杉原理生さんのレビュー一覧

星に願いをかけながら 小説

杉原理生  松尾マアタ 

星は何でも知っている

すごくシンプルで、緩やかで優しいお話でした。
好みはわかれそうですが、私にはかなりツボです!


昔から少し女の子っぽいところがあり、ゲイである慧(けい)。
慧の友人俊之の弟、無愛想でもの静かな海里(かいり)。
10年前に引っ越してしまった、お隣に住んでいた初恋相手の弟。
ツラい想い出の相手、あの頃いつもその隣にいた小さな弟。
慧は、仕事で訪れた喫茶店でアルバイトをする海里と偶然再…

3

星に願いをかけながら 小説

杉原理生  松尾マアタ 

繊細な心の揺れがたまらない…!!

帯の「──もう無理だよ。
俺の気持ちを変えさせようだなんて、あきらめて?」で
ずぎゃーんときてしまって
貪るように読ませていただきました!!

小さい頃、隣の家に住んでいた兄弟二人の両親が不仲で
慧の家がある意味休息所のような形で
過ごす時間も多かった当時、
兄は同い年の俊之、5歳下の弟は海里、
二人とも違うタイプの子供でした。
俊之は朗らかで優しくて慧の密かな想い人でしたが

6

制服と王子 小説

杉原理生  井上ナヲ 

全寮制

閉鎖された環境とか好きです。

全寮制の学校に進学する人たちは皆何かしら訳あり何ですって。
確かにそうだなって思う。他の全寮制の話を読んで。

設定も面白い。寮 若葉は1年2年で2人1部屋で三年になると1人部屋になるらしい。
良い先輩、後輩ばかりじゃなくて厄介なやつもをいる。
その1人が橘。何かと遥に構ってくる。イラッてするほど。ビラ事件は橘、マジで最悪と思ったほど。

美人な副…

4

硝子の花束 小説

杉原理生  佐倉ハイジ 

「親友」と「弟」の恋の行方とは

ものっすごい泣きました。切なくて、悲しくて。
胸が痛くて仕方がなくなります。

全然受けが報われないんですよ。
攻めは優しいんですが、その好意は思いやりや
過去の出来事から申し訳なさから来る贖罪のようなもので、
受けのことが恋愛感情で好きだからではないんです。
受けも攻めが自分に気持ちを向けてくれるとは
思っていないので、好きになってほしいと思いつつも
頭のどこかであきらめながら…

3

制服と王子 小説

杉原理生  井上ナヲ 

高校生の初々しさが光ってました

高校生の寮ものと言うと、橘紅緒先生の『私立櫻丘学園高等寮』シリーズが自分の中で印象的な作品ですが今回の杉原先生のお話も印象に残るとても素敵な作品でした。高校生の初々しさと、真っ直ぐさ。どこか清廉さを感じさせる空気感にドキドキしました。

進学校の男子寮。周りからは坂の上の囚人と言われるくらい外部から切り離され、携帯などを没収されてのアナログ生活。今の時代、高校生にアナログ生活ってそうとう厳しい…

5

音無き世界 小説

杉原理生  宝井理人 

映画的

受けも攻めも映画の仕事に携わる人々の話で、このストーリー自体も映画にしたいような切ないムードの漂っているお話で素敵でした。

父親との思い出にトラウマがあって人を好きになることができないという不器用でナイーブな性格の受け。六歳年上の攻めはそんな受けを心から大切に思っていて受けが過去と折り合いをつけられるようになるまで気長に待ちます。とても包容力のある人です。

タイトルに繋がるエピソードの…

2

アニーといっしょ 小説

杉原理生 

おまけぺーパーですが

とにかく文字が小さい。
A4サイズ片面印刷ですが、A5サイズ2段組の同人誌の4ページ分相当の文章量はしっかりあるので読みごたえがあります。
同人誌「eternity」発行時のイベント配布のペーパーということで、内容は「eternity」内「アニーの独り言」の続きといった感じでしょうか。
アニーが律也のまわりの人々に対してどんな風に感じているのかが覗けます。

子狼アニーのかわいさは無敵!…

1

制服と王子 小説

杉原理生  井上ナヲ 

森の奥の学園に咲く百合の花……的な?

清楚で綺麗な、高校生もの。

舞台は全寮制男子高。
木々に囲まれた煉瓦作りの名門全寮制男子校……
って、BLファンタジーの定番だよなぁ……と思いながら
ページを開く。

日本にはこの類いの学校は実際には存在しないのだけれど、
原型はイギリスのパブリックスクール物や、
ドイツのギムナジウム(トーマの心臓とか)なんだろうね。


新入生の遥が同室になったのは、寮長でもある王子と…

4

恋を綴るひと 小説

杉原理生  葛西リカコ 

幻想的な物語の暖かな救い

郊外の池の側に建つ古い家に住む、浮世離れした小説家・和久井、
そこに時たま訪れ食事を作ってやったり世話を焼く
大学時代の友人・蓮見。

葛西さんのイラストが雰囲気によく似合う
幻想小説のような作品。
はっきりしない靄がかかったような読み心地なれど
それが独特の味わいになっていて、徐々に世界が沁みてくる感じ。

和久井の浮世離れした生活ぶりの背景にある、彼の孤独。
そんな彼に振り…

7

制服と王子 小説

杉原理生  井上ナヲ 

高校生と寮モノは苦手だけど。。。

正直申して、高校生モノの小説は苦手の傾向があります。
高校生のかわいい系のコミックは耐性がついて萌えを感じるようになったものの、まだまだ小説は苦手。しかも寮モノも若干苦手。
なので好き作家さんかよほど興味を惹かれなければ読まないのですが、
今回も迷いました。
題名がベタだったし、でも刹那系雰囲気系で割と好きな作家さんであったので清水の舞台から飛び降りてみました。(怖くても肝試しはしたい、ホ…

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