水原とほるさんのレビュー一覧

夏陰 -cain- 小説

水原とほる  高緒拾 

冒頭から嵐のような暴力

2003年発刊のこの作品が水原先生のノベルデビュー作
・・・痛い物語だった。
あとがきに、短編のつぎはぎ云々とありましたけど、上手くまとまっていて文は読みやい。

表紙が綺麗な緑色の本を本屋で見つけて、中を確認しないで購入。
そのまま、二年読まずに積読したままだった。
何故なら、パラっとめくったら、雪洋が血まみれで倒れている挿絵が見えたから。

痛いBLに耐性がついた頃と思って、再…

2

影鷹の創痕 小説

水原とほる  立石涼 

謎の多いワル二人

2008年刊。
電子書籍で一応挿絵付きとはなっていたけれど、旧式?XMDFの形式で起こされていてサムネイル並みに小さく、引き伸ばせずに挿絵が楽しめなかった。

さて、水原さんの初期作品にはもれなく攻めDVってのにぶち当たる訳だが、今回は初っぱなからブッチ切りの痛さだ。
ヤバイ現場を目撃してしまった千紘をさらって丸裸+首輪+両乳首ピアスでペット扱いする非道さに、どこから愛が芽生えるんだ!?と…

0

彼は優しい雨 小説

水原とほる  小山田あみ 

大人の恋

社会人になって失いたくない恋に出会う事はそう簡単にあることではないと思う
歳を重ねた分恋に失敗したこともあるし、人生に絶望する様な若さも無くなっているけど満たされているわけでもないし、何より恋に生きる情熱で生きていける時代は遠くなっている
仕事は自分を表現する術なんて大袈裟なことではないけど
自分の全てとも言える
生きていく上で拘りすぎてるわけではないけど
拘りもある
若い頃の恋の様に…

3

彼氏とカレシ 小説

水原とほる  十月絵子 

ポリアモリー

う〜〜ん……
一言で言うと「思ってたのと違う」。
表紙から3Pものという事はわかる。
タイトルのイメージは、ちょっと軽め?2人のカレと楽しむ…みたいな。
でも違ってた。
もっと奇妙で。
もっと際どくて。
もっと真剣で。

主人公はデザイン事務所勤務の啓。
社長の芳樹とは10年来の公私とものパートナー。周囲も両家も納得済み。
ある日、中途採用である青年が入社してくる。
芳樹は…

0

彼は優しい雨 小説

水原とほる  小山田あみ 

恋愛を犠牲にしてきた二人

出たばかりの新刊を冒険するより、
姐さんがたが推す作品を読んだほうが、安心と満足を得られると思った一冊。

イラストも素敵、物語は、初期の水原とほるさんの作品と違って、痛くない。
猫気質の文彦視点で物語は進捗。
登場人物それぞれが必死で、悪人が居ない。あるのはすれ違いだけ。孝也が少し気の毒。

◎峯浦文彦(アヤヒコ): 母似の中性的な容貌。美大卒、商業デザイナー。
ランチを大学の学…

3

小夜時雨の宿 小説

水原とほる  夏珂 

反撃力乏しい柳腰の美人受

電子版。
挿絵入り
あとがき無し。

水原とほるさんの、初期作品はやくざから受ける凌辱ものが多いそう、
この作品は、華奢で健気で中性的な儚げ美人の飯島佳史が、兄弟から深く愛される話。

6年愛し合った恋人、雄司から、ある日突然離別を告げられる。
過去に異性と浮気があった彼、
きっと彼は言えない事情があるだろうと、理由も確認せず受け入れ、独りで泣き続ける。
一年後、突然恋人の弟、…

0

災厄を運ぶ男 小説

水原とほる  葛西リカコ 

え?こういう話?

一言で言うと、
「執着攻めxロックオンされて雁字搦めの可哀想受け」。

主人公の秀一は既婚者子持ち。
で、一貫してずっと家族想いで妻と子供を大切に大切にしている。
なら何故BLが成立する?
そこに秀一の落ちた罠というか、不幸な偶然の積み重ねというか?

秀一は元々大手商社勤務のリーマン。
取引先の受付嬢だった美幸と恋愛結婚し、娘も産まれた。平凡だが幸せな家庭。
しかし実家は町工…

1

旭光に抱かれて眠れ 小説

水原とほる  兼守美行 

愛は「居場所」。護国の鬼としての場所で…

自衛隊内の特殊部隊のお話。
だから、ある意味ハードボイルドで硬派で、甘さよりももっと生に直結した欲求のような行為。

主人公は元特殊部隊員で、ある事故により負傷し後方支援に退いた秋元。
特殊部隊においての後方支援とはすなわち、より地下に潜る事。
「秋元」というのは偽名。
もはや元の名、生まれた時の自分は葬られている、ということ。
秋元が担当しているのは、特殊班のメンバーのスカウトと、…

2

青の疑惑 小説

水原とほる   

こんなSM関係なら読める!!

2007年刊。
電子書籍版は挿絵はないが、巻末に作中の一シーンが漫画化されたものが7ページ分掲載されている。
(*過去の小説Charaの"一部分のみマンガ化"って企画の再録らしい)

初期の水原さん作品の中では痛さを引きずらず、飄々とした雰囲気ってのが珍しい。
まぁ、受け・恭の過去は、昔の男と二人でのめり込んでいったという過激な行為の羅列だったが。
同じく初期の水原…

3

月下の縁 小説

水原とほる  ひたき 

いろいろと複雑なものを含んでいるなぁ…

2007年刊、電子書籍版では挿絵あり、作者とレーターさんのあとがきなし。
昭和30年頃の横浜中華街が舞台。
大陸(中国)人と台湾人、日本人がどうにか共存しているものの、そこにアメリカ人やらヤクザ者が絡んできて混沌とした雰囲気になっている。
そんなある時、偶然謎の大陸人・李 凱士(リーガイス)に出逢った瞬間に惹かれる何かを感じた双 麻晶(スワァン マーチン)。
う~ん…

そもそも晶は日…

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