきます 小説

西条公威  島あさひ 

稀なるヘンテコ満載設定

これは・・・痛いんだかエロエロなんだかわからん稀なるヘンテコなお話かも。
痛いなら痛いで結構なんだけど、あんまり色々な要素満載で残念な事に焦点が
全体的にぼやけてしまっているような作品だと、読んでの印象。

幼い時に近所のお兄さんに悪戯されて、エロ開発&M調教されて
それからは次から次へとその手の男にやられていて、心は冷めて嫌なのに身体は
喜んでいて、でも、初めてお兄さんが忘れられない…

0

ご奉仕させていただきます 小説

西条公威  島あさひ 

トンチキ会社のトンチキエロ

おもいっきりトンチキエロです。
会社に苦情処理係があり、その仕事はなんと!社員達の性的欲求を解消する事というのだからもう設定自体がトンチキ。

幼い頃に近所のお兄ちゃんに性的奉仕をさせられ可愛がられていたという過去もあってか、自分の意思と反して男性にご奉仕してしまう性癖を持つ宗興〔受〕
そんな彼は何も知らずに会社に採用されその苦情処理係に配属され、その仕事内容に驚きます、まあそりゃ驚くわ!…

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