菅野彰さんのレビュー一覧

砂漠に花を咲かせましょう 小説

菅野彰  石原理 

シュール&シリアス

高校生の成長物語。イラストは石原理先生です。

優等生の主人公・純は進学校に通う代議士の三男坊。初めて春休み中の講習をサボり、河原で手紙を書いていたところを突然テロリストに誘拐されて——!?

なかなか交渉に応じない父親のせいで、超美形のテロリストと共に過ごすことになった約一週間を描いたお話です。ちなみにタイトルはテロリスト団体名。

純視点ですが、純はあくまでも語り手です。彼を誘拐し…

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ただでさえ臆病な彼ら 小説

菅野彰  金ひかる 

初期作品

高校陸上部の青春もの。

一応、BLしてます。スルスル読める今どきのBL作品に比べると、ちょっと独特な文体です。

村野(攻め)視点で進む前半は、ほぼ青春群像劇。

メインカプは陸上特待生1年の村野と、部長で2年の夏目。夏目は下級生からも「まこちゃん」と呼ばれるほど親しまれている人気者でした。しかし、夏目が1年の合宿時に巻き込まれた暴力沙汰が良からぬ噂を生み始めた頃、夏目を慕う後輩・柏…

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レベッカ・ストリート 小説

菅野彰  高口里純 

漂うエロス

旧版を読了。高口里純さんイラスト。

海外もの。元検事のカイルとその助手で日系4世の幸也のお話。他初期作品でも感じたことだが、菅野彰さんの底にある当時のテーマは"憐れみと愛情は似て非なるもの"ではないだろうかと勘繰った作品。

静謐でディープで官能的。この人の描くものには不思議とエロスが漂う。それは人物の仕草や視線、表情などの言外で語られる描写のせいか…。単なる文章力だ…

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死にゆく夏の、喘ぎにも似て 小説

菅野彰 

耽美

ベルベット・ロマンシリーズ。 冒頭から引き込まれる。ちょっと読みにくさを覚えたが、萌えは炸裂(笑)。

ヤクザのぼんと同い年の高校生。ジュブナイルから成長して大人になっていく間に起こった、いわばNTRもの。直人に抱いていた気持ちは同情だったと、竜二との恋を知った悠一は気付く。ラストは意外にもハピエンで少々肩すかし…。

耽美だったらメリバがよかったなぁ。BLへの移行時期ということで仕方なく…

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泣かない美人 小説

菅野彰  金ひかる 

福島の酒蔵 ご当地BL

福島県出身。福島県在住。・・の作家が書く、酒蔵の物語、
・・連想したのは、「津波で麹を失った酒造メーカー」の報道。
でも、この物語は、2017年発刊だけど、舞台背景は震災前の頃。

著者のウイキを読むと、
「エッセイは日常の出来事を題材にしたものや、体験レポートなどのノンフィクションが多い」と有って、
あとがきには、百貨店外商勤務の知人に確認をしながら書いて、外商では無理なので、「元外…

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華客の鳥 小説

菅野彰  珂弐之ニカ 

複雑にこじれた関係

菅野先生の小説を読んでいつも思う感想。話が面白くて小説のクオリティが高い。でもBLじゃなくて文学作品みたい。面白いけどBLとしてはいつもものすごく変化球だと思う。BLレーベル以外でも書かれてるようなのでいわゆるBL様式美とか萌えにこだわらないのかも。

今作の舞台は60年代のアメリカLA近くのチャイナタウン。日系人×中国系のカップルです。2人の出会いは幼少時に遡り、変態華僑の有力者に囲われてい…

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なんてったって

最推し作品の二重螺旋、小説版コミック版ともBコースにまとめていただいて有難い(いいかげん財力が尽き果てる)。二重螺旋も良かったけれどニッケ先生のユキもめちゃんこ好きなので神にしました。ああ可愛い。
(後追いで好きになった方は頑張って探しましょう! 私も何年も前のやつを探し回りました)

以下読んだもののみコメント
1 寄宿舎の黒猫は夜をしらない 番外編
 ユキが「他になんか特殊能力あるん…

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ディアプラスさんの番外編

全部で5編入ってて、以下2編が好きだったのでレビュー。
(フェアは終了しちゃってるので、気になった方は頑張って探してください・・・)

1.社史編纂室で恋をする 番外編
  大町が塚森常務の恋愛事情をあんまりにも気にするもんで嫉妬してしまう
  稲葉。そのことを塚森にからかわれていたら、塚森の恋人と鉢合わせする
  ところに居合わせて・・というお話。大町君好きなんですよ。ほんと優秀な

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ほっこり幸せ。

ペーパーが届いたので、嬉しくて読み直してます。

本編がお気に入りだったその後のお話がやはり大好きでした。


尾上与一先生「花降る王子の婚礼」より
〈花降る皇妃とシュブルの宴〉

春になると花を咲かせるシュブルを祝う宴を提案するリディル。
シュブルを祝う宴がないことを憂うリディルの絶望ぶりがなんとも微笑ましく。
宴では見事な舞を見せたのに、いやしんぼなリディルは可愛らしく。

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大満足な一冊でした

気になった作品だけ掲載順に簡単に感想を書きたいと思います。


先ずは大大大好きな犬飼のの先生『暴君竜を飼いならせ』の「暴君竜と新月の夜」です。こちら読んでて終盤の方は「ギャー‼︎」と叫びたくなって、ニヤニヤ笑いが止まりませんでした。「可畏好きだ〜」と何度も心の中で叫んでました。
三兄弟もとっても可愛かったです。ペーパーセレクションの内容がここで活きてましたね。
久しぶりの甘々な二人が読…

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